●Manhattan Transfer Live
【マンハッタン・トランスファー・ライヴ】
スタディー。
2007年6月のコンサート・ホール・ライヴ以来、9ヶ月ぶりの来日。ニューヨーク出身の超ヴェテラン・コーラス・グループ、マンハッタン・トランスファーのライヴは、ほとんどが「スイング・エラ」(1930年代から40年代までの時代)、あるいは1955年ロックン・ロール誕生以前の昔のヒット曲の焼き直しだ。それを独自の方法で、彼らなりに味付けして聴かせる。ほとんどの曲は、昔のヒットといっても、普通にはなじみがない曲ばかりだから、新曲を聴いているかのように思える。いくつかはオリジナルを知っていたり、彼らの解説で古いオリジナルを探したりということもする。それにしても冒頭から、こんなに難しい曲をよくさらっとやるな、という印象。技術的には世界の超一流。
客層もさすがに年齢が高く、1980年ごろに彼らの音楽に親しんだ人たちが、昔を懐かしんでやってきたのだろうか。あるいは、コーラスをやる人たちも勉強がてらやってきているかもしれない。
今回はさすがにわからない曲が2-3あって、ライヴ終了後にステージ脇で片付けをしていたキーボード奏者ヤロン・ガジョブスキーに頼んで1枚セットリストをもらった。このセットリストも曲名が単語だけのものもあり、完全な曲目に書き直し、さらにオリジナルを探した。これがけっこう大変で、探してみると、彼らが実に芳醇なアメリカン・ミュージックのヒストリーを包括して勉強していることがよくわかる。もともと古いスタンダードを歌いセンセーショナルにデビューしただけに、レパートリーは膨大だ。彼らのライヴを見ると、いつもアメリカ音楽の授業を実際に生で聴いているかのような錯覚に陥る。別に勉強しにくる必要などまったくなく、ただ楽しめばいいのだが。(笑)
個人的にはやはり5曲目の「ドューク・オブ・デュブーク」(1985年のアルバム『ボップ・ドゥワップ』に収録)のアカペラなどが気に入った。4人でのコーラス・ハーモニーは抜群で、このヴォーカル・ハーモニーで30年以上一線で活躍してきたのは当然と言えば当然。
途中でシェリルのソロとアランのソロがあった。それぞれキャロル・キング、サム・クックの歌を歌う。アランが「サム・クック、好きな人はいるかな」と尋ねるとひとりから「イエー」の声が。そして、「センチメンタル…」がしっとりと歌われた。
ただマンハッタン・トランスファーといえば、「トワイライト・ゾーン」や「ボーイ・フロム・ニューヨーク・シティー」あたりのイメージが強い。そのあたりの定番曲なしにやると、若干物足りなさを感じるのも事実。もう2-3曲、なじみの曲を後半にでももってくると、かなり日本的に盛り上がるような気はする。
それにしても、4人とも早口で滑舌いい。そして、4人ともみんな仲良し。そんないい雰囲気は会場にも伝わっている。
■ 過去関連記事
2003/11/13 (Thu)
Mama Is Always On The Stage
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200311/diary20031113.html
2003/11/14 (Fri)
How Would 8 Year-Old Boy See Manhattan Transfer?
https://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031114.html
■ メンバー
=マンハッタン・トランスファー=
ティム・ハウザー/Tim Hauser(Vocals)
ジャニス・シーゲル/Janis Siegel(Vocals)
アラン・ポール/Alan Paul(Vocals)
シェリル・ベンティーン/Cheryl Bentyne(Vocals)
=バックバンド=
ヤロン・ガショブスキーYaron Gershovsky(Music Director/Piano)
クライブ・レンディッチClive Lendich(Guitar)
ジョン・ビー・ウィリアムス/John B. Williams(Bass)
ステーヴン・ハス/Steven Hass(Drums)
■ ビルボード・ライヴ
http://www.billboard-live.com/pg/shop/index.php?mode=top&;shop=1
東京は2008年3月15日(土)まで、その後、大阪、福岡も。
■セットリスト マンハッタン・トランスファー
Setlist : Manhattan Transfer @ Billboard Live Tokyo, March 11, 2008
[ ] indicates original artists
Show started 21:33
01. The Offbeat Of Avenues
02. 10 Minutes Till The Savages Come
03. Moten Swing [Count Basie]
04. Java Jive [Ink Spots]
05. Duke Of Dubuque [Mills Brothers]
06. A-Tisket, A-Tasket [Ella Fitzgerald]
07. (It’s Good Enough To Keep) Airmail Special [Ella Fitzgerald]
08. Will You Still Love Me Tomorrow [Carol King] (Cheryl solo)
09. I Love You Sentimental Reason [Sam Cooke] (Alan solo)
10. Tutu [Miles Davis]
11. Greek Song [Rufus Wainwright]
12. That’s Killer Joe [Quincy Jones]
13. Trickle Trickle [Videos]
14. Birdland [Joe Zawinul, Weather Report]
Enc. Choo Choo Ch’boogie [Louis Jordan]
End theme
Show ended 22:44
(2008年3月11日月曜、ビルボード・ライヴ東京=マンハッタン・トランスファー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Manhattan Transfer
