■Joe Sample & Randy Crawford’s New CD Will Be Out On September
【ジョー・サンプル&ランディー・クロフォード新作9月に】
再会。
金曜日の朝、ジョー・サンプルに電話インタヴュー。ジョー・サンプルが2006年にリリースしたアルバム『フィーリング・グッド』に続く新作『ノー・リグレッツ』を9月24日発売するが、それに関するもの。リリースまでだいぶあるが、内容がひじょうによかったので先行して書いてしまう。
この新作は、なんと前作同様ジョー・サンプルとランディー・クロフォードのコラボが再現されるものだ。ジョーが、1作だけでなく2作連続で同じシンガーと手を組むのも前代未聞で、よほどランディーとの共演が気に入っているものとみえる。プロデュースはこれも前作同様巨匠トミー・リピューマ。
バックを務めるのは、ドラムス・スティーヴ・ガッド、ベース・クリスチャン・マクブライド、ジョーのトリオ。これも前作の基本メンバー。「勝っているときには、チームを動かすな」 これは鉄則だ。このメンバーにギター、サックス、フルーゲル・ホーンなどで客演がある。
前作が大変評判が高く、支持されたために、ほぼ同一コンセプトでの第2作ということになる。日本でも昨年この2人は東京ジャズで共演を見せた。同じメンバーたちが約2年ぶりに再会し、トミー、ジョー、ランディーらは5-60曲の候補から今回13曲を選んだ。そして、その選曲のバランスが見事だ。ソウル、ジャズ、R&B、ゴスペル、ブルーズ、カントリー、そして、ヨーロッパ楽曲まで、実にアメリカ・ポピュラー音楽を俯瞰した選曲になっている。
アルバム・タイトル曲となる『ノー・リグレッツ』は、もともと1961年にフランスのエディット・ピアフがレコーディングしてヒットさせた曲。また、カントリー曲、ブルーズ曲もランディーが歌うことによって、そんな出所を忘れさせられてしまう。すばらしい。
ジョーは、いずれの作品も当時自分がその曲をアレンジしたら、どうアレンジしただろう、ということを考えながらアレンジして作りあげたという。
この中で僕が個人的にひじょうに嬉しかった選曲が1972年のメンフィスのメル&ティムの大ヒット「スターティング・オール・オーヴァー・アゲイン」。ジョーのピアノのイントロから始まり、ランディーの歌声がからんでくる。オリジナルは男性のデュエットだが、ここではランディー1人で歌う。
ジョーは言う。「昨年11月にモスクワでフィルハーモニック・オーケストラとともにランディーが歌った。そのときのブルーズ・シンガーとしての魅力が存分に出て、それはそれは素晴らしい夜になった。ブルーズ・シンガー、ソウル・シンガー、としての魅力が輝いていた。そのとき、ランディーとそんな彼女のブルーズ・シンガーとしての顔を見せたアルバムを作ってみようという気になったんだ」
そして、1曲目は「エヴリデイ・アイ・ハヴ・ザ・ブルーズ」。これは、ジョーが10代だったころ、よく聴いていて気に入っていた曲だという。そんな曲を50年以上経た今レコーディングする。再び、この最新作は、ジョーの音楽歴史を振り返る傑作となった。
■ジョー・サンプル&ランディー・クロフォード
Joe Sample & Randy Crawford : No Regrets
(ビデオアーツVACM-1359 2940円税込み)(2008年9月24日日本先行発売)
Track List :
( ) indicates original acts or act who made it hit and hit year
01. Everyday I Have The Blues (Count Basie / Joe Williams 1956)
02. Just One Smile (Dusty Springfield 1969)
03. Respect Yourself (Staple Singers 1971)
04. Angel (Sara McLachlan 1997)
05. Me, Myself & I (Billie Holiday 1937)
06. Today I Sing The Blues (Aretha Franklin 1960)
07. Don’t Pull All Your Eggs In One Basket (Ray Charles circa 1946)
08. This Bitter Earth (Dinah Washington 1960)
09. Starting All Over Again (Mel & Tim 1972)
10. No Regrets (Edith Piaf 1961)
11. Lead Me On (Bobby Blue Bland 1961)
12. Angel Of The Morning (Eavie Sands 1967)
13. Choices (George Jones 1999)
■
September 22, 2007
Tokyo Jazz 2007: Joe Sample & Randy Crawford, Candy, Etc.
