▲『マーヴィン・ゲイ物語 引き裂かれたソウル』、5月28日までに店頭に
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発売。
昨年(2008年)9月からスタートし、なんやかんや足掛け8ヶ月かかったマーヴィン・ゲイ本人が語った唯一の伝記『マーヴィン・ゲイ物語 引き裂かれたソウル(Divided Soul)』(ブルース・インターアクションズ)が完成、見本が昨日できてきた。2009年5月28日までに書店、大手CDショップなどに並ぶ。アマゾンにもそれまでに入荷、28日から出荷になる。アマゾンは28日までに予約を入れれば、28日もしくは29日に出荷となるので、早ければ翌日お手元に届くはずだ。
『マーヴィン・ゲイ物語 引き裂かれたソウル』(ブルース・インターアクションズ)
僕がこの本を入手したのが、1985年5月。当時僕は多くの雑誌をアメリカやイギリスから取り寄せて、かたっぱしから見ていたが、日本語に訳して、広く紹介したいと思った初めての洋書がこのマーヴィンの自伝だった。それから干支も2周した24年後にこうしてその夢が実現した。感無量である。
一冊の本を作りあげるまでには、何度も表紙や、本の形のものを試し刷りする。そんな一部をご紹介。
写真中央の白い本。これは、いわゆる「束見本(つかみほん)」といって、最終的な本と同じ紙質、ページ数で製本したもの。これによって、本の質感、外観、また厚さなどがわかる。最終的なページ数は、もちろん、文字数によって決まるので、束見本もかなり最終段階にならないとできない。だが、これができると本のカヴァーのデザインができる。このマーヴィンの本は、当初ソフトカヴァーで予定されたが、きっちりした本にしようということで、いわゆる表紙の硬いハード・カヴァーになった。カヴァーを取るとオレンジ色一色の、重厚な洋書のような雰囲気になる。
白い束見本の上にあるのが、『ディヴァイデッド・ソウル』の1991年刊行のソフトカヴァー、その右が1985年の初版ハード・カヴァー。左側のマーヴィンのモノクロの写真が、今回の日本版の表紙に使われた写真。下に映っている紙の束は、本文の一台ごとにまとめられたもの。一台で16ページ分がひとくくりになり、それが27台分集まり、一冊の本になる。
本書にかけるカヴァーは、書店で一番目に入るものだけに、かなり重要で、編集者、デザイナーは何度も色校(色の校正)を見る。今回は、マーヴィンの顔写真が選ばれたが、これも何枚ものマーヴィンの写真から厳選された。ファンの方はおわかりになるかと思うが、『ホワッツ・ゴーイング・オン』のときの写真の1枚である。日本独特の帯も、いろいろ頭を使うところ。
本の制作にかかわっていただいたさまざまなみなさん、ありがとうございます。いよいよ書店、CDショップに並びます。
ENT>BOOK>Gaye, Marvin / Divided Soul