【エイミー・ワインハウスは、リハブに入ったらダニー・ハザウェイやレイ・チャールズから学べなくなるから、入りたくないと言う】
新星。
このところ個人的にヘヴィー・ローテーションになっているのが、イギリスのシンガー、エイミー・ワインハウスの新作アルバム『バック・トゥ・ブラック』だ。最初のシングル「リハブ」を始め、全体的に1960年代風の香りが漂う。1983年9月14日イギリス生まれ、現在23歳、今週24歳になる。
このシンガー、すでにラジオなどでけっこうかかり始めているが、たとえば、山野楽器の長谷部さん(54)も大のお気に入りで、さっそく今日の「山野ミュージック・ジャム」のコーナーでも紹介することになった。かと思えば、マーチンさんマネージャーみぽりんさん(40)も、特に「リハブ」はシャネルズの曲を聴いて作ったんじゃないか、と疑っているもののめちゃお気に入り。かと思えば、『ソウル・ブレンズ』ディレクター波さん(31)も、早くから注目して個人的へヴィロテに。かと思えば、女子大生さっちゃん(20)も、何度か聴いているうちに、中毒状態になりつつある。
というわけで、20代から50代まで幅広い層から支持を集めているエイミー・ワインハウス。サウンドは、60年代のロネッツやモータウン・サウンドなどを元に作っていて、かなり昔風。メロディーもイギリスものだけに、日本人受けする。しかも、プリンスからオープニング・アクトをやらないかと誘われたり、ミック・ジャガーと共演したりと、ミュージシャン間の人気も抜群だ。
エイミーは、2007年5月18日にフロリダ州マイアミで、ブレイク・フィルダー・シヴィルという男性と結婚した。彼とは2年前につきあっていたが、一時期彼が元恋人とよりを戻していた。それを乗り越えての結婚だった。最新作『バック・トゥ・ブラック』には、そのブレイクとのいろいろな出来事(自分の失恋、復縁など)が描かれている。タイトルは、彼氏に去られて「真っ暗に舞い戻る」という感じだ。
15歳で高校を放校となり、酒と男に溺れ、酒のリハビリに行けとマネージャーに言われたところ、そのマネージャーのクビを切り、その時のことを曲にしたのが、「リハブ」だという。
「リハブ」には、レイやハザウェイがでてくる。そう、レイ・チャールズやダニー・ハザウェイだ。「リハビリに行かせようとしたって、絶対行かない。家でレイ・チャールズを聴いてたほうがマシ。70日も入ってるなんて、とっても無理無理。リハビリ行ったって何も覚えやしないんだから。リハビリに入っちゃったら、ミスター(・ダニー)・ハザウェイも聴けなくなって、ダニーから学べることも学べなくなっちゃうんだから」
この後に、「もっとも、ショット・グラスをひっかけ飲んだところで、学ぶこともないんだけどね」というオチもある。そう、リハビリに入ったら、レイやダニーが聴けなくなってしまい、彼らから学べることも学べなくなる、という主張だ。
恐れ入った。ミスター・ハザウェイ聴いても、学ぶことないのか、エイミー。コンサートやインタヴューのドタキャンも日常茶飯事か、エイミー。それは破天荒なエイミー。プリンスが気に入るというのもわかる。日本での快進撃はこれからだ。
■エイミー・ワインハウス『バック・トゥ・ブラック』
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(今日の『ソウル・ブレンズ』~「山野ミュージック・ジャム」[16時半~、インターFM76.1mhz]でエイミーのアルバムをご紹介します)
ENT>ARTIST>Winehouse, Amy