オーラ。
3セットやって、ファーストはカヴァー曲、セカンドがオリジナル、そして、3セット目は再びカヴァーという構成のライヴ。先日代官山で出会ったシャンティのライヴを見た。四谷のこのライヴハウスは、まだできて2年弱。東京電力を辞められた方が始めた。約30坪で約30席(補助席を加えるともう少し増える)。柱がなく、椅子の配置もゆったりとしているためにストレスなく、ライヴを見られる。
シャンティは、実は、元ゴダイゴのトミー・スナイダーさんの娘さん。15-6歳の頃からCMソングなどをたくさん歌って来た、22歳にして業界のヴェテランだ。最近は作詞、作曲もやってオリジナルが増えてきたという。今日はその中から何曲か披露した。
全体的な雰囲気は、ヴィジュアル的にはどこかノラ・ジョーンズを思わせる感じ。音楽的には、ポップス、スタンダード、Jポップ、さらにギターを弾いたり、ピアノの弾き語りをしたりといったところ。バックは、パーカッション、ギター、ベース、ピアノの4人。英語はもちろん、ネイティヴ。
まあ、ステージとか、トークとか、ぎこちないところとかはありますが、すべてシャンティは可愛いから許される、みたいな部分が多々ある。(笑) 一方で、なによりも選曲が渋い。カヴァーで歌う曲はすべて、彼女が生まれる前の作品のはずだ。ボニー・レイットの「アイ・キャント・メイク・ユー・ラヴ・ミー」や、スタイリスティックスの「ユー・メイク・ミー・フィール・ブランド・ニュー」などいい雰囲気。他にもナタリー・コールの曲や、ロシア人シンガー、エリー・ケイという人の作品など、カヴァーと言っても、ほとんどの人が知らないから、オリジナルをやっているかの錯覚にも陥る。
オリジナルはいくつか日本語の歌もある。ソウルメイトMは、シャンティが終った後彼女に「オリジナルいいよねえ、日本語の歌は意外と、言葉をひとつひとつ大事にしてる感じがしたよ」と言った。「あ、それはありがとうございます」とシャンティ。
一番最後の曲は、彼女が母親へ向けて書いた英語曲。全体的にはいい雰囲気だが、もう少しメロディーを整理整頓するとメッセージはかなりいいだけにもっと感動できる曲になると思う。
しかし、それにしても、歌で抜群に引きつけるというのではなく、ヴィジュアルなどの全体的な雰囲気から微妙なオーラを感じる。不思議な魅力を持った人だ。まだ自身のCDはないのだが、将来非常に有望な感じがする。もっともっとたくさんライヴの本数やればいい。
Setlist
First Set
1. Girl From Ipanema (Jobin)
2. I Wish You Love (Standard)
3. I Can’t Make You Love Me (Bonnie Raitt)
4. The Closer I Get To You (Roberta Flack & Donny Hathaway, Luther Vandross & Beyonce)
5. You Make Me Feel Like Brand New (Stylistics)
6. (I Love You) More Than You Ever Know (Natalie Cole)
7. I Know Him By Heart (Vonda Shepard)
Second Set (Original)
1. Forbidden Kiss
2. Simmering Eyes
3. Share My Air
4. 夢に残る夢
5. 泣いていいよ~cry,cry,cry
6. Favorite Smile
7. Peace In Your Heart
Third Set
1. I’m Not In Love (10cc)
2. We Can Make It Right (Yazawa Eikichi)
3. Velvet (Elly K)
4. Where Is The Love (Roberta & Donny)
5. I Just Wanna Say I Love You (Original)
(2004年3月19日・金=四谷メビウス、シャンティ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Shanti