【リアル・ブラッド・ライヴ~笑いと喜びと悲しみと感動】
説教。
5曲目「シルクの雨」は、ファルセットのシルキー藤野さんが、これでもかというほどのファルセット(裏声)を聞かせる。この途中の部分はシルキーさんの自由時間。そっと歌おうが、絶叫しようが、どれだけやっててもいい。ミュージシャンは、シルキーさんの歌についていくだけだ。
それにしても、強く、そして美しいファルセット。いつ聴いても、すごいなあ。この日は特に神でも乗り移ってきたかのようなパフォーマンスを繰り広げた。横に座るブラザートムさんも、ルーサーさんも、シルキーさんを煽る煽る。一曲を終えて、シルキーさんへ万雷の拍手が響いた。
3人になったリアル・ブラッドとしての久々のライヴ。黒地に赤字のReal Blood の文字が躍るTシャツをきたバックミュージシャンは5人。リアルの3人はジーンズに、おしゃれなストライプのジャケットといういでたちで登場した。トムさんは途中で言った。「今年は、ライヴをたくさんやっていこうと思います」 (拍手) 「2本くらいね」(爆笑)
笑わせ、うならせ、感動させ、そして、時にしんみりとさせ、「その空間にいる貴方たちと私たちだけが幸せになれる」、そんなひと時を彼らは演出する。
トムさんの話はいつも、どこでも、おもしろい。最高だったのは、トムさんが前日息子たちと飲みに行ったときのはなし。「昨日、息子たちと飲みに行ったんですよ。最初自由が丘で焼き鳥食べて、それから居酒屋行って、ビリヤード行ったら休みだったんで、どこ行こうか、って。結局三宿のゼストに行きました。そこで、しこたま飲んで、思いっきり酔いつぶれました。(笑) 子供たちをタクシーに乗せて、送ってから、吐きました。(爆笑) ~中略~ 親は子供たちを愛してるんです。親は子供たちが幸せになって欲しいと願ってる。自分の子供が不幸になって欲しいなんて願っている親はひとりもいない。もし、あなたが今不幸に感じているのなら、それは親のせいではない。あなたのせいだ!」
どこか宗教がかった教祖様みたいな見事なゴスペルチックな説教であった。まさに、説教にソウルが込められていた。ではこれを「ブラザー・トムの説教ソウル」と名づけよう。そして歌われた曲は、「ブラインド・ラヴ」。宗教っぽかったと言えば、「貴方たちのお金を全部、(リアル・ブラッドに)つぎ込んでいただいてもいい。(笑)」 といったあたりもおもしろかった。
しかし、この「今、自分が不幸だと思うなら、それはあなた自身が間違っているからだ」という言葉は、強烈に素晴らしい。
ところで、今日、この3人組ヴォーカル・グループを見ていて、思ったことがある。それは彼らに少しばかりモーメンツ、レイ・グッドマン&ブラウン的なイメージを持ったのだ。ファルセットのシルキーさん(ハリー・レイ)、中域のトムさん(アル・グッドマン)、そして低音のルーサーさん(ビリー・ブラウン)という役割。レイたちのアルバムに椅子に座ってるジャケットのものがあったが、リアルの3人がステージで少し高めのスツールに座って歌っているのを見てイメージがダブったのかもしれない。
レイ・グッドマンたちも、高音から低音、そしてリードとこの3種類の声が実に巧みにブレンドされ、見事なハーモニーを作る。リアル・ブラッドのものにも、そのような作品があるので、彼らの方向性としてひとつの指針になるのではないかと思った。
Setlist
show started 20:11
01. No Problem
02. Real Things
03. 恋は上々
04. Eye Zeen
05. Silkの雨
06. Blind Love
07. For The Blues Alley
08. What’s Your Name
09. Shining Girl
Enc. Thank U
show ended 21:53
■メンバー
(Vo)ブラザートム、SILKY藤野、LUTHER No.1市村 (G)GUTTI谷口
(EP)Sassy Tomo (B)大友正明 (Key)貝原正 (Ds)浜崎大地
■Real Blood 関連過去記事
2003/09/11 (Thu)
Lowest Budget, Highest Quality: Real Blood Would Take You Back To The 70s
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200309/diary20030911.html
2003/10/28 (Tue)
Real Blood: Real Live By Real Musician
https://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20031028.html
2003/11/12 (Wed)
Welcome To Number One!
