体全体。
水曜日デューク・エリントン・オーケストラでスペシャル・ゲストで出ていたオマー・エドワーズ。彼を初めて見たのが2004年7月の『ハーレム・ナイツ』で、それ以降毎年見ているので、『ハーレム…』で5回、そして今回で6回目になる。毎回彼はライヴが終わるとサイン会にでてきて、ファンにサインをしたり、写真を撮ったりする。ライヴが終わりトイレに行こうとすると、彼はすでに出口のところでサイン会を始めようとスタンバイしていた。さすがに毎回会ってるので、いつもながら人懐っこい顔で挨拶してくる。トイレをすませ戻ってきて、どれほど彼のパフォーマンスに感動したかを伝えたかったが、なかなか興奮してうまく話せなかったが、「サンキュー」と感謝してくれた。
ちょうど、ケイリブ・ジェームスとカマサミ・コングが来ていたので、ちょっと挨拶しにいった。コングさんもかなりオマーのパフォーマンスに驚いた様子。彼に岡さんの『アフター・ザ・ダンス』のフライアーを渡し、説明するためにYou Tubeの映像を見せた。最初かたことの説明ではわからなかったものが、これを見せるとすぐに理解してもらえる。百聞は一見にしかず。映像は強力だ。コングさんも興味を持ってくれたので、オマーにもこれを見せようと思いついた。
オマーのところに戻り、簡単に口で説明し、映像を見せようとすると、「待ってくれ、それと同じこと、僕はやったよ。見せないでくれ(笑)」と興奮気味に言って彼のヴァージョンの説明を始めた。オマーがやったのは、友人のギタリストと手を組んで二人でやったもので、ギタリストの彼がジミ・ヘンドリックスの曲を演奏するという。
彼が興奮気味に語り始めた。「いろいろな色の容器が置いてあって、そこに僕がタップの靴をいれて、キャンヴァスにダンスをしていく。すべての容器でダンスをすると、色(の位置)がそれぞれ決まっていて、最後、それがジミ・ヘンドリックスの絵になるというわけだ。ま、出来た絵がヘンドリックスに似てるかどうかはわからないけどね。(笑) (ビデオのものと)基本的には同じだな。彼はタップ・ダンサーかい? ソウル・ダンサーなんだね」
ちょうど、「マザー・ポップコーン」のところだった。「彼はジェームス・ブラウンのようなダンサー? なるほど。僕もこれと同じことをやってみたいよ。基本的には同じアイデアだが、彼は一色しか使ってないよね。でも、僕がやるときはたくさんの色を使いたい。ジェームス・ブラウンのコピーとしてはそれほどではないな。歩いているみたいだ。(笑)ジェームス・ブラウンの映像をYou Tubeで見たが、彼の動きは電撃的だ。本当にゲットダウンしてる。すべてが早く、衝撃的で、かと思えばスローになったり」
オマーは興奮しながら話す。「僕のゴールはいつか(自分のダンスのレベルが)ジェームス・ブラウンのようなレベルに達することだ。ジェームス・ブラウンはタップ・ダンスはしないのに、彼はダンスに関して超有名だ。彼のダンスはとても自然な生まれながらのダンスだと思う。音楽の瞬間と感情に基づいて踊る。それは、僕がやっていることとすべて同じなんだ。いいかい、それと同じことができるもうひとりのシンガーを知ってるかい?」
「誰? わからないなあ」 「ボブ・マーリーだよ! 彼の珍しいコンサートの映像を見たことがあるんだ。彼は1曲全曲を、体すべてで表現してるんだよ! 体、すべてだ。だから、ボブ・マーリーはすばらしいタップ・ダンサーなんだ。時々、僕は彼の音楽を消して、彼の足元の動きだけを見るんだ。もう本当に、タップのようなんだ。一度君も見るべきだ。楽しめるよ。ギターで(曲が)ブレイクするときなんかでも動いている。彼のリズムは、こうだ(動きをする)、1曲全曲を通して、踊っているんだ、体全体(whole body)を使ってね」
そういえば、彼が今年(2008年)の『ハーレム・ナイツ』でパフォーマンスをしたとき、ボブ・マーリーの大きな絵柄のTシャツを来て、マーリーの「ウェイティング・イン・ヴェイン」にあわせてタップをしていた。10年以上伸ばしているというドレッド・ヘアもボブ・マーリーの流れを汲む。彼のタップ・ダンスは、体のすべてを使う。オマーのこの話を見て、聞いて、体全体の意味がすごくよくわかった。
オマーが、フライアーを見て「これ、実物を見たいな。どれくらい大きいんだい? 明日(木曜)は、昼、テレビにでるから(『笑っていいとも』の最後に登場した!)、あさって連れてってくれ」ということになり、オマーを『アフター・ザ・ダンス』にお連れすることになった。
(この項続く)
ENT>MUSIC>ARTIST> Edwards, Omar
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