Chaka Kahn Live @ Budoukan: One & Only Voice Still Shines

唯一無比。

今年夏の東京ジャズでのピンチヒッター出演を見逃した者としては、ちょっと久々のシャカ・カーンだったので期待しました。全9曲のコンパクトなライヴ。第一印象は、まあ、それにしてもよく声がでてる、ということ。声の状態は完璧ですね。ルーファス時代の作品を4曲もやったのは意外かも。「ユーヴ・ガット・ザ・ラヴ」「テル・ミー・サムシング・グッド」「ハリウッド」「スイート・シング」といずれもいい曲ばかり。

ベース奏者がまるで若かった頃のルイス・ジョンソンみたいでかっこよかった。シャカの弟マーク・スティーヴンスの演奏もなかなか。バックバンドはしっかりしている。なにより面白かったのが、バックコーラスの4人の女性シンガー。どこかしら皆シャカ・カーン風なのだ。かつて、シャカのバックコーラスをやっていてその後ソロに転じたヴェスタ・ウィリアムスもレコードではずいぶんとシャカっぽいところをだしていたが、この日のバックコーラスもそうだった。やはり、シャカのバックをやるとシャカに似てしまうのかな。それだけ、シャカの影響が強いということでしょうね。

シャカのライヴは70年代の初来日から見ているが、この人は一時期、ライヴが良いときと悪いときの差がめちゃくちゃ激しかった。ものすごく良かったのは、90年代初期の横浜の今はなきアポロシアターで見たときのもの。もう完璧に最高で、以来シャカが来たら必ず見に行こうと決意をさせられたライヴだった。最悪だったのは、80年代のどこか、場所も思い出せないほど。途中ででようかと思ったくらいだ。だが、90年代後半以降は、非常に安定していて、いい声を出している。

今日も、声はよくでているし、歌もうまいし、文句ない。だが、アンコール予定曲(「エイント・ノーバーディ-」)はやらないし、9曲目に予定されていた「スーパーライフ」というのもやらなかったような気がする。なんかちょっとだけやった曲があったんだけど、あれかな。よくわからない。調子悪かったのか、ご機嫌悪かったのかなあ。

ちなみにアリーナ席は全部ブロック制のスタンディング。けっこうぎゅう詰でした。

今回印象に残ったのは、スティーヴィーの作品でアレサ・フランクリンの持ち歌で知られる「アンティル・ユー・カンバック・トゥ・ミー」。これをギター一本のバックで熱唱した。これは、いい。スティーヴィーの曲とシャカの歌は本当によくあう。というわけで、これに続いて歌われたのはやはりスティーヴィーの作品でルーファスとしての実質的な初の大ヒット「テル・ミー・サムシング・グッド」でした。

シャカ、今残念ながらレコード会社の契約がないそうです。そんな、信じられないですねえ。でも、彼女はワン&オンリーなシンガーです。日本語に直すなら唯一無比でしょうか。

Setlist

show starts 20.15

1. I Feel For You
2. Whatcha Gonna Do For Me
3. You’ve Got The Love
4. Until You Come Back To Me
5. Tell Me Something Good
6. Hollywood
7. Sweet Thing
8. My Funny Valentine
9. (Whip In The House?) I’m Every Woman

showends 21.14

【2003年10月10日金曜・日本武道館=シャカ・カーン・ライヴ】

ENT>MUSIC>LIVE>KAHN, CHAKA

タイトル・唯一無比の声

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