8歳。
昨日の日記で書いた世界的なグループとは、もうすでにおわかりの人はおわかりだと思いますが、マンハッタン・トランスファーのことです。マンハッタン・トランスファーを見ていて、ふと思いついたことを書いてみました。というのは、たぶんメンバーのジャニス・シーゲルの息子だと思われる子どもが、ブルーノートをちょろちょろしていて、舞台に行くときや帰るときに、彼がぴったりジャニスにくっついていたところを目撃したのです。
ずいぶんママのことが大好きなんだな、と感じました。で、ほんとはその子に話しかけていくつか質問したかったんですが、さすがにステージ終ると、彼は楽屋にこもっちゃって出てこないんですね。当たり前ですよね、ママのところにびったりなんだから。
で、まあ、インタヴューできないなら、想像してみようかな、と。そこで、フィクションというただし書きをつけました。この日記ではいろいろと実験的にやってみようと思ってまして。いくつかちょろっと調べたりはしましたが。本当は、彼がママのことをどう思っているのかとか、世界中を旅するのはどんな感じかとか、クラスメートと会えないのは寂しくないのかとか、スターの息子であることはどんな気分なのかとか、いろいろ訊きたかったんですね。
8歳の子どもの目線であの世界的に有名なマンハッタン・トランスファーはどう見えてるのかっていうのはいいテーマのように思えました。ひょっとしたら、彼にとってステージなんて一秒でも早く終って欲しいものかもしれません。そうすればママが自分の所に戻ってくるわけですから。あるいは、自分も歌うことが大好きで、ママがステージに上がって歌っているのを、めちゃくちゃ大好きかもしれません。で、いつかはママと同じステージに立ちたい、という夢を持っているかもしれない。
マンハッタン・トランスファーのライヴは、たぶん20年くらい前の初来日かその後くらいに見ていて、そのときは本当にうまいなあ、すごいなあと思いましたが、今ではこれだけ他にも優れたコーラス・グループやらアカペラ・グループがでてくると、彼らだけがめちゃくちゃすごいということはなくなりますね。(笑)
彼らのライヴはある意味で20年前と同じでした。確かに、パパとママのための音楽かもしれません。ふと、彼らは同じことを20年以上やって飽きないのかな、とも疑問に思いました。彼らにとっては毎日フレッシュに、新しいことができているのでしょうか。そうかもしれないし、そうでないかもしれません。
とは言うものの、この種のグループとしてほぼ最初に大きな人気を獲得したということで、やはりリスペクトされるべきグループであります。実際文句なくうまいし。しかもブルーノートが満員になるんだから、人気抜群です。
(2003年11月12日水曜ブルーノート東京・ファースト=マンハッタン・トランスファー・ライヴ)
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