グッドタイムス。
「オレは東京がファンキーか確かめたいんだ。もしみんなが気持ちよかったら、『ホー』っと言ってくれ!」
ナイル・ロジャースが、叫びます。「セイ・ホ~~~」 「ホ~~~」(観客) 「ブルーノート・イズ・ファンキー!」
今までのどのアーティストよりも、ブルーノートがダンス・クラシックになった夜です。シックのナイル・ロジャースが、仲間のミュージシャンを引き連れてど~~んと躍らせるライヴをかましてくれました。ステージにトランペット、サックス、コーラスなどを含めて10名。
いきなり「おしゃれフリーク」で幕をあけたステージは一曲スローの「アット・ラスト・アイム・フリー」(アルバム2作目『セ・シック(邦題、おしゃれフリーク)』に収録)を除いて、ダンスヒットばかり。「セ・シック」では、延々とメンバー紹介をします。バックコーラスは、ひたすら「シック、シック・・・」と歌います。
「テナーサックスは、オハイオ出身のビル! そう、グッドモーニング(オハヨ~)の国からやってきたんだ。このバンドは、インターナショナルなバンド。ニューヨークからの者、ノース・キャロライナからの者、プエルトリコからの者、そして、彼は~~」とビルを指差すと、観客から「オハヨ~~」!
「彼とは、もう十代の頃から知ってる」 こう解説しながら紹介したのはドラムスのオマー・ハキム。「彼は、これまでに、マドンナやスティングや、デイヴィッド・ボウイ、ウェザー・リポートなんかと一緒にプレイしてきた。だが、彼が一緒にプレイした最大のスターは・・・」と言って、一息つくと、「ナイル・ロジャースだあ!」と言い放ちます。
そして、ベースのジェリー・バーンズとギターのナイル・ロジャースのバトルは壮絶ですばらしかった。もうちょっと見たかったな。
ダイアナ・ロスでヒットした「アップサイド・ダウン」、「アイム・カミング・アウト」、シスター・スレッジの「ウィ・アー・ファミリー」、「グレイテスト・ダンサー」なども披露し、アンコールでは、「グッドタイムス」の途中に「ラッパーズ・デライト」をいれてラップまでして見せるサーヴィスぶりでした。
ブルーノートがファンクとダンスクラシックに染まったグッドタイムスな92分でした。
(2003年4月14日から19日まで東京ブルーノート)