2010年06月16日(水) 01時00分00秒
soulsearchinの投稿
●グローヴァー・ワシントン・トリビュート・ライヴ~グルーヴでグローヴァー
テーマ:ライヴ評・レポート
●グローヴァー・ワシントン・トリビュート・ライヴ~グルーヴでグローヴァー
【Groove With Grover: A Tribute To Grover Washington Jr. 】
グルーヴ。
今は亡き名サックス奏者、グローヴァー・ワシントン・ジュニア(1943年~1999年)へのトリビュート・ライヴ。ヴェテラン・キーボード奏者、ジェイソン・マイルスがリーダーとなってニューヨークの腕利きミュージシャンたちを集めて結成したバンド。いやあ、これは強力なバンドだった。前日、ブレンダ・ヴォーン&まみ先生コンビから電話があって、「これ、絶対見たほうがいいわよ」と言われ、急遽見に来た。
キーボードのジェイソンはリーダーで、MCも担当。1曲目グローヴァーの大ヒット作『ワインライト』のタイトル曲を終えると、「マンデイ・レイトナイト・ショーにようこそ」と言いながら、すぐにメンバー紹介。ジェイソンの英語ははっきりしていて、比較的ゆっくり話してくれるのでとてもわかりやすい。
「これまでにここブルーノートでも36回くらい演奏していて、今日で40回目のステージ?(笑) ありとあらゆるアーティストのレコーディングに参加しています。デイヴィッド・サンボーンを始め、(プロデューサー)アリフ・マーディンのファーストコール・ギタリスト、ニック・モロック」
「彼はもう説明する必要もないでしょう。僕と彼は10年以上プレイしています。エリック・ダリウス、オン・サックス! エリックも新作アルバム出してます。注目しててください」(宣伝告知も抜かりない!)
「ベースは、ジョー・ザビヌルと7年間プレイ、これは彼にとってのまさに勉強の期間でした。そして、グローヴァーともプレイしています。ジェラルド・ヴィーズリー」
「今回の話があって、彼を誘ったところこのミッションに参加してくれました。30年以上の知り合いです。彼は、『サタデイ・ナイト・ライヴ』、アレサ・フランクリン、ルーサー・ヴァンドロス、ロバータ・フラックなどあらゆる人とプレイしています。すばらしいドラマー、バディー・ウィリアムス」
「ジャズ、R&Bが現在の形になっていく中で、すべての基礎を作りあげた人物、『ミスター・マジック』『ジャスト・ザ・トゥ・オブ・アス』などを書きあげてきた人物、そして、グローヴァーやロバータ・フラックをプロデュースしてきた人物、何百枚ものアルバムに参加しています。パーカッション、ラルフ・マクドナルド」
「ローリング・ストーンズ、ポール・サイモンなどとも一緒にやっていて、自らのアルバムも出しています。来週は、マンハッタン・ジャズ・クインテットでのライヴもあります。サックス、アンディ・スニッツアー」
そして、ジェイソンは、何十年もニューヨークでミュージシャンとしてやってきていて、一時はマイルス・デイヴィスに誘われたこともあった。日本ツアーにも誘われたが、スタジオの仕事が立て込んでいて、泣く泣く断念したそう。
こんなきっちりしたメンバー紹介されたら、「このメンツは、そんなにすごいんだ」って思わせられてしまい、聞く側も正座して聴かねばなるまい。(笑)
バンドは、ひじょうにタイトでグルーヴ感たっぷり。2人のサックス奏者(エリック=黒人)とアンディー(白人)のサックス・バトルも見ごたえがある。そして軸がまったくぶれないドラマー、バディー・ウィリアムスのドラムス。彼は超一流、スーパー・ドラマーだ。曲によって、それぞれのソロ・スペースが与えられ、各人がその場になると縦横無尽にソロを展開し、思い切り輝く。アンコールとなった「ミスター・マジック」での全員に1小節だけ、それぞれの楽器をやらせるソロ回しも実に楽しい。こういうのはまさにライヴならでは。
それにしてもアンコールで演奏された「ミスター・マジック」での2人のサックス・バトルは圧巻。そして、このベースラインは、いつ聴いても何度聴いても最高にかっこいい。これだけBPMが低いのに腰が動く、踊りたくなるというのは、どういうことなのだろう。グローヴァーのグルーヴのマジック。まさに、ミスター・マジックだ。
ライヴ終了後は、それぞれが各人のCDを売りながら、サイン会。
なお、このメンバーのうち、ジェイソン、アンディー、ニック、ジェラルド、バディーの5人は日本に残り、木曜と金曜(6月17日、18日)に、R&Bシンガー、ライアン・ショウのバックをつけてライヴを行います。
■ ライアン・ショウ過去ライヴ評
2008年03月02日(日)
今年No.1新人ライアン・ショウ
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080302.html
2008年03月03日(月)
ライアン・ショウ喉の秘密語る
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080303.html
2008年11月25日(火)
ライアン・ショウ・ライヴ@AX
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10169326157.html>
予約など、詳しくはブルーノートのサイトへ。
http://www.bluenote.co.jp/jp/
出演アーティスト関連アルバム
■ジェイソン・マイルス 『グローヴァー・ワシントン・トリビュート』
■ ジェイソン・マイルス 『ホワッツ・ゴーイング・オン』(実は2006年にライナーを書いていました)
■グローヴァー・ワシントン・ジュニア 傑作『ワインライト』
■グローヴァー・ワシントン 超傑作『ミスター・マジック』
■アンディー・スニッツァー 『クール・ストラッティン』
■メンバー
Celebrating The Music of Grover Washington Jr. "To Grover with Love" starring Jason Miles, Andy Snitzer, Eric Darius, Nick Moroch, Gerald Veasley & Buddy Williams with special guest Ralph MacDonald
ジェイソン・マイルス(キーボード)Jason Miles(key)
アンディー・スニッツァー(サックス)Andy Snitzer(sax)
エリック・ダリウス(サックス)Eric Darius(sax)
ニック・モロク(ギター)Nick Moroch(g)
ジェラルド・ヴィーズリー(ベース)Gerald Veasley(b)
バディー・ウィリアムス(ドラムス)Buddy Williams(ds)
ラルフ・マクドナルド(パーカッション)Ralph MacDonald(per)
■ セットリスト グローヴァー・ワシントン・トリビュート
Setlist : Celebrating The Music of Grover Washington Jr. June 14, 2010 @ Bluenote Tokyo
show started 21:31
01. Wine Light
02. Sassy Stew
03. Strawberry Moon
04. Loran’s Dance
05. Take Me There
06. Let It Flow
07. Inner City Blues
Enc. Mr. Magic
Show ended 22:46
(2010年6月14日・月曜、青山・ブルーノート東京=グローヴァー・ワシントン・トリビュート・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Washington, Groover, Tribute Live>Miles, Jason
2010-87
【Groove With Grover: A Tribute To Grover Washington Jr. 】
グルーヴ。
今は亡き名サックス奏者、グローヴァー・ワシントン・ジュニア(1943年~1999年)へのトリビュート・ライヴ。ヴェテラン・キーボード奏者、ジェイソン・マイルスがリーダーとなってニューヨークの腕利きミュージシャンたちを集めて結成したバンド。いやあ、これは強力なバンドだった。前日、ブレンダ・ヴォーン&まみ先生コンビから電話があって、「これ、絶対見たほうがいいわよ」と言われ、急遽見に来た。
キーボードのジェイソンはリーダーで、MCも担当。1曲目グローヴァーの大ヒット作『ワインライト』のタイトル曲を終えると、「マンデイ・レイトナイト・ショーにようこそ」と言いながら、すぐにメンバー紹介。ジェイソンの英語ははっきりしていて、比較的ゆっくり話してくれるのでとてもわかりやすい。
「これまでにここブルーノートでも36回くらい演奏していて、今日で40回目のステージ?(笑) ありとあらゆるアーティストのレコーディングに参加しています。デイヴィッド・サンボーンを始め、(プロデューサー)アリフ・マーディンのファーストコール・ギタリスト、ニック・モロック」
「彼はもう説明する必要もないでしょう。僕と彼は10年以上プレイしています。エリック・ダリウス、オン・サックス! エリックも新作アルバム出してます。注目しててください」(宣伝告知も抜かりない!)
「ベースは、ジョー・ザビヌルと7年間プレイ、これは彼にとってのまさに勉強の期間でした。そして、グローヴァーともプレイしています。ジェラルド・ヴィーズリー」
「今回の話があって、彼を誘ったところこのミッションに参加してくれました。30年以上の知り合いです。彼は、『サタデイ・ナイト・ライヴ』、アレサ・フランクリン、ルーサー・ヴァンドロス、ロバータ・フラックなどあらゆる人とプレイしています。すばらしいドラマー、バディー・ウィリアムス」
「ジャズ、R&Bが現在の形になっていく中で、すべての基礎を作りあげた人物、『ミスター・マジック』『ジャスト・ザ・トゥ・オブ・アス』などを書きあげてきた人物、そして、グローヴァーやロバータ・フラックをプロデュースしてきた人物、何百枚ものアルバムに参加しています。パーカッション、ラルフ・マクドナルド」
「ローリング・ストーンズ、ポール・サイモンなどとも一緒にやっていて、自らのアルバムも出しています。来週は、マンハッタン・ジャズ・クインテットでのライヴもあります。サックス、アンディ・スニッツアー」
そして、ジェイソンは、何十年もニューヨークでミュージシャンとしてやってきていて、一時はマイルス・デイヴィスに誘われたこともあった。日本ツアーにも誘われたが、スタジオの仕事が立て込んでいて、泣く泣く断念したそう。
こんなきっちりしたメンバー紹介されたら、「このメンツは、そんなにすごいんだ」って思わせられてしまい、聞く側も正座して聴かねばなるまい。(笑)
バンドは、ひじょうにタイトでグルーヴ感たっぷり。2人のサックス奏者(エリック=黒人)とアンディー(白人)のサックス・バトルも見ごたえがある。そして軸がまったくぶれないドラマー、バディー・ウィリアムスのドラムス。彼は超一流、スーパー・ドラマーだ。曲によって、それぞれのソロ・スペースが与えられ、各人がその場になると縦横無尽にソロを展開し、思い切り輝く。アンコールとなった「ミスター・マジック」での全員に1小節だけ、それぞれの楽器をやらせるソロ回しも実に楽しい。こういうのはまさにライヴならでは。
それにしてもアンコールで演奏された「ミスター・マジック」での2人のサックス・バトルは圧巻。そして、このベースラインは、いつ聴いても何度聴いても最高にかっこいい。これだけBPMが低いのに腰が動く、踊りたくなるというのは、どういうことなのだろう。グローヴァーのグルーヴのマジック。まさに、ミスター・マジックだ。
ライヴ終了後は、それぞれが各人のCDを売りながら、サイン会。
なお、このメンバーのうち、ジェイソン、アンディー、ニック、ジェラルド、バディーの5人は日本に残り、木曜と金曜(6月17日、18日)に、R&Bシンガー、ライアン・ショウのバックをつけてライヴを行います。
■ ライアン・ショウ過去ライヴ評
2008年03月02日(日)
今年No.1新人ライアン・ショウ
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080302.html
2008年03月03日(月)
ライアン・ショウ喉の秘密語る
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080303.html
2008年11月25日(火)
ライアン・ショウ・ライヴ@AX
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予約など、詳しくはブルーノートのサイトへ。
http://www.bluenote.co.jp/jp/
出演アーティスト関連アルバム
■ジェイソン・マイルス 『グローヴァー・ワシントン・トリビュート』
グローヴァー・ワシントンJr.トリビュート
posted with amazlet at 10.06.15
ジェイソン・マイルス マイーザ
ビクターエンタテインメント (2008-09-24)
売り上げランキング: 36384
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■ ジェイソン・マイルス 『ホワッツ・ゴーイング・オン』(実は2006年にライナーを書いていました)
ホワッツ・ゴーイング・オン~ソングス・オブ・マーヴィン・ゲイ
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ジェイソン・マイルス マイク・マティソン キアラ・シヴェロ ジェイムス・ウィリアムス ギダ・デ・パルマ ボビー・コールドウェル DJロジック
EMIミュージック・ジャパン (2006-04-19)
売り上げランキング: 542307
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■グローヴァー・ワシントン・ジュニア 傑作『ワインライト』
グローヴァー・ワシントンJR. ビル・ウィザード
Warner Music Japan =music= (2008-03-19)
売り上げランキング: 98286
Warner Music Japan =music= (2008-03-19)
売り上げランキング: 98286
■グローヴァー・ワシントン 超傑作『ミスター・マジック』
グローヴァー・ワシントンJr.
ユニバーサル ミュージック クラシック (2005-10-12)
売り上げランキング: 287981
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売り上げランキング: 287981
■アンディー・スニッツァー 『クール・ストラッティン』
クール・ストラッティン
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アンディ・スニッツァー
BIRDS RECORDS (2008-02-20)
売り上げランキング: 165424
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■メンバー
Celebrating The Music of Grover Washington Jr. "To Grover with Love" starring Jason Miles, Andy Snitzer, Eric Darius, Nick Moroch, Gerald Veasley & Buddy Williams with special guest Ralph MacDonald
ジェイソン・マイルス(キーボード)Jason Miles(key)
アンディー・スニッツァー(サックス)Andy Snitzer(sax)
エリック・ダリウス(サックス)Eric Darius(sax)
ニック・モロク(ギター)Nick Moroch(g)
ジェラルド・ヴィーズリー(ベース)Gerald Veasley(b)
バディー・ウィリアムス(ドラムス)Buddy Williams(ds)
ラルフ・マクドナルド(パーカッション)Ralph MacDonald(per)
■ セットリスト グローヴァー・ワシントン・トリビュート
Setlist : Celebrating The Music of Grover Washington Jr. June 14, 2010 @ Bluenote Tokyo
show started 21:31
01. Wine Light
02. Sassy Stew
03. Strawberry Moon
04. Loran’s Dance
05. Take Me There
06. Let It Flow
07. Inner City Blues
Enc. Mr. Magic
Show ended 22:46
(2010年6月14日・月曜、青山・ブルーノート東京=グローヴァー・ワシントン・トリビュート・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Washington, Groover, Tribute Live>Miles, Jason
2010-87
1 ■私も行きました
吉岡さん、はじめまして。
Grover Washington Jr.のトリビュートライブ関連の検索をしていてたどり着きました。私は12日の1st setに行きました。Groverのトリビュートということで、今回出演するミュージシャンはラルフマクドナルドとかバディ・ウィリアムズの名前を聞いたことがあるぐらいの知識しかなかったのですが、ライブに行って演奏の素晴らしさとレベルの高さに圧倒されました。Eric DariusとAndy Snizerの2トップもよかったですね。またぜひ観たいと思いました。あのメンバーでのCDとか出してくれたらと思います。