NO.312 |
2003/07/07 (Mon) |
The Gospellers At Odaiba: That's Another Summer Breeze |
---|
土曜日夕方4時過ぎ。まだ外は明るく、ちょっと動くと汗ばむ。しかし、意外と湿度はなくすごしやすい、そんなお台場のデックス東京ベイ、シーサイドデッキのイヴェントスペースにはすでに人だかりができていた。上の階の通路、さらにその上の階まで人が集まり、イヴェント・ステージの5人を見守っている。5人は私服のままで、リハーサルを行っていたゴスペラーズの面々だ。 この日、彼らの新曲「Right on, Babe(ライト・オン・ベイブ)」のシングル発売と同曲のプロモーションビデオの宇宙で初公開するイヴェントが行われることになっていた。彼らの東京FM系列でオンエアされている『フィールン・ソウル』の公開録音も兼ねている。 朝から整理券が配られ、予定数の700枚はあっという間にはけてしまった。そして、6時からのイヴェントを心待ちにしているファンがすでにそこに集まっていたというわけだ。それにしても、リハーサルをこうして、みんなに見せてしまうというところがいい。ファンにとっても、特別に嬉しいことだろう。 6時からの公開録音もつつがなく大いに盛り上がって無事終了。ビデオの上映会も大興奮のうちに終え、とっぷりと日も暮れた夜7時半。お台場のデックスには気持ちよい夜風が海から入ってくる。「星屑の街」から始まり、まず、新曲3曲のうち「Full of Love(フル・オブ・ラヴ)」と続けて歌う。この「フル・オブ・ラヴ」は実にライヴ映えする曲だ。5人が作り出すハーモニーに、目の前に見えるライトアップされたレインボー・ブリッジが見事な借景になった。 2曲を終えて少しトークが入り、「旅の途中で」に進む。「夏に冬を歌ったり、いろんな季節、心象風景を描いてみた」とこの曲を書いた安岡は説明する。デックスの上から下の道路を見ると、いつのまにか駐車場にはいる車が渋滞している。人の動きの流れを止めないようにとの配慮から、係員が「こちらには立ち止まらずに、前へお進みください」とひっきりなしに言っている。 予定では、この後に「ライト・オン・ベイブ」が歌われることになっていたが、村上のMCで、「せっかくこれだけの人が集まってもらって(4曲だけでは)もったいないので、もう一曲やろうかと思います。『ひとり』でもやろうか、と」 そして、歌われたアカペラの「ひとり」。海の上には、色とりどりの屋形船が所狭しと浮かんでいる。 そして、最後が最新シングルのA面扱い曲、一曲目、つまり一押し曲「ライト・オン・ベイブ」だ。村上→黒沢→酒井のファルセットへと続くゆったりとしたウォーキングテンポのリズムが実に気持ちいい。このところ何度も聞いているせいか、聞くほどによさがでてくる佳曲だ。 リハーサルの時には、まだ暑かったその同じ場所が、頬にあたる海からの夜風が少し肌寒いほどになっていた。その東京ベイからのサマー・ブリーズと同じように彼らのコーラスは実に爽快で、気持ちがよい。その瞬間彼らのコーラスとレインボー・ブリッジと屋形船とそよ風が見事なハーモニーを奏でていた。当分の間、「ライト・オン・ベイブ」は僕をちょっとだけ肌寒いサマー・ブリーズに絡まれたお台場の夜景に連れて行ってくれそうだ。 【2003年7月5日土曜・お台場デックス東京ベイスタジオ・シーサイドデッキ】 (この模様は7月12日土曜日午後10時から東京FM系列で放送されます) ENT>MUSIC>LIVE>GOSPELLERS |
Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA |