■Peabo Bryson (Part 2): He Will Sing More Songs From New Album
【ピーボ・ブライソン~新作からもっと歌う】
共通点。
金曜(2008年1月25日)のライヴは、東京では初日。そういうこともあってか、いくつか課題はあったが、全体的にはいいライヴだった。例えば、何度もハウリングがあって、PAの状態なども万全ではなかった。また、セットリストも事前のものと若干その場で変えて、ピーボが歌いたい曲を歌ったようだ。ブルーノートのサイトでセットリストが紹介されているが、僕が見たセカンドの実際の曲目と若干違っている。ブルーノートのサイトで紹介されているのが、おそらく当初の予定の曲目だったのだろう。実際にやった曲(オープニングの「イフ・ユー・ラヴ・サムバディー」と比較的その場でやったように見えた6曲目のアル・ジャロウの「ノット・ライク・ディス」)の2曲が、現場で変更されたようだ。ピーボはさかんに音楽ディレクターのドワイトに話していた。
ところで、とてもおもしろかったのが、ロードマネージャーが絶妙のタイミングでピーボのところに、紅茶を持っていくシーン。マネージャーが中腰になって、ステージの中央まで行き、ティーカップからこぼれないように慎重にピーボに渡す。
初日は2回ほど、紅茶が差し出された。ピーボはそれを後ろ向きになってすする。そのマネージャー氏とライヴ後少し話す機会があった。「あのタイミングはどうやってわかるのですか。彼(ピーボ)から指示でもあるの?」 「いや、彼の声を聴いてれば(タイミングは)わかるんだ。僕はもう何年も彼についているので、彼の声の調子の変化がすぐわかる。ちょっと喉があれてきたなと思ったら、すぐに紅茶を持っていく」 なるほど、そういうことだったんだ。
「ところでバラは何本用意しているの?」 「毎回、それぞれのショーで一ダース、12本だよ」
ピーボの帰り際に通路で少しだけ話ができた。「新作、とても気に入りました」「ありがとう。これから、新作からの曲、もっと歌うよ」 「『アイ・トライ』もやりますか?」 「もちろん」 「ところで、『フィール・ザ・ファイアー』は歌わないのですか」 「うーん、日本ではこれ、そんなに人気がないんじゃないか?」 「いやあ、そんなことはないですよ。コアなファンの間ではとても人気が高いですよ」 「そうかあ、じゃあ、考えるよ」
「フィール・ザ・ファイアー」は2006年2月に来日したギタリストのノーマン・ブラウンとのライヴの時に歌った。もっとも、アルバムを20枚も出しているピーボからすると、自分のレコーディングしたレパートリーだけでも、200曲にはなる。
「フィール・ザ・ファイアー」、最近われらがブレンダ・ヴォーンがカヴァーしていた。(2007年10月11日、目黒ブルース・アレー) ふと思ったのだが、ピーボとブレンダのデュエットなんて、実にスリリングでぜひ聞いてみたいと思った。ブレンダ&ピーボで「ホール・ニュー・ワールド」とか「ビューティー・アンド・ザ・ビースト」とか、「フィール・ザ・ファイアー」とか、なんとか実現できないかなあ。
ところで、以前ピーボにインタヴューしたとき、「イフ・エヴァー・ユーアー・イン・マイ・アームス・アゲイン」を作ったプロデューサー、ソングライターであるマイケル・マッサーの話になった。すると、「いやあ、レコーディングは何度も何度もやり直されてまいったよ。また将来一緒にやるかって? やらない、やらない」と笑いながら答えてくれた。
そのときだったか、彼のバング・レコードからのデビュー・アルバム(1976年)を持っていったとき、開口一番ピーボが言った一言が強烈に印象に残っている。「おおっ、僕のファースト、ルーサー(・ヴァンドロス)がバックをやってるんだよ、これ」 そうそう、ルーサーは1951年4月20日生まれ、ピーボは1951年の4月13日生まれ、たった1週間しか違わない。本当に同期、同僚、仲間という感じなのだろう。ピーボのほうがデビューは早かったが。
そして、もう一点、ピーボとルーサーの共通点。ピーボをキャピトル・レコードに引っ張ってきた敏腕ディレクターが、ラーキン・アーノルド。そして、そのラーキンがCBSに移籍して、そこで1981年に引き抜いたのがルーサー・ヴァンドロスである。ピーボもルーサー同様、カヴァー曲の多いシンガーで、しかもそのカヴァーの解釈が抜群にうまい。
今度はピーボにルーサーの作品でもカヴァーしてもらいたい。
■ ピーボ・ブライソン今回のライヴ評
January 26, 2008
Peabo Bryson Sung “Missing You” For His Mother And His Sister
http://blog.soulsearchin.com/archives/002288.html
ENT>MUSIC>ARTIST>Bryson, Peabo
ENT>LIVE>Bryson, Peabo
共通点。
金曜(2008年1月25日)のライヴは、東京では初日。そういうこともあってか、いくつか課題はあったが、全体的にはいいライヴだった。例えば、何度もハウリングがあって、PAの状態なども万全ではなかった。また、セットリストも事前のものと若干その場で変えて、ピーボが歌いたい曲を歌ったようだ。ブルーノートのサイトでセットリストが紹介されているが、僕が見たセカンドの実際の曲目と若干違っている。ブルーノートのサイトで紹介されているのが、おそらく当初の予定の曲目だったのだろう。実際にやった曲(オープニングの「イフ・ユー・ラヴ・サムバディー」と比較的その場でやったように見えた6曲目のアル・ジャロウの「ノット・ライク・ディス」)の2曲が、現場で変更されたようだ。ピーボはさかんに音楽ディレクターのドワイトに話していた。
ところで、とてもおもしろかったのが、ロードマネージャーが絶妙のタイミングでピーボのところに、紅茶を持っていくシーン。マネージャーが中腰になって、ステージの中央まで行き、ティーカップからこぼれないように慎重にピーボに渡す。
初日は2回ほど、紅茶が差し出された。ピーボはそれを後ろ向きになってすする。そのマネージャー氏とライヴ後少し話す機会があった。「あのタイミングはどうやってわかるのですか。彼(ピーボ)から指示でもあるの?」 「いや、彼の声を聴いてれば(タイミングは)わかるんだ。僕はもう何年も彼についているので、彼の声の調子の変化がすぐわかる。ちょっと喉があれてきたなと思ったら、すぐに紅茶を持っていく」 なるほど、そういうことだったんだ。
「ところでバラは何本用意しているの?」 「毎回、それぞれのショーで一ダース、12本だよ」
ピーボの帰り際に通路で少しだけ話ができた。「新作、とても気に入りました」「ありがとう。これから、新作からの曲、もっと歌うよ」 「『アイ・トライ』もやりますか?」 「もちろん」 「ところで、『フィール・ザ・ファイアー』は歌わないのですか」 「うーん、日本ではこれ、そんなに人気がないんじゃないか?」 「いやあ、そんなことはないですよ。コアなファンの間ではとても人気が高いですよ」 「そうかあ、じゃあ、考えるよ」
「フィール・ザ・ファイアー」は2006年2月に来日したギタリストのノーマン・ブラウンとのライヴの時に歌った。もっとも、アルバムを20枚も出しているピーボからすると、自分のレコーディングしたレパートリーだけでも、200曲にはなる。
「フィール・ザ・ファイアー」、最近われらがブレンダ・ヴォーンがカヴァーしていた。(2007年10月11日、目黒ブルース・アレー) ふと思ったのだが、ピーボとブレンダのデュエットなんて、実にスリリングでぜひ聞いてみたいと思った。ブレンダ&ピーボで「ホール・ニュー・ワールド」とか「ビューティー・アンド・ザ・ビースト」とか、「フィール・ザ・ファイアー」とか、なんとか実現できないかなあ。
ところで、以前ピーボにインタヴューしたとき、「イフ・エヴァー・ユーアー・イン・マイ・アームス・アゲイン」を作ったプロデューサー、ソングライターであるマイケル・マッサーの話になった。すると、「いやあ、レコーディングは何度も何度もやり直されてまいったよ。また将来一緒にやるかって? やらない、やらない」と笑いながら答えてくれた。
そのときだったか、彼のバング・レコードからのデビュー・アルバム(1976年)を持っていったとき、開口一番ピーボが言った一言が強烈に印象に残っている。「おおっ、僕のファースト、ルーサー(・ヴァンドロス)がバックをやってるんだよ、これ」 そうそう、ルーサーは1951年4月20日生まれ、ピーボは1951年の4月13日生まれ、たった1週間しか違わない。本当に同期、同僚、仲間という感じなのだろう。ピーボのほうがデビューは早かったが。
そして、もう一点、ピーボとルーサーの共通点。ピーボをキャピトル・レコードに引っ張ってきた敏腕ディレクターが、ラーキン・アーノルド。そして、そのラーキンがCBSに移籍して、そこで1981年に引き抜いたのがルーサー・ヴァンドロスである。ピーボもルーサー同様、カヴァー曲の多いシンガーで、しかもそのカヴァーの解釈が抜群にうまい。
今度はピーボにルーサーの作品でもカヴァーしてもらいたい。
■ ピーボ・ブライソン今回のライヴ評
January 26, 2008
Peabo Bryson Sung “Missing You” For His Mother And His Sister
http://blog.soulsearchin.com/archives/002288.html
ENT>MUSIC>ARTIST>Bryson, Peabo
ENT>LIVE>Bryson, Peabo