NO.284
2003/06/10 (Tue)
"Ain't No Way" is the Classic
名唱。

たしかに、「エイント・ノー・ウェイ」はクラシックです。名曲です。アレサのヴァージョンは名唱です。ではしばらく、ちょっとこの話を続けましょうか。

この「エイント・ノー・ウェイ」は、シングル「シンス・ユーヴ・ビーン・ゴーン」のB面に収められて68年2月にリリースされます。「シンス・・」はミディアム調のジャンプナンバー。一方、「エイント・・・」はじっくりとしたスローバラード。ともに、67年12月12日にニューヨークのスタジオで録音されました。

なぜこちらがB面になったのかはわかりません。おそらく、ジャンプナンバーのほうがラジオプレイを得やすいと思ったのでしょう。実際、「シンス・・・」はソウルチャートで1位、「エイント・・・」は9位が最高位でした。

この曲もプロデューサーのジェリー・ウェクスラーが、アレサの妹のキャロリン・フランクリンに「エイント・ノー・ウェイ・・・」というコンセプトで曲を作ってくれといってできたものでした。

これら二曲ともバックコーラスを担当しているのは、ご存知スイート・インスピレーションズです。女性3人組で、こうしたR&Bヒットのバックコーラスを得意としていました。このうちの一人がシシー・ヒューストン、すなわち、ホイットニー・ヒューストンのお母さんです。ホイットニーもこの曲をライヴで歌ったりしていますね。

この「エイント・ノー・ウェイ」はその後も多数のシンガーがカヴァーしています。最近ではメアリー・J・ブライジ、その他、ジーン・カーン、シェリル・ペプシ・ライリーのヴァージョンは小ヒットしましたね。また、アーロン・ネヴィル、ミーシャ・パリスもカヴァーしています。

「あなたを愛する方法はまったくないのかしら」という悲恋の歌です。アレサはこれをレコーディングしたとき、まだ25歳でした。歴史に残る名唱のひとつでしょうね。
Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA
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