【ゴスペラッツ~大型新人デビュー】
デビュー。
ゴスペラーズとラッツ&スターが合体したプロジェクト、その名もゴスペラッツが4月19日、いよいよデビューアルバムを発表。20日、そのリリース・パーティーが丸の内コットンクラブで行われた。
ゴスペラーズから村上てつや、酒井雄二、そしてラッツから鈴木雅之、佐藤善雄、桑野信義の計5人が集まって期間限定でできたグループ。昨年7月30日、テレビ番組『情熱大陸』のイヴェント・ライヴでワンショット的に行ったこのグループのパフォーマンスが大好評になったことを受け、正式なレコーディング、デビューへと発展した。
デビュー・アルバム『ゴスペラッツ』には、ラッツ時代のヒット「ハリケーン」他新録の新曲「まさか赤坂Show Time」など全9曲収録。いずれもポップでキャッチーな作品に仕上がり、大ヒットが期待される。
この日、コットンクラブでは絶妙のトークが大全開、また「ハリケーン」、「Valentine kiss(ヴァレンタイン・キス)」、「まさか赤坂Show Time」、アカペラで「The Voice(ザ・ヴォイス)」の計4曲が歌われ、さらに「まさか・・・」のプロモ・ビデオの撮影も行われた。
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【大ヒットの予感~年末の紅白は一粒で3回おいしいか】
超満員。
コットンクラブが立錐の余地もないほどの超満員になっていた。ゴスペラッツのお披露目ショーケース。19日にデビューし、この日抽選で選ばれた一般ファンとマスコミを招いてのライヴとなった。
それにしても、こうして振り付けがついたヴォーカル・グループのハーモニーは楽しいったらありゃしない。ピンクのスーツに白い手袋。そして、4人は黒塗りで迫る。こんな究極のエンタテインメントがあるだろうか。
それにしても、「まさか赤坂Show Time」は耳に残る。このところ頭の中でずっとぐるぐる回っている。まさに、昭和歌謡の真髄が21世紀、平成に蘇るという感じだ。
それにしても、こんな歌謡ソウル、久しぶりに聴く。この20年、こんな作品やはり、ありそうでなかったんじゃないだろうか。故井上大輔さんの作品に湯川れい子さん作詞という黄金のコンビの楽曲が、ヒットチャートを駆け上る。
マーチンがステージで何度も言うようにあらゆる点で「音楽の神様」がこのゴスペラッツを歓迎している。
2ヶ月ほど前、完成したアルバムを聴いて最初に思ったのが、「これは、カラオケ向けだ。ラッツをリアルタイムで知ってる人はまずもろ手をあげて飛びつくだろうし、そうでない、ゴスペラーズファン、あるいは、一般の歌謡曲ファンも食らいつくのではないか」ということだった。何しろ、誰もがカラオケで歌いたくなるような作品だ。
もう一点、最初にびびっと感じたのが、なんと酒井さんがいい味を出しているのだろうか、ということ。彼の透き通った声が、実に歌謡ソウルとしていい味わいを出していて、見事にその魅力が浮かび上がっている。5人の中で一番、浮き上がっているというか、意外性を出した。
また、マーチンのヴォイスが、周りにコーラス隊がいることで一段と光り輝くということも、久しぶりのヴォーカル・グループ復帰で、改めて確認された。
かつてシャネルズ、ラッツを見て歌の道を志した若者二人がそのラッツと同じステージに立つというのは実に夢のある話だ。そして、このゴスペラッツを2006年にテレビで見て衝撃を受けた子供たちの中から、次の世代のヴォーカル・グループ予備軍がでてくれば、こんなに素晴らしいことはない。
というわけで、このアルバムが大ヒットし、ツアー、続編制作なんてことになるとおもしろい。さらにもっとおもしろいのが、この後に出てくるであろう鈴木雅之ソロ新曲、ゴスペラーズの新曲がそれぞれこの余波を受けて大ヒットし、鈴木、ゴスともに紅白にエントリーし、さらにゴスペラッツもそのステージで歌う、なんてことになったら一粒で3回おいしいことになり最高だ。
Setlist
show started 14:06
01. ハリケーン(Hurricane)
02. Valentine Kiss
03. まさか赤坂Show Time
04. まさか赤坂Show Time(PV撮影)
05. The Voice (アカペラ)
show ended 15:11
(2006年4月20日木曜、丸の内コットンクラブ=ゴスペラッツ・ライヴ、ショーケース・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Gosperats
2006-78
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