◎キャンディー・ダルファーは素敵にファンキー、ファンキーで素敵
テーマ:ライヴ評・レポート◎キャンディー・ダルファーは素敵にファンキー、ファンキーで素敵
【Candy Dulfer : Funkiest Chic Beautiful】
ファンタスティック。
素敵なサックス奏者キャンディー・ダルファーは、素敵にファンキー、そして、ファンキーで素敵だ。ほとんど毎年のようにやってくるキャンディ、今年3月にはメイシオ・パーカーとの共演ステージもあったから、1年空かず約7ヶ月ぶりの来日。セカンドの開始が約15分遅れ。ファーストが伸びたようだ。
キーボード2人、ドラムス、ギター、ベース、トランペット、ヴォーカル(ラップも)にキャンディ(サックス)という8人編成。黒のミニのワンピースに身を包んだこの美貌の白人が黒いファンクをかます。以前にも増して、メイシオ色、ジェームス・ブラウン色、ブルー・アイド・ファンク色が強くなった感じがする。しかも、曲によっては振り付けまで付け、エンタテインメント性もたっぷり。のりのりだ。
選曲もとてもわかりやすくて、初めてキャンディを見る人たちも思い切り楽しめるだろう。アリシア・キーズの「エンパイアー・ステート・オブ・マインド」や、ロイ・ハーグローヴの「セント・デニス」、そして、プリンス楽曲、おなじみの「ピック・アップ・ザ・ピーセス」と、ファンが喜ぶ選曲だ。
驚いたのは、舞台下手(客席から見て左手)の大柄のお相撲さんのような黒人キーボード奏者、チャンス・ハワードが実はけっこういい声の持ち主でちゃんと歌うこと。5曲目でなんとボビー・ウーマックのヒット「デイ・ライト」を堂々と歌った。この歌声はけっこうしびれる。
ロイ・ハーグローヴでおなじみの「ストラスブルグ/セント・デニス」は、トランペットとキャンディのサックスがかけあい、ちょっとした聞き物。プリンスからもらったという「ライフ・オブ・ザ・パーティー」では、キャンディーは客席をサックスを吹きながら練り歩く。
サックスのファンキーさは、メイシオ譲り、サウンドのファンキーさは、プリンス譲り。そして、そのルーツにはジェームス・ブラウンのファンクの塊が垣間見られる。
最後のアンコールは、「サックスがいい、ファンクがいい?」と観客に尋ねると、「ファンク~~~!」という声がかかり、JBズのヒットに。「ギミ・サム・モア」と「レット・イット・ゴー」をまぜあわせていた。
なかなかまとまったバンドだが、最近では日本人のファンクを理解しているメンバーでもこれくらいのパフォーマンスはできるような気もしないでもない。唯一の注文は途中2箇所あったギター・ソロがちょっと長すぎる点くらいかな。あれをもっと短くしたら、もっとしまる。
しかし、アンコール終わってみれば、1時間50分。なるほど、ファーストもほぼ同じセットリストらしく、これだけ押せば開場も遅れる。これだけやってくれれば超満足のライヴだ。
■ 過去関連記事
2010年03月04日(木)
メイシオ・パーカー&キャンディー・ダルファー・ライヴ
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2009年05月10日(日)
キャンディー・ダルファーとシーラE・ライヴ
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October 18, 2006
Candy Dulfer Live: Another Average White Band
http://blog.soulsearchin.com/archives/001338.html
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■メンバー
Candy Dulfer(sax,vo) キャンディー・ダルファー(サックス、ヴォーカル)
Ulco Bed(g) ウルコ・ベッド(ギター)
Chance Howard(key,vo) チャンス・ハワード(キーボード、ヴォーカル)
Arjen Mooijer(key)アルイェン・モイヤー(キーボード)
Manuel Hugas(b)マニュエル・ヒューガス(ベース)
Oscar Kraal(ds)オスカー・クラール(ドラムス)
Jan van Duikeren(tp)ヤン・ヴァン・ダウケレン(トランペット)
Ricardo 'Phatt' Burgrust(vo)リカルド“ファット”バルグルスト(ヴォーカル)
■セットリスト キャンディー・ダルファー
Setlist : Candy Dulfer @ Bluenote Tokyo, October 13, 2010
21:46
01. My funk
02. Be Cool
03. Empire State Of Mind [Alicia Keys]
04. CD 101.9
05. Daylight [Bobby Womack]
06. Don’t Go
07. Strasbourg/St. Denis [Roy Hargrove]
08. Life Of The Party [Prince]
09. Pick Up The Pieces [Average White Band]
Enc. Gimme Some More – Let It Go – Gimme Some More [JB’s]
Show ended 23:36
(2010年10月13日水曜、ブルーノート東京=キャンディー・ダルファー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Dulfer, Candy
2010-