2010年07月11日(日) 00時01分00秒 soulsearchinの投稿

●アンジェラ・ジョンソン・ライヴ~グッド・ヴァイブを見せて

テーマ:ライヴ評・レポート
●アンジェラ・ジョンソン・ライヴ~グッド・ヴァイブを見せて

【Angela Johnson Live @ Cotton Club】

ヴァイブ。

通算5回目の来日となるアンジェラ・ジョンソンのライヴ。初来日は2002年8月モーション・ブルーでクーリーズ・ホット・ボックスとして、以後アンジェラ・ジョンソンとして2004年6月モーション・ブルー、2008年5月コットン、2008年12月ブルーノートでトーチャード・ソウルとして。以来1年7ヶ月ぶりの来日。日本では「インディ・ソウルのクイーン」などと言われて人気。ちょうど、フランク・マッコムなどと並べられて語られることも多い。

ドラムス、ベース、キーボードにコーラス1人という編成にアンジェラが歌う。アンジェラの歌声はかなりオールドスタイルだが、バンドがいわゆるネオ・ソウル系。このバランス感覚がおもしろい。ほぼ満席。いきなり、ルーファスの「ユー・ガット・ラヴ」。かなりファンキーに、今風にドライヴ感たっぷりに暴れまわる荒々しいバンドにアンジェラのヴォーカルが乗る。

今回のセットリストは6月にリリースされたばかりのアンジェラの新作ソロ3作目『イッツ・パーソナル』からの曲が8曲も入り、新作サポート・ライヴになっている。途中でアルバムでもデュエットを聴かせるダリエンもゲストで入る。ダリエンは初来日だそう。ちょっと雰囲気がエリック・ベネイ、ギル・スコット・ヒーロンに似ている。CDではいい感じをだしていた。

ときに、アリシア・キーズ風、ときにジェニファー・ハドソン風。ソウルフルな歌声を聴いていて、ちょうど日本のこのあたりが好きなソウル系シンガー、マルやユリのことを思い浮かべた。彼女たちや彼女たちを取り巻く日本人の若手のソウル系ミュージシャンたちと、アンジェラおよびその周辺のミュージシャンたちのサウンド志向にものすごく同じにおい、同じヴァイブを感じたのだ。昔からのソウルを聴き、ネオ・ソウルなどの影響もあって、それらをたくみにミックスしたようなサウンド。それがアメリカで生まれたか、日本で生まれたかだけの違いのような気がした。

ちょうど、この日はソウルのライヴは1970年代からすべて見ている重鎮のご意見番、安井さんがいたので隣で一緒に見た。安井さんは前回のライヴがほんとに素晴らしかったと言っていたが、「レコードの音はあまりオレの好みじゃないんだよなあ(笑) 」と言う。(ちなみに安井さんは超オールドスクールです。その安井さんが評価しているアンジェラは、シンガーとしてはたいしたものということです)(笑)

ネオ・ソウル風にアレンジしたマーヴィン・ゲイの「ガット・トゥ・ギヴ・イット・アップ」など、いまどきのカヴァーだとこうなるか、と感じた。

ということで、マルなんかとコラボレーションしたら、おもしろいのではないか、と思った。それは、13曲目の「キャント・ストップ」を聴いていて特にそう思った。マルのオリジナルにも「キャント・ストップ」があって、似てるなあ、と感じたから。マルは、アンジェラの同曲を知らなかった。偶然、似たのかもしれない。

ライヴ後、アンジェラに会いにいくと、もう6歳になったという娘さん(メイサ)がいた。アンジェラに影響を受けたアーティストはと尋ねると、「いちばんは、母ね。ピアノを弾いてゴスペルを歌うの。もちろん、アル・グリーン、パトリース・ラッシェン、アレサ・フランクリン、マイケル・ジャクソン、いっぱいいすぎるわ」。

ちょうどマーヴィン・ゲイの「ガット・トゥ・ギヴ・イット・アップ」の後半、ジャクソンズの「シェイク・ユア・ボディー」をメドレーで歌っていた。「以前、マイケル・トリビュートで3曲歌ったことがあるのよ。『ベイビー・ビー・マイン』、『ウォナ・ビー・スターティン・サムシン』、そして、『シェイク・ユア・ボディー』」 「ベイビー・ビー・マイン」は、ロッド・テンパートンの曲。「そう、会ったことはないんだけど、いつか、会いたいわ。マイケルには会ったことがないけど、マイケルをよく知っている人には会ったことがある」

というわけで、今日の『ソウル・ブレンズ』内「ソウル・サーチン」では、アンジェラ・ジョンソンの新作『イッツ・パーソナル』を紹介します。

■ ソウル・ブレンズ 日曜午後1時~3時、インターFM(76.1mhz)「ソウル・サーチン」のコーナーは2時半から。20分弱。
http://radiko.jp/でインターネットでも聴けます。

■ 過去関連記事

クーリーズ・ホット・ボックス・フィーチャリング・アンジェラ・ジョンソン
【2002年8月22日木曜・横浜モーション・ブルー、ファースト、セカンド・ステージ】
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/coolie20020822.html

■ 最新作 『イッツ・パーソナル』

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■ 『ガット・トゥ・レット・イット・ゴー』

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■メンバー:アンジェラ・ジョンソン・ウィズ・スペシャル・ゲスト・ダリエン

Angela Johnson(vo,key)
Darien(vo)
James Spears(key)
Mark Kelley(b)
Les Cleveland(ds)
Lisala Beatty(back vo)

■セットリスト アンジェラ・ジョンソン@コットンクラブ、2010年7月9日
Setlist: Angela Johnson @ Cotton Club, July 9,2010
[ ] denotes original artists

Show started 19:08
01. You Got The Love [Rufus]
02. Only One (* from new CD)
03. Be Myself (* from new CD)
04. Days (* from new CD)
05. Better (* from new CD)
06. Hurts Like Hell (* from new CD)
07. All In Me (* from new CD) (Duet with Darien)
08. Composure (Darien)
09. Love Revolution (Darien)
10. For You (* from new CD)
11. Crying Over U
12. All I Need
13. Can’t Stop
14. Got To Give It Up [Marvin Gaye] ~ A Riff Of “Shake Your Body (Down To The Ground)”[Jacksons]
Enc. On The Radio (* from new CD)
Show ended 20:28

(2010年7月9日金曜、丸の内コットンクラブ=アンジェラ・ジョンソン・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Johnson, Angela
2010-98

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