ウォームアップ。
アル・ジャロウの約一年ぶりのブルーノート公演。初日のセカンドということもあってか、かなりリラックスした様子。まだまだこれから一週間あるぞ、という感じだ。彼の場合、曲順などもかなりスポンテニアス(自然)な感じで、その場の雰囲気で決めていく。初日のためか、まだ声もそれほどでていなかったようだが、時折、見せる「声の遊び」はさすがヴェテラン。
ジャズの名曲「テイク5」をスキャットで始めるスタイルは、昨年見たもの。これはどんどんとグルーヴ感をあげていき、徐々に楽器を加えていく。「モーニン」は、ほとんどいつも必ず歌う曲。
「僕たちをまたこの店に呼んでくれてありがとう。ハタさん、ハタさん、ナカムラさん、ナカムラさん…(どちらも店長、マネージャーなど)」 そこにアル節のメロディーがつくと、もはや見事な「音楽」だ。さらに「シミズさん、シミズさん…。彼はシェフなんだ。僕は大事な人を知ってるんだ」 客席から笑いがまきおこる。
「さて、じゃあ7月に発売される予定の新作から一曲やろうか。新作のタイトルは、『アクセンチュア・ザ・ポジティヴ、エリミネート・ザ・ネガティヴ』(ものすごく早口だったのを聞き取ったため、ひょっとしたらちがうかもしれません。前向きさを伸ばし、後ろ向きなことを削除しよう、ということだと思う。ポジティヴを伸ばし、ネガティヴを減らす、ということでしょう)。あなたは、この新作を10枚買ってくれるかな、そちらのあなたは20枚、そして、そちらの方は、1枚?」(笑)
そして、ラリー・ウィリアムスのシンプルなキーボードで歌い始めたのがスタンダードの「マイ・フーリッシュ・ハート」だった。2004年8月発売予定の新作アルバムは、ピアノ、ギター、ベース、ドラムスをバックにほとんどすべてワンテイクで録音したもので、スタンダードソングを中心にしたものになる、という。
しかし、珍しくアンコール含めて58分という短いライヴだったので、少々物足りなかった。ま、初日だからしょうがないかな。おそらく日が重なるにつれて、徐々にウォームアップし、もりあがっていくことだろう。
そして、外に出るといつの間にか小雨が降っていた。アル・ジャロウと雨の日と月曜日…。
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前回ライヴ評。2003年3月23日付け日記。
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030323-1.html
ブルーノート・ウェッブ。ライヴは5月2日まで。
http://www.bluenote.co.jp/art/20040426.html
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Setlist
Second Set (incomplete)
show started 21:33
1. Tell Me What I Gotta Do (From “L is for Lover” – 1986)
2. Flame (From “Tomorrow Today” – 2000)
Medley
3. Save Me (From “Jarreau” — 1983)
4. My Old Friend (From “Breakin Away” — 1981)
5. Trouble In Paradise (From “Jarreau” — 1983)
6. Distracted (From “This Time” — 1980)
+ Thank you Hata-san, Nakamura-san, Shimizu-san
7. My Foolish Heart (From “Accentuate The Positive” – 2004)
8. Puddit (Put it Where You Want It) (From “Tomorrow Today” –2000)
9. Mornin’ (From “Jarreau” — 1983)
10. Take 5 (From “Look To The Rainbow/Live In Europe” — 1977)
11. Roof Garden (From “Breakin’ Away” — 1981)
show ended 22:31
(2004年4月26日月曜ブルーノート・セカンド=アル・ジャロウ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Jarreau, Al