2009年06月09日(火) 12時54分46秒
soulsearchinの投稿
△チェス・レコードを描いた映画『キャデラック・レコード』8月に公開
テーマ:ブログ
△チェス・レコードを描いた映画『キャデラック・レコード』8月に公開
ファミリー。
1950年代から60年代にかけて、シカゴを本拠に多くのブルーズ、ソウル、ゴスペル、ジャズなどのレコードを多数リリースしたチェス・レコードをモデルにし、そこに集まるアーティストや人々を描いた映画が『キャデラック・レコード』だ。ストーリーは、チェスを始めたレナード・チェスを軸に、彼がスカウトする多くのアーティストたちとの様々な物語が語られる。
1940年代、舞台はシカゴ。その地にナイト・クラブをオープンさせたポーランド移民の音楽好きの男レナード・チェス(1917年3月12日生まれ~1969年10月16日死去)。そのクラブに登場する才能あふれるアーティストたちに、レナードはすっかりほれ込み、彼らをレコーディングするためにレコード会社を始める。(正確にはすでに録音は始めていたが、既存レーベルを買い取り、チェスとして再出発させた)映画でのレコード会社の名前は、「キャデラック・レコード」。
まだ音楽も黎明期、シカゴでもっともホットだった音楽は都会的なブルーズだった。南部出身の泥臭いブルーズを都会的に聴かせていたマディー・ウォーターズからレコーディングをスタート。徐々にヒットが出るようになり、レナードはヒットしたアーティストたちに気前良く新車のキャデラックをプレゼント、そうして、ファミリーとしての絆を強くしていった。
誰もが成功の階段を上り、「酒、ドラッグ、女、ギャンブル」などにうつつを抜かしエゴをあからさまに出すアーティストも出てくる。レナードはそんな中、悲しみに暮れる女性ブルーズ・シンガー、エタ・ジェイムズと知り合い、その才能を認め、チェスで売り出す。だが、彼女も成功と裏腹に自分の出生に悩みながらドラッグに溺れていく。人種差別や成功者のエゴが爆発する様々なトラブルの中、それぞれが人生を歩み始める。そして、彼らブルーズ・アーティストたちが作り上げた誇り高き黒人音楽(ブラック・ミュージック)がいつのまにか白人にコピーされ、世間を騒がせるようになり、黒人アーティストや、レナードらを傷つけ苦しませるようになっていた…。
+++++
ビヨンセ。
この映画は、2008年12月、全米で公開され大いに話題になった作品だ。音楽映画としては、『ドリームガールズ』がデトロイトのモータウンを描いた作品とすれば、これはそれと対比するかのようにシカゴのチェス・レコードを描いた作品。悲しみのブルーズ・シンガー、エタ・ジェイムズを今大人気のビヨンセが演じていることでも大いに話題になった。
僕はこの映画で描かれたリトル・ウォルターの強烈なキャラや、ハウリン・ウルフ、マディー・ウォーターズ、そして、レナード、エタらのそれぞれの個性が興味深かった。そうしたエピソードを見ていると、本当にひとつのレコード会社の成功というのは、人間と人間の縁の積み重ねだなあ、と思う。出会いも、ちょっとしたことからの喧嘩別れも、縁、運命。音楽好き、しかも、こうしたブルーズやソウルなどのブラック・ミュージック好きは見ておきたい1本だ。
本作ではレナード・チェス役をエイドリアン・ブロディーが演じているが、当初はマット・ディロンが演じる予定だったらしい。ただ、マットのスケジュールがどうしても合わず、エイドリアンになった。エタ役のビヨンセは企画当初から、監督でもあり脚本を書いたダーネル・マーティンがビヨンセを想定してストーリーを書いた。
映画では、エタ役のビヨンセが実際に歌う「アット・ラスト」(エタのヒット)と「アイド・ラザー・ゴー・ブラインド」(エタ・ジェームスのほか、クラレンス・カーター、ココ・テイラー、ロッド・スチュワートなどの歌で有名)が圧巻。特にビヨンセの「アット・ラスト」はその後、オバマ大統領就任式のパーティーのひとつで歌われ、ビヨンセの歌でオバマ夫妻が踊るというシーンがテレビ中継され話題になった。
本作は、総予算1200万ドル(約12億円)で制作され、2008年12月からの全米公開で約800万ドルの興行収入を得て、2009年3月にDVDなどが発売され8週間で約700万ドルを売り上げている。『ドリームガールズ』の予算7500万ドル、『レイ』の予算4000万ドル、『ブルース・ブラザース2000』の予算2800万ドルなどと比べると小規模だが、ローリング・ストーンズのドキュメンタリー映画『シャイン・ア・ライト』の予算100万ドルなどよりははるかに大きく、また、十分ブレイクイーヴンしているようだ。
今度は誰か、スタックス・レコードを舞台にした映画でも作ってくれないだろうか。『オーティス・レディング・ストーリー』とか。
■日本での公式サイト
http://www.sonypictures.jp/movies/cadillacrecords/
日本では、2009年8月15日から新宿ピカデリー、恵比寿ガーデン・シネマなどで公開される。
■ サントラ=2枚組
サントラ=1枚もの
ENT>MOVIE>Cadillac Records
ファミリー。
1950年代から60年代にかけて、シカゴを本拠に多くのブルーズ、ソウル、ゴスペル、ジャズなどのレコードを多数リリースしたチェス・レコードをモデルにし、そこに集まるアーティストや人々を描いた映画が『キャデラック・レコード』だ。ストーリーは、チェスを始めたレナード・チェスを軸に、彼がスカウトする多くのアーティストたちとの様々な物語が語られる。
