2009年05月06日(水) 04時11分52秒 soulsearchinの投稿

△ドニー・マクラーキンと25トンの歌声と7人の小人

テーマ:ブログ
△【ドニー・マクラーキンと25トンの歌声】

500人。

小雨が降る中、三軒茶屋から昭和女子大方向に向かう人の流れが続く。この校庭のどこかには、7人の小人が隠れているらしい。もし、1日でこの7人全員を探せたら、幸せになるという。

現代ゴスペル・ミュージック界のスーパースターのひとり、ドニー・マクラーキンの2006年5月以来3年ぶりの来日コンサートが、この昭和女子大・人見記念講堂で行われた。かつて、ここでシャカ・カーンやサラ・ヴォーンを見た。さて、これがただのゴスペルのライヴではない。ライヴに先立ち、5月2日から3日間、各日3時間、計9時間のゴスペル・ワークショップ(ゴスペルの歌を学ぶ勉強会)に一般の人およそ500人が参加、そこで学び練習した曲を、ドニーのバックで歌う。

この日は自由席、遅めに着いたら、ほとんど満席。客層はさすがにゴスペルかコーラスをやっている風の人たちが多く見受けられた。もちろん、我らがブレンダ・ヴォーン、アル・マーティンなどの姿も。航志くんは、ワークショップは参加したが、この日は自分のライヴがあって泣く泣く参加できず。彼がドニーの前で「アメージング・グレイス」を歌ったら、「アメージング」と驚嘆されたとか。

さて、500人と言っても、その数字がよくわからない。入口で渡されたフライアーにも500人が参加とあるが、実際、本当にバンドとドニーのほかに約500人が同時にステージに上がったのだ。ざっと数えてみると一列50人弱が10段になって、ステージに立つ。よく載るなあ。そのセッティングだけでも、軽く2-3分かかるのだ。このコーラスには圧倒された。500人と言えば、1人50キロとしても25トンの重さになる。ステージはそんな重みにも耐えられるのだろうか、楽屋はどうなるんだろう、などと要らぬ心配をしてしまった。(笑)

おごそかに始まったライヴは、まさにゴスペル。全員で「ハレルーヤ!」と繰り返すところなど、思わずこちらも「ハレルーヤ」と口ずさんでしまう。この声のパワー、声の束は圧巻だ。ドニーが言った。「500人の声…(500 voices...)。こちらに拍手を…」 そして、ドニーの歌声は、その500人の声の束を迎え撃っても、負けない。なんだ、これは。CDでもおなじみのルーサー・ヴァンドロス系の実に気持ちのいい声だ。彼が、一部の歌詞を日本語に直して歌うが、これがまたソウルフル。

ドニーの話しには、外国人の通訳がつく。また、曲のいくつかには歌詞がステージのバックドロップに映し出される。

アップ・テンポの「アイム・ウォーキング」などは、まさにファンキーなR&B風アレンジで、客も立ち上がる。第二部の「ヴィクトリー・チャント」の後半にはスライの「サンキュー」のリフもいれるほど。途中で観客をソプラノ、アルト、テナーと分けてコーラスを覚えさせ、そして、一緒に歌わせるところがあるのだが、これなど人見記念講堂が2500人以上の大コーラスで響くことになり、これまたすごい。ひとつの歌を2000人以上が一緒に歌うことで生まれる一体感の圧倒的なこと。誰もが気持ちいいと感じる瞬間だろう。

この日のショーは、ドニーの友人でもあるエドウィン・ホウキンスの作品「アイ・ラヴ・ユー・(ロード・トゥデイ)」から始まり、同じく彼の1969年の大ヒット「オー・ハッピー・デイ」で幕を閉じた。

一部と二部に分けての2時間45分(途中18分間の休憩を挟む)は、その「ゴスペルの気」に圧倒されてか、酸欠っぽくなり少し気持ち悪くなったほど。そこまで熱気にあふれた空間と時間だった。

なお、ドニーはステージでも話していたが、「私は今年の11月で50歳になります」と言うように、1959年11月生まれ。一部で報じられている1961年生まれは間違い。

帰り際、もう一度、7人の小人の1人でも探そうとしたが、暗くなっていて、探すことができなかった。だが、この日はこのゴスペルの音楽で十分、幸せになった。Oh, Happy Day!!

■ 来日告知記事(ドニーのプロフィールなど)、ゴスペル関連など

April 14, 2009
Donnie McClurkin Will Be Coming To Japan In May
【ゴスペル・ジャイアント、ドニー・マクラーキン5月に来日】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002889.html

August 27, 2006
1025 Gospel Choir Live: Audience & Singers Become As One
http://blog.soulsearchin.com/archives/001226.html

■ ドニー・マクラーキン・ゴスペル・ワークショップ
http://www.donnie2009.com/index.html

■ カーク・フランクリン2009年9月来日

ドニーに続いて、カーク・フランクリン、来日決定。ビルボード・ライヴにて。
ビルボード東京=2009年9月18日、19日。ビルボード大阪=9月15日、16日。福岡店は2009年8月に閉店。
http://www.billboard-live.com/

■メンバー
Members:

Donnie McClurkin (Vocal)
Andrea Mellini (Chorus)
Sheila Carpenter (Chorus)
Duawne Starling (Chorus)
L.Trenton Phillips (Keyboards, Musical Director)
Calvin Parmer (Bass)
Joe Wollfalk (Guitar)
Michael Phillips (Drums)
500 Voices (Chorus)

■セットリスト:ドニー・マクラーキン @昭和女子大人見記念講堂 2009年5月5日火曜
Setlist : Donnie McClurkin @ Showa Joshi University, Hitomi Kinen Koudou

1st
show started 18:00
01. (CD) with dancer
02. I Love You (Lord Today) [Edwin Hawkins] (+Japanese lyrics)
03. I’m Walking
04. You Are My God And King
05. Choose To Be Dancing
show ended 18:56

2nd
show started 19:14
01. Hallelujah Song
02. We Fall Down
03. Stand
04. We Are All One
05. Victory Cant Dance (Hail Jesus) ~ Thank You [Sly Stone]
06. Total Praise (Duawne solo?)
Enc. Oh Happy Day [Edwin Hawkins]
show ended 20:45

(2009年5月5日火曜、昭和女子大学・人見記念講堂=ドニー・マクラーキン・コンサート)
ENT>MUSIC>LIVE>McClurkin, Donnie
2009-36

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