Regina Belle Sings Standards On "Lazy Afternoon"

スタンダード。

ソウル・シンガー、レジーナ・ベルが8月21日に新譜を出す。タイトルは『レイジー・アフターヌーン』(ビクター、VICP-62807)。なんとこれがスタンダードのカヴァー曲集。おととい話題になった「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」もやっている。そして、「コルコヴァード」。アイズレーの「フォー・ザ・ラヴ・オブ・ユー」。これは、クレジットはされていないが、曲のイントロにハロルド・メルヴィン&ブルーノーツの「ザ・ラヴ・アイ・ロスト」をいれて歌っている。これはものすごくいい雰囲気。

彼女がナンバーワンR&Bヒット「ベイビー・カム・トゥ・ミー」を生み出したのが89年だから、すでに15年前のこと。初ヒットはさらに2年前にさかのぼるから、かなりのヴェテランになっている。

フィリー・ソウルのカヴァーばかりを集めたアルバム『リーチン・バック』があったが、今回はもっとスタンダードを中心に、ちょっとジャズシンガーかと思わせるようなところもある。ちょうど10年ぶりの新作を出すアニタ・ベイカー的なニュアンスがものすごく漂う。そして、ナタリー・コール的な雰囲気も。女性シンガーの間では、ジャズっぽい、と言っても100%のド・ジャズではないものを歌うのが流行りなのだろうか。少しジャズテイストがある、という程度がちょうどいいのかもしれない。

中でも驚いたのは、オーティス・レディングの大ヒットでも知られる「トライ・ア・リトル・テンダーネス」をかなりソウルフルにやっていること。スタンダードの「マン・アオ・ラヴ(私の彼氏)」をピアノの弾き語り風で歌った後に、この「トライ・ア・リトル・・・」が来るので、なかなか変幻自在だ。

このアルバムから2曲選ぶとすれば、「フォー・ザ・ラヴ・オブ・ユー」と「トライ・ア・リトル・・・」かな。女性ヴォーカル好きの人にはお勧めのアルバムだ。

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レジーナ・ベル/レイジー・アフタヌーン
品番 ビクターVICP 62807
発売日 2004年8月21日
税込価格 2,520円

演奏者/レジーナ・ベル(VO) オスカー・ブラッシャー(TP) エイヴァレット・ハープ(SAX) レイ・フラー,ディーン・パークス(G) クリスチャン・マクブライド,アレックス・アル(B) ゴードン・チャンベル(DS) レニー・カストロ(PERC)
曲目
(1)レイジー・アフタヌーン
(2)フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
(3)ホワット・アー・ユー・アフレイド・オブ
(4)イフ・アイ・ルールド・ザ・ワールド
(5)コルコヴァード
(6)ゼア・イズ・ア・ラブ
(7)ホワイ・ドゥ・ピープル・フォール・イン・ラヴ
(8)フォー・ザ・ラヴ・オブ・ユー
(9)イフ・アイ・シュッド・ルーズ・ユー
(10)モーニン
(11)ザ・マン・アイ・ラヴ
(12)トライ・ア・リトル・テンダネス
(13)レイジー・アフタヌーン(REMIX)

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