⊿Rad. Live At Cotton With Fred Wesley: Funk In A Time Capsule
【ラッド・ライヴ~タイム・カプセルの中のファンク】
タイム・カプセル。
想像した以上によかった。サンフランシスコ・ベイエリアを本拠に活躍するキーボード奏者、シンガー、ラッドのおよそ半年振りのコットン・クラブでのライヴ。しかも、今回はトロンボーンにジェームス・ブラウン・ファミリーでおなじみのフレッド・ウェスリーがゲスト的に参加。これはファンク度があがりそうだ。
全体的なサウンドは、どこか、タワー・オブ・パワー風、ジェームス・ブラウン風、シーラE風…。まさにリアル・ミュージシャンの醸し出すファンク・サウンドだ。女性のラッドは、フィリピンに生まれ生後9ヶ月でオークランドに移り住んだ。フィリピンのことはほとんど記憶がない、という。子供のころからオークランドに住んでいれば、自然にソウル、ファンクが体に染み付くであろう。彼女たちのライヴを見ていると、ベイエリアという地域は、いい意味でのリアル・ミュージックが本当の輝きを持っていた時代が、タイム・カプセルにそのまま保存されているかのようだ。
ベイエリア=ファンクのタイム・カプセル。いいキャッチ。
ドラムスも、ベース(オランダ・アムステルダム出身=現ロス・アンジェルス在住)も、ギターも、サックス奏者(このバンドのレギュラーは、エリック・リーズで、エリックの都合がつかないとこの彼になるという)もみな強力にファンキーなミュージシャンだ。
フレッド・ウェスリーがひとたびトロンボーンをブロウすると、瞬間にジェームス・ブラウン・ファンクがよみがえる。なんと、この日は「ハウス・パーティー」で渋い喉も披露した。
アンコール前に、彼女がひとりになって歌いだした曲。” I don’t wanna lose your love…” 歌詞とメロディーは知っている、あれ、これなんだっけ。ゆっくりとキーボードだけで歌いだしたその曲はエディー・フロイドの「ノック・オン・ウッド」だった。そして、途中からフレッドが傍らにやって、吹き始める。シンプルなアレンジがすばらしい。今年の「ソウル・サーチン・ベスト・アレンジメント・ソング・ライヴ・パフォーマンス賞」の候補にあげたい。
ラッドは、どこかパトリース・ラッシェンや、男フランク・マッコムという雰囲気を漂わせる。キーボードを弾きながらの歌など、フランクを思わせ、一方、声は低く落ち着きがあり、ふとレイラ・ハザウェイを思わせるところもある。アルバムもPヴァインから数枚でており、さらに日本盤のでていないものもあるそうだ。タワー・オブ・パワーなどのベイ・エリア・ファンクが好きな人だったらまちがいなく気に入る。ラッドっていくつくらいなのかなあ、と思ったが、バイオに1990年に大学を出たとあった。推定すると1968年前後の生まれか。年季がはいっているわけだ。ちなみに誕生日は3月7日だそうです。
本編最後では、JBズの大ヒット「ドゥーイン・イット・トゥ・デス」を演奏、フレッドがでてきた日にゃあ、もう本物のJBズ。なんでたった一音、一フレーズで「おおっ、フレッド」となるのだろうか。
ライヴ終了後は、ラッドとフレッドがCDを即売してサイン会。メンバーたちも客席でファンたちと気軽に話をしている。フレッドとライヴを見る以外で、直接会うのは昨年『ソウル・ブレンズ』にゲストで来て以来。今年は、少なくともあと2回来日が決まっている、という。楽しみだ。
■ フレッド・ウェスリー過去記事
September 15, 2007
Maceo Parker Thanks For Stuff At Blue…No, Billboard Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/002025.html
メイシオ・パーカー・ライヴにフレッド・ウェスリー
April 21, 2007
Show James Brown And Don Katsumoto Live Of Funk Masters
http://blog.soulsearchin.com/archives/001722.html
April 23, 2007
Funk Masters : Good Audience Makes Good Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/001731.html
フレッド・ウェスリーを含むファンク・マスターズ・ライヴ評
■ ラッド・オフィシャル・ウェッブ
http://www.radmusic.com/radmusic/index.html
コットン・クラブでの紹介
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/schedule/ #
■ ラッドのライヴは、4月4日(金)、5日(土)、横浜モーション・ブルーで
もあります。
http://www.motionblue.co.jp/schedule/
■ メンバー
ラッド・ウィズ・スペシャル・ゲスト・フレッド・ウェズリー
Rad.(vo, key), Fred Wesley(tb), Charles McNeal(sax), Ray Obiedo(g), Marc Van Wageningen(b), Billy Johnson(ds)
■セットリスト ラッド@コットン・クラブ 2008年4月2日
Setlist : Rad. @ Cotton Club, April 2, 2008
Show started 21:31
01. Intro
02. Sister
03. Signed, Sealed, Delivered And I’m Yours
04. East Babe
05. House Party (Fred Wesley sings)
06. Make Every Second Count
07. Back Here Again
08. Before We Say Goodbye
09. Cha Cha
10. Trippin’ (East Bay Funk)
11. Time To Change (Rad Solo)
12. Knock On Wood (Rad Solo + Fred join)
13. Doin’ It To Death
Enc. Gotta Be
Show ended 23:00
(2008年4月2日水曜、丸の内コットン・クラブ=ラッド、フレッド・ウェスリー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Rad. / Wesley Fred
