NO.090
2002/12/13 (Fri)
If You Would Have Time Machine...
時空。

昨日、「もしサムとオーティスがもう少し長生きしていれば」なんて書いている最中に、もし逆に自分がいつの時代にかタイムトリップできるとしたら、ということを考えてしまいました。

もしタイムマシンがあったら、あなたはいつの時代、どこに行ってみたいですか。平凡な質問ですが、やはり、いろいろ想いがめぐりますね。

音楽面で言えば、やっぱり、サム・クック、オーティス、そして、ダニー・ハザウエイ、ミニー・リパートンのライヴが見たい。ダニーのあのライヴ盤をとったその現場に行きたい。拍手はできなくてもいい、そっと、その現場の片隅にいるだけでもいい。一体、どのようにして、あのライヴが行われ、進行していったのか、この目で確かめたい。

他のライヴもみな同じ。その時代、その瞬間、もっとも旬なときのアーティストを見てみたい。

旬のアーティストの勢いというのは、とても大事です。今、別にボビー・ブラウンのライヴを見たいとは思わないが、90年頃だったら、何をおいても見たかった。そして、実際来日したときのライヴは、若さの勢いが爆発していて、その圧に押された。もう絶対、今の彼にはできないはず。

それから、可能なら、傑作アルバムが録音されているスタジオの現場を垣間見てみたい。どのようにして、マーヴィン・ゲイは「ホワッツ・ゴーイン・オン」を作り出したのか。そして、その同じマーヴィンがいかにして、「レッツ・ゲット・イット・オン」を録音していくのか。スティーヴィーの「キー・オブ・ライフ」の録音模様はどんなものだったのか。(これは、再現ビデオが発売されましたが) ナタリー・コールが「アンフォーゲッタブル」を録音していたとき、一体どんな感慨が彼女に訪れたか。

ぜんぜん話は違いますが、忠臣蔵の赤穂浪士の討ち入りのところも、俯瞰してみてみたい。ケネディー暗殺のダラスの現場にいてみたい。マーティン・ルーサー・キングのときも。あるいは、マハメド・アリのキンシャサの奇跡も見てみたいな。

まあ、そうしたものを様々な資料などから、いかにも現場で見た風に書くのが、作家のお仕事なんでしょうね。ということは、作家は時空を越える仕事をしてるんだ。特に、歴史作家と呼ばれる人々は。

ねえ、時空を越えた旅。本当にできたらいいのにね。
Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA
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