【6年ぶりの再会】
記憶力。
金曜に、コットンクラブでSOSバンドのライヴを見ていると、どこからともなく、刑事コジャックのようなスンヘッドの男が僕のところにやってきて、「吉岡さん、誰がオリジナル(・メンバー)なの?」とドスの効いた低い声で尋てきた。誰かと思えば、マイ・ソウル・ブラザー、デイヴ・フ さんではないか。しっかりスーツにドレスアップして、さすが、黒人系ライヴにはおしゃれしてくるん 。と思ったら、なんと、その前に彼が大ファンのヤクルト・スワーズの壮行会にでていて、スーツを着ていたという。
そこで、リード・シンガーのメアリー・デイヴィスと、Cみたいによくしゃべるアブドゥール・ラウールがほぼオリジナルよ、と教えた。確にはラウールは、結成メンバーではないが、82年 からグループに入り、メアリーとともにほぼ四半世紀やってきているグループの最古参。メアリーは90年代にソになり、ソ・アルバ を出したこともある。そのライナーも書いた。SOSは、ファーストから何枚かけっこう書いている。来日時には何度かインタヴューもした。
そのラウールは、サックスのフレデリック・サクストンのことを「スートーン・マハメド」と紹介していた。モスリ に改宗しているのかもしれない。で、彼もラウールとカレッジからの友人ということなので、相当長い友人 。SOSには、式には入ったことがないが、サックス奏者が必要な時は、いつも彼に声をかけてきた、と言っていた。ラウールは彼のことを「知ってる けでは充分ではない。その上、 晴らしいプレイヤーでないと、僕は彼に声をかけない」と言う。そのマハメドは、かなりかっこをつけるクールなデュード 。
デイヴが言った。「僕が一番好きなバンドが、SOSなんですよ。もう、サイコー」 ライヴが終わった後、デイヴたちのに行くと、インターFのガイ・ペリーマンさんらご一行を紹介された。
ちょっと離れたにブレンダ・ヴォ-ンたちがいたので、そっちに挨拶にいった。すると、一緒に来ていたシスターが、「あなたのことを覚えている」という。名前はサブリナ。「ワタシ、コンズコーナーでってた」 「おおっ、サブちゃん!」 思い出した。「ひょっとして、あそこにいる彼は、F横浜のDJ った彼じゃない? 私、あなたたちの番組でったわよ」 おおおっ、そう 、2000年、当時やってた『サンダー・ストー 』でコンズに行ったときに、番組に来てってよ、と直談判してーボード奏者と一緒にやってきて、ってくれた。よく覚えているもん 。あの時、サブリナはホイットニーの「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」か何かをったはず。そこで、デイヴをこっちのテーブルに手招きする。
サブリナがこれこれしかじかと説明すると、デイヴも思い出した。「おお、あの時の!」 横のブレンダが「あなたの声は、とてもセクシー」とデイヴに言う。すると、サブリナも「そうそう、ほんと、セクシー わ」とデイヴは大人気。サブリナは今は結婚して神戸に住んでいるという。時々もっている。この日はSOSの女性シンガー、セリア・ジョージ-が以前からの友人ということでやってきた、という。
そのセリアがやってきた。ブレンダが僕を紹介する時に、「このソウル・サーチャーはソウル、R&Bのライヴ とどこでも必ずいて、それで翌日かそこらに評がウェッブに載ってるのよ。あなたのことも、きっと明日には何かでてるわよ。(笑)」と言った。するとセリアが「じゃあ、まなくちゃ」。「日本語ですけど」と付け えた。
しかし、サブリナとは6年ぶりということなのかな。彼女の記憶力、恐るべし。その記憶力が僕とデイヴとサブリナを再びつない 。
(2006年11月24日金曜 丸の内コットンクラブ=SOSバンド・ライヴ)
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2006-218
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