2008-53
タイム・カプセル。
想像した以上によかった。サンフランシスコ・ベイエリアを本拠に活躍するキーボード奏者、シンガー、ラッドのおよそ半年振りのコットン・クラブでのライヴ。しかも、今回はトロンボーンにジェームス・ブラウン・ファミリーでおなじみのフレッド・ウェスリーがゲスト的に参加。これはファンク度があがりそうだ。
全体的なサウンドは、どこか、タワー・オブ・パワー風、ジェームス・ブラウン風、シーラE風…。まさにリアル・ミュージシャンの醸し出すファンク・サウンドだ。女性のラッドは、フィリピンに生まれ生後9ヶ月でオークランドに移り住んだ。フィリピンのことはほとんど記憶がない、という。子供のころからオークランドに住んでいれば、自然にソウル、ファンクが体に染み付くであろう。彼女たちのライヴを見ていると、ベイエリアという地域は、いい意味でのリアル・ミュージックが本当の輝きを持っていた時代が、タイム・カプセルにそのまま保存されているかのようだ。
ベイエリア=ファンクのタイム・カプセル。いいキャッチ。
ドラムスも、ベース(オランダ・アムステルダム出身=現ロス・アンジェルス在住)も、ギターも、サックス奏者(このバンドのレギュラーは、エリック・リーズで、エリックの都合がつかないとこの彼になるという)もみな強力にファンキーなミュージシャンだ。
フレッド・ウェスリーがひとたびトロンボーンをブロウすると、瞬間にジェームス・ブラウン・ファンクがよみがえる。なんと、この日は「ハウス・パーティー」で渋い喉も披露した。
アンコール前に、彼女がひとりになって歌いだした曲。” I don’t wanna lose your love…” 歌詞とメロディーは知っている、あれ、これなんだっけ。ゆっくりとキーボードだけで歌いだしたその曲はエディー・フロイドの「ノック・オン・ウッド」だった。そして、途中からフレッドが傍らにやって、吹き始める。シンプルなアレンジがすばらしい。今年の「ソウル・サーチン・ベスト・アレンジメント・ソング・ライヴ・パフォーマンス賞」の候補にあげたい。
ラッドは、どこかパトリース・ラッシェンや、男フランク・マッコムという雰囲気を漂わせる。キーボードを弾きながらの歌など、フランクを思わせ、一方、声は低く落ち着きがあり、ふとレイラ・ハザウェイを思わせるところもある。アルバムもPヴァインから数枚でており、さらに日本盤のでていないものもあるそうだ。タワー・オブ・パワーなどのベイ・エリア・ファンクが好きな人だったらまちがいなく気に入る。ラッドっていくつくらいなのかなあ、と思ったが、バイオに1990年に大学を出たとあった。推定すると1968年前後の生まれか。年季がはいっているわけだ。ちなみに誕生日は3月7日だそうです。
本編最後では、JBズの大ヒット「ドゥーイン・イット・トゥ・デス」を演奏、フレッドがでてきた日にゃあ、もう本物のJBズ。なんでたった一音、一フレーズで「おおっ、フレッド」となるのだろうか。
ライヴ終了後は、ラッドとフレッドがCDを即売してサイン会。メンバーたちも客席でファンたちと気軽に話をしている。フレッドとライヴを見る以外で、直接会うのは昨年『ソウル・ブレンズ』にゲストで来て以来。今年は、少なくともあと2回来日が決まっている、という。楽しみだ。
■ フレッド・ウェスリー過去記事
September 15, 2007
Maceo Parker Thanks For Stuff At Blue…No, Billboard Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/002025.html
メイシオ・パーカー・ライヴにフレッド・ウェスリー
April 21, 2007
Show James Brown And Don Katsumoto Live Of Funk Masters
http://blog.soulsearchin.com/archives/001722.html
April 23, 2007
Funk Masters : Good Audience Makes Good Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/001731.html
フレッド・ウェスリーを含むファンク・マスターズ・ライヴ評
■ ラッド・オフィシャル・ウェッブ
http://www.radmusic.com/radmusic/index.html
コットン・クラブでの紹介
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/schedule/ #
■ ラッドのライヴは、4月4日(金)、5日(土)、横浜モーション・ブルーで
もあります。
http://www.motionblue.co.jp/schedule/
■ メンバー
ラッド・ウィズ・スペシャル・ゲスト・フレッド・ウェズリー
Rad.(vo, key), Fred Wesley(tb), Charles McNeal(sax), Ray Obiedo(g), Marc Van Wageningen(b), Billy Johnson(ds)
■セットリスト ラッド@コットン・クラブ 2008年4月2日
Setlist : Rad. @ Cotton Club, April 2, 2008
Show started 21:31
01. Intro
02. Sister
03. Signed, Sealed, Delivered And I’m Yours
04. East Babe
05. House Party (Fred Wesley sings)
06. Make Every Second Count
07. Back Here Again
08. Before We Say Goodbye
09. Cha Cha
10. Trippin’ (East Bay Funk)
11. Time To Change (Rad Solo)
12. Knock On Wood (Rad Solo + Fred join)
13. Doin’ It To Death
Enc. Gotta Be
Show ended 23:00
(2008年4月2日水曜、丸の内コットン・クラブ=ラッド、フレッド・ウェスリー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Rad. / Wesley Fred
2008-53