●【マーヴィン・ゲイ自伝『マーヴィン・ゲイ物語~引き裂かれたソウル』~予想外の時間】
言い訳。
どうもこうもないんだが、なんでこんなに時間がかかるんだ、というのが正直なところなのだが…。レイ・チャールズ自伝のときは、同じデイヴィッド・リッツの作品なのに、比較的すいすいできて、かなりの集中で映画公開に間に合った。だが、今回は出足がちょっとおそかったこともあるのだが、それ以上に難航しているというのが正直なところ。
その理由は、まあ、いくつかあるのだが、第一に英語が難しいということがある。デイヴィッド・リッツが書いた地の文章が、彼の観察や論評、意見などがはいってきていて実に難しい。たとえば、レイ・チャールズの場合は、ほとんどレイ・チャールズの言葉を聞き書きしたと言ってもいいのだが、そのため、レイの言葉をどんどん訳していくことになる。話言葉ということもあって比較的なんとかなる。レイの言葉はわかりやすい。もちろんマーヴィンのコメントも多数あって、それはいいんだが、なにしろリッツの文が大変だ。
先日も、イギリスの詩人のところでつっかかってしまった話を書いたが、彼がインテリで教養がある分、こちらの苦労が多い。こっちは英文学など専攻してないからなあ。(苦笑) 引用も多く、それらの引用先の文献など資料に当たっていると、それでまた時間を取られる。それはそれで楽しいんだが。それだけ、彼なりの深い分析や観察があって大変やりがいがあるのだが、日本語がどうしても理屈っぽくなってしまって、何度も何度も日本語を読み直し、もっと砕けた言い方はないだろうかと考えていると、即、夜が明ける。どんぴしゃな日本が浮かんだときは、ほんとやったあ、という感じになるが、訳としては間違ってないとしても、直訳調で理屈っぽかったりすると、どうにも気持ちが浮かない。
あと、第二に僕自身の集中力が弱まっているのかなあ。(泣) ま、これは情けないと言えば情けないんだが。すぐコーヒーいれたり、たべっこ動物食べたり、ポテチに手が伸びたり、よろしくない。(笑)
今日はアルバム『アイ・ウォント・ユー』制作のあたりです。当然BGMはそれをかけながら…。
さあ、もう一息です。しばしお待ちを。
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■ マーヴィン・ゲイ唯一の本人語り下ろしの自伝『マーヴィン・ゲイ物語~引き裂かれたソウル』(デイヴィッド・リッツ著、吉岡正晴翻訳監修=ブルース・インターアクションズ、2009年4月17日発売予定)
ENT>BOOK>Gaye, Marvin