Lady Sings The Blues -2-
暖。
一昨日少し触れた『Lady Sings The Blues の2枚組CD(EMI 7243
543008 20)ですが、これをただかけながら、原稿などを書いている
と、ずいぶんと気持ちよく仕事がはかどります。みんな名前が知ら
れている女性シンガーたちの作品がこれでもかこれでもか、と出て
くるんですが、1950年代から60年代にかけての作品群は、ど
れもみんな暖かいですね。
例えば、ディスク2では、エラ・フィッツジェラルドの「エヴリタ
イム・ウイ・セイ・グッドバイ」から始まり、次にジュリー・ロン
ドンの「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」、そして、ダイナ・ワ
シントンの「コール・ミー・イレスポンシブル」、さらにリナ・ホ
ーンと行ったところで、ティナ・ターナー、ボニー・レイット、ア
ーマ・フランクリン、アレサ・フランクリンと続くわけです。
この流れがね、なかなかうまい。確かにEMI/キャピトルの音源
を中心に作っているとはいえ、時代の散らし方、ジャンルのバラン
スの取り方が、海外で編纂されたオムニバスの中では非常にうまい
です。ジャズ、スタンダード、ソウル、ブルーズ、ポピュラー・・
・。こういうしっかりしたオムニバスはいいですね。
僕が聴いているのは、EU盤(ヨーロッパ盤)らしいのですが、ち
ょっと未確認ですが、アメリカ盤もあるようです。このアルバム、
例えば、どこかの雰囲気のいいレストランやおしゃれなカフェなど
でアルバム2枚を連奏していても、「おっ、選曲のいい店じゃない
か」的な評価を獲得できそうなオムニバスです。
そして、一曲一曲を調べて行くと、いろいろなことを知ることがで
きて、新しい発見ばかりです。うまく宣伝すると、このアルバムも
のすごく売れそうな感じがします。注目しておいて損はありません
。