( 画のたばれがあります。これからご覧になる方はご注意く さい)
【 画『エディット・ピアフ~愛の賛』を見て】
余地。
次の「山野ミュージック・ジャ 」(10月14日放送分)でエディット・ピアフの 画『エディット・ピアフ~愛の賛』を紹介することになり、現在公開のその 画を見てきた。これは1950年代から1960年代にかけて世界で人気を集めたシャンソン・シンガー、エディット・ピアフの生涯を描いたもの。ピアフは日本でも大変人気の高いシンガー 。
ピアフは、1915年(大4年)12月19日パリ生まれ。3の から祖母の娼婦の館で過ごすという劣悪な環境に育った。20の 、クラブオーナーに認められ、その店でい したところ人気が出始めた。その後、さまざまな人生の紆余曲折があり、スターの座にのぼりつめる。麻薬毒、激しい性 、恋、周囲で起こる不幸などなど、多くの出来事がピアフを悩ます。
さすが、ピアフの 画 けあって、 画館に来ている人たちはかなり年齢層が高かった。以降は見ての感想なので、これからご覧になる方は、ご注意く さい。
主演ピアフ役のマリオン・コティヤールの演技が見事 。麻薬毒患者でわがままで周囲を困らせるピアフの性 をうまく演じている。特にマリオンが演じる晩年は、46、47とは思えぬ、もう60-70の老婆かと思わせられるほど。そして、それを31ほどのマリオンが演じているというのもすごい。(マリオンは1975年9月30日生まれ。撮影時は31) ピアフ役は5までの役と、10までの役、そして、マリオンと3人が演じるが、役たちもかわいい。
しかし、 画全編の編集が、あまりに時系列が交錯するので、僕にはわかりづらかった。なんで、こんなにごちゃごちゃにするの ろう。僕はピアフの人生そのものが劇的なので、それを確に時系列に沿っていけば、それ けで感動できるものができると思うが、どうも 画人というのは、さらにそれ けでは物足りなくなり、なにかひとひりしてみたくなってしまうの ろう。重要なポイントは、 材がよければよいほど、小細工するな、ということ 。単純に「かわいそう」とか「幸せそう」といった見てる側の感情起伏が、あちこちで寸される。
たとえば、冒 での淵を出し、そこからフラッシュバックで3の に戻し、徐々に時系列に沿って物語を展開し、ところどころに、その時点よりも前のことをフラッシュバックでいれる、というシンプルな構成にしたら、もっと最後盛り上がると思う。なので、DVDが出たら、すべてきっちり時系列をしたヴァージョンでも自分で編集して見てみたいとさえ思った。
像に関して言うと、全編パリの、そして、ピアフのどんよりとした陰鬱なイメージをうまく撮影していると思う。一方、一部でカリフォルニアに行ったときのシーンがでてくるが、ここでの 像が太陽と空があまりに対照的に明るくなっていて、その 像のコントラストに、ピアフの光と影が重なった気がする。撮影監督は永田鉄男さんというパリ在住の日本人 そう 。
ピアフの人生は、まさにソウル・サーチンの連続 った。そうした苦悩と成功の喜び、光と影を、これでもそこそこは描けているとは思うが、もっと脚本に書き込めるような気がした。なぜ自分は麻薬に溺れるのか、なぜ自分の周りには不幸が起こるのか、なぜ彼女は独を嫌うのか・・・。僕はこの 画でしかピアフのことは知らないが、ある意味凝縮されたこの 画のからでもそれ けのテーマが拾える。おそらく2時間余で47年間は難しいの ろう。それでも、たぶんクリエイティヴに更なる高みに上げられる「余地」があるような気がした 画 った。やはり、消化不良感はぬぐえない。
エディット・ピアフは、1963年10月11日、リヴィエラで去。47 った。つまり今日が命日である。
エディット・ピアフ『愛の賛』(サウンドトラック)
EMIミュージック・ジャパン (2007/09/05)
売り上げランング: 350
「山野ミュージック・ジャ 」(毎週日曜・16時30分~16時50分、インターF76.1mhz『ソウル・ブレンズ』内)
ENT>MOVIE>La Vie En Rose