1940年代、舞台はシカゴ。その地にナイト・クラブをオープンさせたポーランド移民の音楽好きの男レナード・チェス(1917年3月12日生まれ~1969年10月16日死去)。そのクラブに登場する才能あふれるアーティストたちに、レナードはすっかりほれ込み、彼らをレコーディングするためにレコード会社を始める。(正確にはすでに録音は始めていたが、既存レーベルを買い取り、チェスとして再出発させた)映画でのレコード会社の名前は、「キャデラック・レコード」。
まだ音楽も黎明期、シカゴでもっともホットだった音楽は都会的なブルーズだった。南部出身の泥臭いブルーズを都会的に聴かせていたマディー・ウォーターズからレコーディングをスタート。徐々にヒットが出るようになり、レナードはヒットしたアーティストたちに気前良く新車のキャデラックをプレゼント、そうして、ファミリーとしての絆を強くしていった。
誰もが成功の階段を上り、「酒、ドラッグ、女、ギャンブル」などにうつつを抜かしエゴをあからさまに出すアーティストも出てくる。レナードはそんな中、悲しみに暮れる女性ブルーズ・シンガー、エタ・ジェイムズと知り合い、その才能を認め、チェスで売り出す。だが、彼女も成功と裏腹に自分の出生に悩みながらドラッグに溺れていく。人種差別や成功者のエゴが爆発する様々なトラブルの中、それぞれが人生を歩み始める。そして、彼らブルーズ・アーティストたちが作り上げた誇り高き黒人音楽(ブラック・ミュージック)がいつのまにか白人にコピーされ、世間を騒がせるようになり、黒人アーティストや、レナードらを傷つけ苦しませるようになっていた…。
+++++
ビヨンセ。
この映画は、2008年12月、全米で公開され大いに話題になった作品だ。音楽映画としては、『ドリームガールズ』がデトロイトのモータウンを描いた作品とすれば、これはそれと対比するかのようにシカゴのチェス・レコードを描いた作品。悲しみのブルーズ・シンガー、エタ・ジェイムズを今大人気のビヨンセが演じていることでも大いに話題になった。
僕はこの映画で描かれたリトル・ウォルターの強烈なキャラや、ハウリン・ウルフ、マディー・ウォーターズ、そして、レナード、エタらのそれぞれの個性が興味深かった。そうしたエピソードを見ていると、本当にひとつのレコード会社の成功というのは、人間と人間の縁の積み重ねだなあ、と思う。出会いも、ちょっとしたことからの喧嘩別れも、縁、運命。音楽好き、しかも、こうしたブルーズやソウルなどのブラック・ミュージック好きは見ておきたい1本だ。
本作ではレナード・チェス役をエイドリアン・ブロディーが演じているが、当初はマット・ディロンが演じる予定だったらしい。ただ、マットのスケジュールがどうしても合わず、エイドリアンになった。エタ役のビヨンセは企画当初から、監督でもあり脚本を書いたダーネル・マーティンがビヨンセを想定してストーリーを書いた。
映画では、エタ役のビヨンセが実際に歌う「アット・ラスト」(エタのヒット)と「アイド・ラザー・ゴー・ブラインド」(エタ・ジェームスのほか、クラレンス・カーター、ココ・テイラー、ロッド・スチュワートなどの歌で有名)が圧巻。特にビヨンセの「アット・ラスト」はその後、オバマ大統領就任式のパーティーのひとつで歌われ、ビヨンセの歌でオバマ夫妻が踊るというシーンがテレビ中継され話題になった。
本作は、総予算1200万ドル(約12億円)で制作され、2008年12月からの全米公開で約800万ドルの興行収入を得て、2009年3月にDVDなどが発売され8週間で約700万ドルを売り上げている。『ドリームガールズ』の予算7500万ドル、『レイ』の予算4000万ドル、『ブルース・ブラザース2000』の予算2800万ドルなどと比べると小規模だが、ローリング・ストーンズのドキュメンタリー映画『シャイン・ア・ライト』の予算100万ドルなどよりははるかに大きく、また、十分ブレイクイーヴンしているようだ。
今度は誰か、スタックス・レコードを舞台にした映画でも作ってくれないだろうか。『オーティス・レディング・ストーリー』とか。
■日本での公式サイト
http://www.sonypictures.jp/movies/cadillacrecords/
日本では、2009年8月15日から新宿ピカデリー、恵比寿ガーデン・シネマなどで公開される。
■ サントラ=2枚組
Cadillac Records
posted with amazlet at 09.06.09
Original Soundtrack
Music World Music/Columbia (2008-12-02)
売り上げランキング: 25150
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サントラ=1枚もの
キャデラック・レコーズ
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サントラ リトル・ウォルター ビヨンセ コロンバス・ショート NAS ジェフリー・ライト モス・デフ ラファエル・サディーク ソランジュ メアリー・メアリー オル・ダラ
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル (2008-12-03)
売り上げランキング: 57016
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ENT>MOVIE>Cadillac Records
1 ■キャデラック・レコード
こんにちは。
Blogをチェックさせていただきました。
僕も観に行ってきたいと思います。
http://blog.goo.ne.jp/danpgr/