https://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200311/diary20031112.html
2003/12/24 (Wed)
Live & Direct For “Soul Music Special”
https://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200312/diary20031224.html
03/12/22 (Mon)
Ohio Players’ “Happy Holidays” Proves One Nation Under A Groove
https://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200312/diary20031222.html
2004/10/03 (Sun)
My Mother Loved It, I Loved It And My Son Loved It: The Song Have Been Loved By Three Generations
https://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200410/diary20041003.html
2005/01/30 (Sun)
A Passion For A Record Turns To A Passion For Music
https://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200501/diary20050130.html
2005/02/02 (Wed)
Brother Tom’s Two Minutes: He Talked About When He First Heard Ray Charles
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200502/diary20050202.html
2005/02/22 (Tue)
Live At Club Heights (Part 1)
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200502/diary20050222.html
2005/02/23 (Wed)
Live At Club Heights (Part 2): The Back To The 70s Disco
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200502/diary20050223.html
April 30, 2005
“Live The Soul Music” On NHK-FM
http://blog.soulsearchin.com/archives/000229.html
December 25, 2005
“Soul Music Live Vol.5″(Part 2)
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_12_25.html
January 23, 2006
Luther Number 1 Ichimura: The Way He Was…
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_01_23.html
February 06, 2006
Jay & Silky Live At Blues Alley: The Night Of Ecstasies
http://blog.soulsearchin.com/archives/000816.html
February 20, 2006
Washington’s Own “Go Go Sound” Still Alive & Kicking
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_02_20.html
March 02, 2006
Brother Tom’s Two Minutes Became Impressive Two Hours
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_03_02.html
(2006年3月23日火曜、目黒ブルースアレー=リアル・ブラッド・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Real Blood
2006-60
Wordpress Search
Archives
- 2009年4月 (13)
- 2009年3月 (31)
- 2009年2月 (30)
- 2009年1月 (31)
- 2008年12月 (31)
- 2008年11月 (30)
- 2008年10月 (31)
- 2008年9月 (30)
- 2008年8月 (32)
- 2008年7月 (32)
- 2008年6月 (30)
- 2008年5月 (31)
- 2008年4月 (30)
- 2008年3月 (31)
- 2008年2月 (32)
- 2008年1月 (31)
- 2007年12月 (33)
- 2007年11月 (31)
- 2007年10月 (32)
- 2007年9月 (32)
- 2007年8月 (32)
- 2007年7月 (31)
- 2007年6月 (30)
- 2007年5月 (31)
- 2007年4月 (30)
- 2007年3月 (32)
- 2007年2月 (30)
- 2007年1月 (32)
- 2006年12月 (33)
- 2006年11月 (31)
- 2006年10月 (31)
- 2006年9月 (30)
- 2006年8月 (31)
- 2006年7月 (32)
- 2006年6月 (26)
- 2006年5月 (31)
- 2006年4月 (30)
- 2006年3月 (31)
- 2006年2月 (28)
- 2006年1月 (32)
- 2005年12月 (31)
- 2005年11月 (31)
- 2005年10月 (15)
- 2005年9月 (30)
- 2005年8月 (31)
- 2005年7月 (31)
- 2005年6月 (32)
- 2005年5月 (32)
- 2005年4月 (31)
- 2005年3月 (31)
- 2005年2月 (30)
- 2005年1月 (35)
- 2004年12月 (31)
- 2004年11月 (30)
- 2004年10月 (31)
- 2004年9月 (31)
- 2004年8月 (33)
- 2004年7月 (32)
- 2004年6月 (33)
- 2004年5月 (33)
- 2004年4月 (30)
- 2004年3月 (36)
- 2004年2月 (32)
- 2004年1月 (32)
- 2003年12月 (34)
- 2003年11月 (30)
- 2003年10月 (32)
- 2003年9月 (30)
- 2003年8月 (32)
- 2003年7月 (34)
- 2003年6月 (30)
- 2003年5月 (34)
- 2003年4月 (34)
- 2003年3月 (35)
- 2003年2月 (31)
- 2003年1月 (32)
- 2002年12月 (31)
- 2002年11月 (17)
- 2002年10月 (23)
- 2002年9月 (7)
- 2002年8月 (3)
- 2002年7月 (4)
- 2002年6月 (4)
メタ情報