2010年05月19日(水) 00時46分10秒 soulsearchinの投稿

☆ドクター・セドリック・デントが復帰したテイク6~20回目の来日

テーマ:ライヴ評・レポート
☆ドクター・セドリック・デントが復帰したテイク6~20回目の来日

【Dr. Cedric Dent Comes Back To Magnificent 6】

復活。

日本でも大変人気の高いアカペラ・グループ、テイク6が2009年1月ビルボー ドライブ公演以来1年4ヶ月ぶりに来日。1989年11月の初来日以来、これで通算来日がちょうど20回目となった。大変な来日回数ということになる。直近では、2006年9月、2007年3月、2008年4月、2009年1月以来。僕個人としては、1989年6月にロスで彼らを初めて見てノックアウトされて以来、ずっと初来日から見続けている。よく考えれば20年以上、彼らを見ていることになるが、ぜんぜん飽きないから本当にすごい連中だ。

前回2009年1月は僕はマーヴィンの翻訳で時間が取れず見られなかったので、今回は2008年4月以来約2年ぶり。なんと今回ステージで見て驚いたのが、昔からのメンバー、ドクター・セドリック・デントが復活していたこと。前回来日時もセドリックではなく、クリスチャンで、ここしばらくずっとセドリックは欠席だったので、嬉しい復帰だ。調べてみると、2005年11月の来日時には来ていて、2006年はクリスチャンだったので約5年ぶりの復帰か。ちなみに、セドリックはナッシュヴィルで学校の先生をしているので、なかなか長期のツアーに出られないという。今回はスケジュールをやりくりして参加できたそうだ。

さて、マグニフィセント6(すばらしき6人)たちは相変わらず、強力なハーモニーとエンタテインメント性で観客を圧倒する。この声の音圧、ハーモニーのきれいさ、正確さは世界最高級。

いつもは楽器やモニター・スピーカーが所狭しと置かれるステージもこの日はグランドピアノ以外、高めの赤いスツールが6つと、中央にミネラルウォーターを置く小さなテーブルがあるだけ。いわゆる足元に置くフットモニターもないから、実に広い。彼らももうここ数年、耳に直接つけるイアー・モニターだ。このイアー・モニターも各メンバーの耳型を取ってそれぞれにぴったりあうように作られている。そして、ワイアレス・マイクも、イアー・モニターの電池も、万一切れないように毎日代えているそうだ。

テイク6は、かなり熱心なファンがいて、毎日のように来るファンもけっこういるという。確かに、超満員ではないのだが、来ている観客が全員熱心なテイク6ファン、コーラス・ファンのように見受けられた。観客が実に熱い。

MCも、メンバーが適当に曲ごとに変えて、それぞれちょっとずつおもしろいことを言ったりしてあきさせない。

一番低音(ベース)を担当するアルヴィン・チアーの低音はいつになく迫力だ。音数が多いと音が混ざって聞きにくくなることがあるが、この日は実にクリアな音が会場を覆った。

圧巻だったのは、下記セットリストで15曲目の「ソー・マッチ・トゥ・セイ」。アルヴィンの高速ベースがまるで生き物のように動く。さらに、ここはベース・ソロ、ドラム・ソロが、アルヴィン、ジョーイ、マークの三つ巴となり、ものすごいバトルになる。さらに、この後にマークのドラム・ソロとセドリックのドラム・ソロ・バトルが続く。ヴォイス・パーカッションが6人の束になってかかられたら、本当に観客はひれ伏すしかない。これはさすがに文字にしていても、その迫力は再現できない。ぜひとも会場で感じてもらうしかない。この曲はさすがに一番の盛り上がりになった。(もちろん、ベースが動くといっても、各楽器はすべてメンバーの喉から、声で生み出されるもの。念のため。(笑))

また、今回はジョーイが歌う箇所がけっこう増えてきたような印象がある。特に「シャル・ウィ・ギャザー」での後半の部分は、ジョーイがもっとも輝くところだ。それにしても6人の声だけで、この音圧、この広がり。何度聞いても飽きない。

マイケル・ジャクソンも歌い、追悼式でジャーメインが歌ったチャップリンの「スマイル」を、クロード・マクナイトが歌ったが、僕は個人的にはマイケル・ヴァージョンをここ1年へヴィー・ローテーションで聴いていただけに、感慨深かった。

印象的だったのは、アルヴィンがMCで、Thank you for supporting live music(ライヴ音楽をサポートしてくれて、ありがとう)と言ったところ。彼らもまた、ライヴ・ミュージックに生きている。ライヴ後は、メンバー全員揃ってサイン会。

■ 過去のテイク6関連記事

April 09, 2008
Take 6 Are Best 6 In The World
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200804/2008_04_09.html
前々回来日ライヴ評。

November 09, 2005
Take 6 Live: We Want More
http://blog.soulsearchin.com/archives/000630.html

2003/12/10 (Wed)
Take 6 Junkie: World's Number One Groups' Number One Fan
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031210.html

2002年5月15日
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/take620020515.html
テイク6・2002年5月来日時のライヴ評

2003年8月19日
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20030819.html
テイク6、レイラ・ハザウエイ、マーカス・ミラー2003年8月来日時のライヴ評

2004/12/07 (Tue)
Naturally 7: Live At AX: It's The Art
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200412/diary20041207.html
テイク6のライヴァル、ナチュラリー7のライヴ評

2004/12/08 (Wed)
More Naturally 7: They Bless This House
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200412/diary20041208.html

■ 最新作『スタンダード』

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テイク6の最高傑作といえば、間違いなくファースト・アルバム

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■ メンバー

アルヴィン・チアー(ヴォーカル)Alvin Chea(vo, bass)
ジョーイ・キブル(ヴォーカル)Joey Kibble(vo, tenor)
マーク・キブル(ヴォーカル)Mark Kibble(vo, first tenor)
クロード・マックナイト(ヴォーカル)Claude McKnight(vo, first tenor)
デイヴィッド・トーマス(ヴォーカル)David Thomas(vo, 2nd tenor)
ドクター・セドリック・マーティン(ヴォーカル) Dr. Cedric Dent(vo. baritone)

セットリスト
Setlist : Take 6, Billboard Live Tokyo, May 17, 2010
( )の後の名前はその楽曲で最初にリードを取り、また中心的にリードを取るメンバー。

Show stated 21:31
01. Straighten Up
02. Medley 2-3: I’ve Got Life
03. Spread Love
04. Wade In The Water (David, Claude)
05. Set U Free
06. Smile (Claude)
07. Windmills (Joey on trumpet)
08. Just In Time – A Riff Of “As Time Goes By” (Claude, )
09. Something Within Me
10. Shall We Gather
11. Old School Medley (11 – 14) : When I Fall In Love (Cedric On Piano/Vocal)
12. End Of The Road (David lead)
13. What A Fool Believes (Claude lead, +David, Mark)
14. I Wish (Joey lead)
15. So Much To Say
16. Come On
Enc. Spread Love (Full Version)
Show ended 22:46

(2010年5月17日月曜、ビルボードライブ東京=テイク6ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Take 6
2010-73


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