NO.573 |
2004/03/11 (Thu) |
Roy Ayers Live At Blue Note: Music Is My Lady, My Mistress |
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セカンドステージ入場前に待っている間、人間観察をしていると、本当に音楽のジャンルによって集まってくる人種が違うという事実が改めておもしろく感じられる。この日の客層は、普通のブルーノートのそれと明らかに違う。普段はスーツ、ネクタイ系が多い一方、例えばアイズレーは、いかにも昔ディスコで遊んでました系が主流で、スーツ姿もほんの一握り。これにミスター・ビッグスでアイズレーを知った20代の男女で、客層が構成される感じ。このロイ・エアーズのライヴは、クラブによく行ってそうな若い層が圧倒的に多い。 ロイ・エヤーズは昨年横浜モーションブルーに来日している。今回はゲストに初来日のフルート奏者ボビー・ハンフリーを従えてのライヴになる。ロイは、ヴィブラホーン奏者。日本語でわかりやすく言えば鉄琴奏者だ。彼が使用しているのは電子鉄琴。90年代にはいってからロンドンのクラブシーンなどで注目を集めるようになり、日本でも人気となった。鉄琴を叩く棒のことをマレットという。彼は常に4本のマレットを持ち、その華麗なマレット裁きは、いつも通りお見事。 http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200308/diary20030821.html さて今日は、いきなり「サーチン」でスタート。バンドは、ドラムス、ギター、ベース、サックス(キーボードも兼任)の4人。これにゲストでボビー・ハンフリー登場となる。 このサックスとキーボード担当のレイ・ガスキンスは、ニューヨーク・アポロ劇場で毎週水曜に行われている「アマチュア・ナイト」などのバンドリーダーをしている人物。実は歌もうまい。また、ドラムスのデニス・デイヴィスはかなり面白い男で、これまでにスティーヴィー・ワンダーに12年、ジョージ・ベンソンバンドにも数年、デイヴィッド・ボウイにもいた。5人の子供がいて、長男のTボーンは、ロンドン本拠のドラマーで、ラップ・グループ、パブリック・エナミーのバンドでも演奏しているという。 この日は4曲目「エヴリバディー・ラヴズ・サンシャイン」で、日本のシンガー/フルーゲルホーン奏者、トク(Toku)が飛び入りで出演。自由自在に吹きまくっていた。こうした自由な飛び入りというのがどんどん行われるともっともっとライヴシーンが盛り上がる。 5曲目でボビー・ハンフリーがでてきた。いきなり、何をやるのかと思えば、ライオネル・リッチーの大ヒット曲のカヴァー、「ハロー」。主旋律をフルートで吹く。なかなかいい感じがでていた。それより、ボビーがものすごく小さかった。150センチはないように思えた。実際に見るのは初めてなので、ちょっと驚いた。 ロイはステージでこう言った。「先日(昨年9月)、私は63歳の誕生日を祝ったんだが、41年間こうして音楽をやりつづけている。私にとって音楽とは愛だ。女性のようなものだ。恋人であり、愛人だ。これに熱中していると、濡れてきて、満足してくるからだ」 ロイにせよ、ボビーにせよ、どんなメロディーをいかなるリズムで演奏しても、どうやってもグルーヴが爆発し「黒く」なる。ボビーはフルートで3曲演奏するが、3曲目の「ハーレム・リヴァー・ドライヴ」ではアップテンポのグルーヴ感あふれる曲にのりのいいフルートをかぶせた。 ドラマーのデニスは、「この後、ロンドンではロニー・スコットのクラブで3週間、36回のライヴをやるんだ。日本と逆だったらいいのにね(ロンドン3日の日本3週間だったらいいのに、の意味)。(笑)」という。 終った後、なんとヴェテランDJアトムとばったり。いつもイヴェントの案内もらってます。ありがとうございます。「いやあ、僕はロイ・エヤーズ、全部持ってますよ! 今日は『フリーキー・ディッキー』(77年作品)聴きたかったのになあ。なんでやんないんだあ」と酔っ払いながら、文句を言っていた。(笑) setlist (second stage) show started 21.40 01. Searching 02. Running Away 03. Evolution 04. Everybody Loves Sunshine (with Toku) With Bobbi Humphrey 05. Hello 06. Home Made Jams 07. Harlem River Drive 08. We Live In Brooklyn, Baby 09. Don't Stop The Feeling show ended 22.53 ブルーノートのウェッブ。 (2004年3月10日水=東京ブルーノート=ロイ・エアーズ・ライヴ、フィーチャリング・ボビー・ハンフリー) ENT>MUSIC>LIVE>Ayers, Roy & Humphrey, Bobbi |
Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA |