▲Studying In Funk All Stars
【ファンク・オール・スターズの演じた5曲を調査】
勉強。
昨日、フレッド・ウェスリーたちが83分で演奏したのは、たった5曲。しかし、その中でわかったのは、3曲目のみ。それもメロディーが「ああ、これこれ、なんだっけ」っていう感じで、もぞもぞしながら、横に座っていた湘南ビーチFMのDJ人見氏に聞くと、「イン・ア・センチメンタル・ムード」とタイトルを言われ、「ああー。それそれ」という感じでわかったというもの。
しかし、昨日のブログで書いたように、フレッド・ウェスリー本人に尋ねてわかった5曲は、いずれも、ジャズ界ではスタンダードというか、一般常識的な作品ばかりであった。
せっかくだから、その調査報告を。「わからなければ、調べる」「調べたら、すぐ書く」をモットーに行きます。(笑) 「受け売り」もはやいよ。「受け」たら、すぐ「売る」。5分前に初めて聞いた話を、太古の昔(×)、太古(○)から知っているかのように話す。
さて、「リトル・サンフラワー」は、1938年生まれのジャズ・トランペッター、フレディー・ハバードの1966年の傑作アルバム『バックラッシュ』に収録されている作品。多数のカヴァー・ヴァージョンがある。このアルバムは、彼のアトランティックに移籍しての第1弾。
続く2曲目は、1935年生まれのジャズ・オルガン奏者、ルーベン・ウィルソンの1969年のアルバム『ブルー・モード』からの1曲。このアルバムでは、ジャズとメンフィス・ファンク、あるいはR&Bを融合しようとし、エディー・フロイドの「ノック・オン・ウッド」や、デトロイトのエドウィン・スターの大ヒット「25マイルス」をカヴァーしたりしている。
3曲目はデューク・エリントン作の1935年の超有名スタンダード作品。
4曲目はアン・ロネールという1930年代に活躍した、当時としてはひじょうに珍しい女性シンガー・ソングライターの代表曲。彼女は初めてのディズニーのヒット曲のひとつ「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」も共作している人。ハリウッドとティン・パン・アレーで最初に成功した女性ソングライターのひとりだそうだ。この曲は1932年にポール・ホワイトマン・オーケストラでヒットし、その後、エラ・フィッツジェラルド、ウェス・モンゴメリー、フランク・シナトラ、ビリー・ホリデイなど錚々たるシンガーたちが録音している。その後1964年にイギリスのデュオ、チャッド&ジェレミーがカヴァー、ヒットさせた。
ロネールはこの曲を、彼女に音楽業界での機会を広げてくれた大作曲家ジョージ・ガーシュウィンに捧げて書いたという。ロネールは大学時代、大学新聞のライターとしてジョージ・ガーシュウィンにインタヴューをしたことがきっかけで、彼に気に入られ、リハーサル・ピアニストの仕事をもらったという。そこから人脈が広がり、さまざまな音楽関係の仕事に就くことになった。まさに「ご縁」があったわけだ。そして、そのジョージに捧げたのが、これ。前述、人見氏によれば、この曲の邦題は、「柳よ泣いておくれ」。
クリフォード・ブラウンは、1956年、わずか25歳で非業の交通事故死を遂げるジャズ界に残る偉大なトランペッター。その彼の1955年のアルバム『スタディー・イン・ブラウン』収録曲。なんと1995年のフレッド・ウェスリーのアルバム『トゥ・サムワン』の1曲目を飾っていた。
というわけで、今日は、まさに『スタディー・イン・ファンク・オール・スターズ』でした。
Setlist : Funk All Stars @ Billboard, May 23, 2008
Show started 21:30
01. Little Sunflower [Freddie Hubbard — LP ”Backlash”- 1966]
02. Orange Peel [Ruben Wilson — LP”Blue Mode” – 1969]
03. In A Sentimental Mood [Duke Ellington — 1935]
04. Willow Weep For Me [Ann Ronell — 1932]
05. Sandu [Clifford Brown — LP “Study In Brown”– 1955]
Show ended 22:53
ENT>MUSIC>LIVE>Funk All Stars
