【カギはパーソナル:ラジオとウェッブ】
パーソナル。
「うちを新築した時に、工事してるところ見に行ったの。そうしたら、いろんな職人がいるでしょう。ペン職人、壁を塗る人、外壁作ってる人とか内装でいろいろやってる人なんか10人くらいいるんですよ。そうしたら、その職人たちがみんなマイ・ラジオ持ってるんですよ。ペン屋の(ラジオ)はペンで薄汚れてて、外壁やる人のはその外壁みたいのにまみれてて、それぞれがみんな違う局を聴きながらやってるんですよ。それみて、感動して。ラジオって、これ ! って思いました。それ以来、ラジオに対する(自分の)考え方、変わりました。ありのままに、そこにいるひとりひとりに語りかける。かっこなんかつけなくていい。直にやる、そんな感じになりました」
こう熱弁を奮ってるのはグッチ裕三さん。グッチさんとブラザー・ト さんの『アーバン・ソウル・クラブ』の収録後、グッチさんと軽く飲むことになり、そのでの話 った。
「聴いている人をイメージして語らないと め 」とグッチさんは言う。聴いている人は、 いたいひとり 。家を作る職人たちも大きなラジオでみんなが同じ物を聴くということにはならない。それぞれが、それぞれのラジオを持ってきて、自分の好きな局を聴いているの 。ラジオというメディアはワン・トゥ・ワン、ひとりからひとりへというメディア 。そういう意味で「マスのメディア」ではなく「個のメディア」 。
かつて大流行したAの深夜放送なども、ひとりへの語りかけが大きなポイント った。僕は最近、このインターネットのブグや個人がやっているホー ページなどが、かつてのラジオの深夜放送に似ているのではないかと感じている。ブグにアップされれば、世界のどこでも見られるが、しかしむ側はひじょうに限られていて絶対数は少ないが、あたかも、一人一人へ語りかけているかに思えることがある。つまり、ミニコミなの が、情 発信者と受信者の距離感が近いの 。
あるいは、雑誌媒体などよりもみ手はより書き手をパーソナルに感じるのかもしれない。また雑誌などにはない「ライヴ感」がブグやネットのウェッブには感じられたりする。アンケートをいれれば、者参 にもなるし、そのあたりの双方向性の部分も距離感が近くなる。
ラジオとインターネット。その共通点はどちらもパーソナルという言葉 。ラジオがマイ・パーソナル・ラジオなら、インターネットは、まさに「パーソナル・コンピューター」でのつながり 。
++「アーバン・ソウル・クラブ」のオンエアは2007年2月3日、JFN各局です。ジェー ス・ブラウンの話をしています。
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