2008-34
スタディー。
2007年6月のコンサート・ホール・ライヴ以来、9ヶ月ぶりの来日。ニューヨーク出身の超ヴェテラン・コーラス・グループ、マンハッタン・トランスファーのライヴは、ほとんどが「スイング・エラ」(1930年代から40年代までの時代)、あるいは1955年ロックン・ロール誕生以前の昔のヒット曲の焼き直しだ。それを独自の方法で、彼らなりに味付けして聴かせる。ほとんどの曲は、昔のヒットといっても、普通にはなじみがない曲ばかりだから、新曲を聴いているかのように思える。いくつかはオリジナルを知っていたり、彼らの解説で古いオリジナルを探したりということもする。それにしても冒頭から、こんなに難しい曲をよくさらっとやるな、という印象。技術的には世界の超一流。
客層もさすがに年齢が高く、1980年ごろに彼らの音楽に親しんだ人たちが、昔を懐かしんでやってきたのだろうか。あるいは、コーラスをやる人たちも勉強がてらやってきているかもしれない。
今回はさすがにわからない曲が2-3あって、ライヴ終了後にステージ脇で片付けをしていたキーボード奏者ヤロン・ガジョブスキーに頼んで1枚セットリストをもらった。このセットリストも曲名が単語だけのものもあり、完全な曲目に書き直し、さらにオリジナルを探した。これがけっこう大変で、探してみると、彼らが実に芳醇なアメリカン・ミュージックのヒストリーを包括して勉強していることがよくわかる。もともと古いスタンダードを歌いセンセーショナルにデビューしただけに、レパートリーは膨大だ。彼らのライヴを見ると、いつもアメリカ音楽の授業を実際に生で聴いているかのような錯覚に陥る。別に勉強しにくる必要などまったくなく、ただ楽しめばいいのだが。(笑)
個人的にはやはり5曲目の「ドューク・オブ・デュブーク」(1985年のアルバム『ボップ・ドゥワップ』に収録)のアカペラなどが気に入った。4人でのコーラス・ハーモニーは抜群で、このヴォーカル・ハーモニーで30年以上一線で活躍してきたのは当然と言えば当然。
途中でシェリルのソロとアランのソロがあった。それぞれキャロル・キング、サム・クックの歌を歌う。アランが「サム・クック、好きな人はいるかな」と尋ねるとひとりから「イエー」の声が。そして、「センチメンタル…」がしっとりと歌われた。
ただマンハッタン・トランスファーといえば、「トワイライト・ゾーン」や「ボーイ・フロム・ニューヨーク・シティー」あたりのイメージが強い。そのあたりの定番曲なしにやると、若干物足りなさを感じるのも事実。もう2-3曲、なじみの曲を後半にでももってくると、かなり日本的に盛り上がるような気はする。
それにしても、4人とも早口で滑舌いい。そして、4人ともみんな仲良し。そんないい雰囲気は会場にも伝わっている。
■ 過去関連記事
2003/11/13 (Thu)
Mama Is Always On The Stage
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200311/diary20031113.html
2003/11/14 (Fri)
How Would 8 Year-Old Boy See Manhattan Transfer?
https://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031114.html
■ メンバー
=マンハッタン・トランスファー=
ティム・ハウザー/Tim Hauser(Vocals)
ジャニス・シーゲル/Janis Siegel(Vocals)
アラン・ポール/Alan Paul(Vocals)
シェリル・ベンティーン/Cheryl Bentyne(Vocals)
=バックバンド=
ヤロン・ガショブスキーYaron Gershovsky(Music Director/Piano)
クライブ・レンディッチClive Lendich(Guitar)
ジョン・ビー・ウィリアムス/John B. Williams(Bass)
ステーヴン・ハス/Steven Hass(Drums)
■ ビルボード・ライヴ
http://www.billboard-live.com/pg/shop/index.php?mode=top&;shop=1
東京は2008年3月15日(土)まで、その後、大阪、福岡も。
■セットリスト マンハッタン・トランスファー
Setlist : Manhattan Transfer @ Billboard Live Tokyo, March 11, 2008
[ ] indicates original artists
Show started 21:33
01. The Offbeat Of Avenues
02. 10 Minutes Till The Savages Come
03. Moten Swing [Count Basie]
04. Java Jive [Ink Spots]
05. Duke Of Dubuque [Mills Brothers]
06. A-Tisket, A-Tasket [Ella Fitzgerald]
07. (It’s Good Enough To Keep) Airmail Special [Ella Fitzgerald]
08. Will You Still Love Me Tomorrow [Carol King] (Cheryl solo)
09. I Love You Sentimental Reason [Sam Cooke] (Alan solo)
10. Tutu [Miles Davis]
11. Greek Song [Rufus Wainwright]
12. That’s Killer Joe [Quincy Jones]
13. Trickle Trickle [Videos]
14. Birdland [Joe Zawinul, Weather Report]
Enc. Choo Choo Ch’boogie [Louis Jordan]
End theme
Show ended 22:44
(2008年3月11日月曜、ビルボード・ライヴ東京=マンハッタン・トランスファー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Manhattan Transfer
2008-34