ENT>MUSIC>SONGS
勉強。
昨日、フレッド・ウェスリーたちが83分で演奏したのは、たった5曲。しかし、その中でわかったのは、3曲目のみ。それもメロディーが「ああ、これこれ、なんだっけ」っていう感じで、もぞもぞしながら、横に座っていた湘南ビーチFMのDJ人見氏に聞くと、「イン・ア・センチメンタル・ムード」とタイトルを言われ、「ああー。それそれ」という感じでわかったというもの。
しかし、昨日のブログで書いたように、フレッド・ウェスリー本人に尋ねてわかった5曲は、いずれも、ジャズ界ではスタンダードというか、一般常識的な作品ばかりであった。
せっかくだから、その調査報告を。「わからなければ、調べる」「調べたら、すぐ書く」をモットーに行きます。(笑) 「受け売り」もはやいよ。「受け」たら、すぐ「売る」。5分前に初めて聞いた話を、太古の昔(×)、太古(○)から知っているかのように話す。
さて、「リトル・サンフラワー」は、1938年生まれのジャズ・トランペッター、フレディー・ハバードの1966年の傑作アルバム『バックラッシュ』に収録されている作品。多数のカヴァー・ヴァージョンがある。このアルバムは、彼のアトランティックに移籍しての第1弾。
続く2曲目は、1935年生まれのジャズ・オルガン奏者、ルーベン・ウィルソンの1969年のアルバム『ブルー・モード』からの1曲。このアルバムでは、ジャズとメンフィス・ファンク、あるいはR&Bを融合しようとし、エディー・フロイドの「ノック・オン・ウッド」や、デトロイトのエドウィン・スターの大ヒット「25マイルス」をカヴァーしたりしている。
3曲目はデューク・エリントン作の1935年の超有名スタンダード作品。
4曲目はアン・ロネールという1930年代に活躍した、当時としてはひじょうに珍しい女性シンガー・ソングライターの代表曲。彼女は初めてのディズニーのヒット曲のひとつ「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」も共作している人。ハリウッドとティン・パン・アレーで最初に成功した女性ソングライターのひとりだそうだ。この曲は1932年にポール・ホワイトマン・オーケストラでヒットし、その後、エラ・フィッツジェラルド、ウェス・モンゴメリー、フランク・シナトラ、ビリー・ホリデイなど錚々たるシンガーたちが録音している。その後1964年にイギリスのデュオ、チャッド&ジェレミーがカヴァー、ヒットさせた。
ロネールはこの曲を、彼女に音楽業界での機会を広げてくれた大作曲家ジョージ・ガーシュウィンに捧げて書いたという。ロネールは大学時代、大学新聞のライターとしてジョージ・ガーシュウィンにインタヴューをしたことがきっかけで、彼に気に入られ、リハーサル・ピアニストの仕事をもらったという。そこから人脈が広がり、さまざまな音楽関係の仕事に就くことになった。まさに「ご縁」があったわけだ。そして、そのジョージに捧げたのが、これ。前述、人見氏によれば、この曲の邦題は、「柳よ泣いておくれ」。
クリフォード・ブラウンは、1956年、わずか25歳で非業の交通事故死を遂げるジャズ界に残る偉大なトランペッター。その彼の1955年のアルバム『スタディー・イン・ブラウン』収録曲。なんと1995年のフレッド・ウェスリーのアルバム『トゥ・サムワン』の1曲目を飾っていた。
というわけで、今日は、まさに『スタディー・イン・ファンク・オール・スターズ』でした。
Setlist : Funk All Stars @ Billboard, May 23, 2008
Show started 21:30
01. Little Sunflower [Freddie Hubbard — LP ”Backlash”- 1966]
02. Orange Peel [Ruben Wilson — LP”Blue Mode” – 1969]
03. In A Sentimental Mood [Duke Ellington — 1935]
04. Willow Weep For Me [Ann Ronell — 1932]
05. Sandu [Clifford Brown — LP “Study In Brown”– 1955]
Show ended 22:53
ENT>MUSIC>LIVE>Funk All Stars
ENT>MUSIC>SONGS