Prince New Album “3121” Listening Session For Media

【プリンス最新作『3121』試聴会】

ファンク。

プリンスのおよそ2年ぶりになる新作『3121(サーティーワン・トゥエンティーワン)』が日本で2006年3月20日に発売されるが、それに先立ち13日、1日だけの試聴会がユニバーサル・レコードで行われた。通常、新譜発売の際にはプロモーション用のサンプルCDが発売前に配られるが、今回はそれが発売日まで配られず、メディアの人たちが聴く機会はこの試聴会だけとなった。最近大物アーティストの新譜発売は、事前にサンプルが出回り、それがネットなどにアップされることを懸念し、聴くだけの試聴会を行う方法が多くなっている。現時点での総力取材の結果をご報告。他の追従を許さない日本で一番早く、詳しいプリンス新譜情報です。

もちろん、試聴会では録音もできず、携帯も持ち込み禁止、メモは紙と筆記用具で、パソコンなどでの筆記はだめという厳戒態勢のもと行われた。よって、以下の感想文は、一度聴いた限りのメモを元にしたものである。また、レコード会社にも曲目リストが到着しておらず、曲名がすべては判明していない。レーベルコピーは1週間以内にも到着すると見られる。

アルバムの収録曲は、最終的なものではないとのことだが、この日聴かされたのは12曲、約54分余。流れ的にはつながっていて、ほぼ完成形。ただしこの日の音は、MP3あたりの音を再生した感じだった。全体的には、基本的に打ち込みで、ほとんどの音をプリンスひとりで作っているという印象だ。ファンクネスが強調されている点が特徴。一方で、「テアモ・コラソン」のような、ラテン調のものもあり、最近のプリンスのちょっとした「マイ・ブーム」がラテンなのかとも思わせられる。

一聴して気に入ったのは、「フューリー」や12曲目の「Get On The Boat」あるいは「Get Off The Boat」などと聴こえるタイトル不明曲。この「ボート」で聴かれるファンキーなサックスはメイシオ・パーカー、後半ののりのいいパーカッションはきっとシーラEだろう。ぐんぐんとのりがアップしていく実に気持ちいいファンク曲だった。この曲は、打ち込みではなく、リアルミュージシャンを使っているように聴こえた。その場合、ドラムスの可能性としては、ジョン・ブラックウェルかコーラ・コールマン、ベースにジョッシュ・ダーハム、サックスでメイシオのほかにマイク・フィリップス、キャンディー・ダルファーなどがクレジットされていそうだ。

これら12曲のうち、何曲かがすでにテレビで放映されたりしたものが含まれている。まず、シングルとなるのが、下記リストで4曲目の「ブラック・スウェット」。すでにプロモ・ビデオがネットで公開されている。この試聴会の席でも紹介された。プリンスが今、押しているテイマーも参加している。ファンキーな曲で、打ち込みビートの作品。昨年12月にネットでリリースされているのが、ラテン調の「テアモ・コラソン」。

また、2月4日(土曜)アメリカのテレビ『サタデイ・ナイト・ライヴ』に出演して演奏した「フューリー」と「ビューティフル・ラヴド・アンド・ブレスド」も収録されている。この2曲はどちらもヒット性のあるキャッチーな曲だ。前者は、イントロが山口百恵の「これっきりですか」に一瞬似ている。ひじょうにハードながらポップでキャッチーな曲。シングル向けの曲だ。「ビューティフル」は、メロディアスなゆったりしたスローミディアムでこれも覚えやすい。

7曲目の「サティスファイド」は2005年3月、プリンスがNAACPのショウで演奏していたスロー曲。さらに、11曲目「ダンス」は、2004年にプリンスがネット上でリリースした作品だった。また、この曲自体は、アルバム『エマンシペーション』をレコーディングした頃の作品だというから、10年以上前の録音曲ということになる。ただし、10年前のものにさらに取り直したり、加音したりしている可能性はもちろんある。 

5曲目は、「アイ・ドント・ウォナ・オール・ナイト・ロング」(タイトル不確定)というフレーズが印象に残るちょっとスロー調の曲。6曲目は、ちょっと「エロティック・シティー」を思わせるミディアム曲。

さて、アルバムタイトルの『3121』だが、これはプリンスのロスアンジェルスにある自宅の住所の数字。他にも意味がありそうだ。プリンスはこのアルバムのタイトルを『3121』とすることを一年以上前に決めていた。昨年のNAACPでのライヴで、「3121」と書かれたジャケットを着ている。しかし、プリンスはこうした謎かけをするのが大好きだから、他の意味が徐々にわかることになるかもしれない。

また、彼が次にツアーに出る時にバンドを結成する場合、バンド名がこの「3121」になるという見方もできる。かつての「ニュー・パワー・ジェネレーション」や「レヴォリューション」のような形だ。あるいは、バンド編成が3人(管楽器)、1人ベース、2人キーボード、1人ドラムスの7人編成バンドで、あと、プリンスということになるかもしれない。これも3121だ。

また、シングル「テアモ・コラソン」はアメリカで2005年12月13日にリリースされている。これは、「3121」を引っくり返した数字となる。(3121→1213) また、アルバムリリースが2006年の3月21日(アメリカ)となる。1の説明がつかないが、321ともこじつけられる。他にいろいろ推理してみると、3121のロゴを引っくり返してみるとtateとも読める。何か意味があるかな? (笑) 12と13は、アルファベットでは、LとMだ。だから、何? わかりません。

【3121 トラックリスト】 (??)は、タイトル不確定
Album “3121” Track List

01.3121
02.Lolita
03.Te Amo Corazon
04.Black Sweat
05.(I Don’t Want To All Night)??
06.(Love Is Forever)??
07.Satisfied
08.Fury
09.(Let’s Do Something)??
10.Beautiful, Loved and Blessed
11.The Dance
12.(Get On The Boat) ??

(情報にスペシャル・サンクス:ツナさん、坂本さん)

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