多才。
今年松井選手がニューヨーク・ヤンキーズにはいったことによって、よかったことのひとつが、頻繁にバーニー・ウィリアムスの雄姿が見られることだった。しかし、今年、バーニーは、怪我などで毎試合出場となっていない。それほど、詳しく彼のことを知っていたわけではなかった。単純にめちゃくちゃかっこいい黒人選手で、ホームランバッターというくらい。彼がでていれば、試合は見てた。
僕がホームランバッターで知ってるのは、元マリナーズで現シンシナティー・レッズの主砲ケン・グリフィー・ジュニア、このバーニーのほか、あとは、ソーサとかソーサに打ち勝ったマグワイアーとか。あ、そうだ、バリー・ボンズも忘れてはいけない。そんなところか。かのイチロー選手が、バーニーにあこがれて背番号51をつけている、という。
そして、彼が実はとても音楽が好きで、十代の頃は、プロのミュージシャンになるか、スポーツ選手になるか、ずいぶん迷ったということを知った。その彼のもうひとつの夢が、この7月実現する。
ギタリスト、バーニー・ウィリアムスのデビュー・アルバムがGRPレーベルから7月15日に発売される。タイトルは、『ザ・ジャーニー・ウィズイン』。日本盤は7月23日発売。
http://www.universal-music.co.jp/jazz/artist/bernie_williams/index.html
http://www.vervemusicgroup.com/grp/product.asp?pid=10820
これが実に気持ちいい。軽く、明るく、彼はアコースティック、エレキ、両方ギターを弾く。バーデン・パウエルの「サンバ・ノヴォ」、ビリー・ジョエルの「アンド・ソー・イット・ゴーズ」などのカヴァーのほか、オリジナル曲も収録されている。バックには、デビッド・ベノワ、デイヴィッド・スピノザ、ルイス・コンテ、バシリ・ジョンソンなどなど。
聞ける、聞ける。普通に、新人ギタリストの新譜として聞いても、軽くエンジョイできる。カンサスのヒット曲「ダスト・イン・ザ・ウィンド」なんか、かなりいい感じ。いわゆるスムース・ジャズのステーションでかなりのヘヴィー・ローテーションになりそう。
1968年9月13日プエルト・リコ生まれの34歳。なんと、来る7月15日のオールスター・ゲームを前に、7月13日にシカゴのハウス・オブ・ブルーズで、CD発売記念お披露目ライヴを行う。シーズン中に、ライヴをやるとは、びっくり。
でも、稼ぎはギタリストよりも、野球選手のほうが絶対に何十倍と多い。一方、野球選手の寿命は短いが、ギタリストの寿命は長いから、野球引退後にギターで行くっていうのは、いいかもしれない。スポーツもできて、音楽もできるなんて、うらやましい限りだ。多才だ。そうかあ、ギタリスト、バーニー・ウィリアムスだったら、インタヴューする機会もあるかもしれないな。(笑)
しばらく前のWBLSの『サンデイ・クラシック』でも、バーニーのアルバムからかけていた。ユニバーサルジャズは、『サンデイ・クラシック』に強い。その前には、リズ・ライトもかけていたから。
リロイ・ニーマンのいい感じのバーニーの肖像画のCDカヴァーは、初回限定のようです。これは、バーニーにとって、もうひとつのフィールド・オブ・ドリームス。つまり、ミュージック・フィールド・オブ・ドリームス。