http://blog.soulsearchin.com/archives/002038.html
2007年9月、ジョー&ランディーのライヴ
ENT>ARTIST>Sample, Joe & Crawford, Randy
再会。
金曜日の朝、ジョー・サンプルに電話インタヴュー。ジョー・サンプルが2006年にリリースしたアルバム『フィーリング・グッド』に続く新作『ノー・リグレッツ』を9月24日発売するが、それに関するもの。リリースまでだいぶあるが、内容がひじょうによかったので先行して書いてしまう。
この新作は、なんと前作同様ジョー・サンプルとランディー・クロフォードのコラボが再現されるものだ。ジョーが、1作だけでなく2作連続で同じシンガーと手を組むのも前代未聞で、よほどランディーとの共演が気に入っているものとみえる。プロデュースはこれも前作同様巨匠トミー・リピューマ。
バックを務めるのは、ドラムス・スティーヴ・ガッド、ベース・クリスチャン・マクブライド、ジョーのトリオ。これも前作の基本メンバー。「勝っているときには、チームを動かすな」 これは鉄則だ。このメンバーにギター、サックス、フルーゲル・ホーンなどで客演がある。
前作が大変評判が高く、支持されたために、ほぼ同一コンセプトでの第2作ということになる。日本でも昨年この2人は東京ジャズで共演を見せた。同じメンバーたちが約2年ぶりに再会し、トミー、ジョー、ランディーらは5-60曲の候補から今回13曲を選んだ。そして、その選曲のバランスが見事だ。ソウル、ジャズ、R&B、ゴスペル、ブルーズ、カントリー、そして、ヨーロッパ楽曲まで、実にアメリカ・ポピュラー音楽を俯瞰した選曲になっている。
アルバム・タイトル曲となる『ノー・リグレッツ』は、もともと1961年にフランスのエディット・ピアフがレコーディングしてヒットさせた曲。また、カントリー曲、ブルーズ曲もランディーが歌うことによって、そんな出所を忘れさせられてしまう。すばらしい。
ジョーは、いずれの作品も当時自分がその曲をアレンジしたら、どうアレンジしただろう、ということを考えながらアレンジして作りあげたという。
この中で僕が個人的にひじょうに嬉しかった選曲が1972年のメンフィスのメル&ティムの大ヒット「スターティング・オール・オーヴァー・アゲイン」。ジョーのピアノのイントロから始まり、ランディーの歌声がからんでくる。オリジナルは男性のデュエットだが、ここではランディー1人で歌う。
ジョーは言う。「昨年11月にモスクワでフィルハーモニック・オーケストラとともにランディーが歌った。そのときのブルーズ・シンガーとしての魅力が存分に出て、それはそれは素晴らしい夜になった。ブルーズ・シンガー、ソウル・シンガー、としての魅力が輝いていた。そのとき、ランディーとそんな彼女のブルーズ・シンガーとしての顔を見せたアルバムを作ってみようという気になったんだ」
そして、1曲目は「エヴリデイ・アイ・ハヴ・ザ・ブルーズ」。これは、ジョーが10代だったころ、よく聴いていて気に入っていた曲だという。そんな曲を50年以上経た今レコーディングする。再び、この最新作は、ジョーの音楽歴史を振り返る傑作となった。
■ジョー・サンプル&ランディー・クロフォード
Joe Sample & Randy Crawford : No Regrets
(ビデオアーツVACM-1359 2940円税込み)(2008年9月24日日本先行発売)
Track List :
( ) indicates original acts or act who made it hit and hit year
01. Everyday I Have The Blues (Count Basie / Joe Williams 1956)
02. Just One Smile (Dusty Springfield 1969)
03. Respect Yourself (Staple Singers 1971)
04. Angel (Sara McLachlan 1997)
05. Me, Myself & I (Billie Holiday 1937)
06. Today I Sing The Blues (Aretha Franklin 1960)
07. Don’t Pull All Your Eggs In One Basket (Ray Charles circa 1946)
08. This Bitter Earth (Dinah Washington 1960)
09. Starting All Over Again (Mel & Tim 1972)
10. No Regrets (Edith Piaf 1961)
11. Lead Me On (Bobby Blue Bland 1961)
12. Angel Of The Morning (Eavie Sands 1967)
13. Choices (George Jones 1999)
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September 22, 2007
Tokyo Jazz 2007: Joe Sample & Randy Crawford, Candy, Etc.
http://blog.soulsearchin.com/archives/002038.html
2007年9月、ジョー&ランディーのライヴ
ENT>ARTIST>Sample, Joe & Crawford, Randy