【レイラ・ハザウェイ・ライヴ】
コンパクト。
感動のラウル・ミドンの余韻もなくならないうちに、ブルーノートへ移動。セカンドになんとか間に合った。
どのようなシンガーにも、そのシンガーにあった楽曲、スタイルというものはある。それがはまれば人々から支持されるし、そうでなければ、残念ながら支持されない。レイラ・ハザウェイは90年代初期にR&Bシンガーとしてデビューしたが、いまひとつだった。それが、99年、ジョー・サンプルと組んで作ったアルバムで、ジャズ系、スタンダード系の作品を歌ったら、これが大評判を得た。彼女には、このような方向性があっている。
前回の来日(2004年5月)が、フランク・マッコムとのコンビネーションで、あまりに良すぎた。どうしても、こちら側はその影を追いかけてしまう。ということで、約2年ぶりのレイラのソロ・ライヴ。う~~ん、正直に言うと、どうなんでしょうねえ、これ。大好きな95点のシンガーの、65点のライヴパフォーマンスって感じですか。前回は、大好きな95点のシンガーの95点のライヴでしたが。
少し辛口でダメだしをすると、まず、冒頭のR&B的な4曲(セットリストで1から4)がいただけない。(1と2が初期のアルバムから、3と4が最新作から) 曲がよくない。オリジナルの新曲でいくなら、もっと作りこんで欲しい。バンドがゆるいのかなあ。
また曲はいいのだが、6曲目から9曲目までが、各楽器のソロパートをどんどんいれるために、長い。これら4曲は、みな10分以上やってる。とにかく長すぎる。このバンドの、それぞれのソロパートはかなりきつい。どんどん、歌を歌い、曲を次々と展開していかないと聴く側の集中力が欠ける。ジャズをやっているバンドと比べると、今回のようなR&Bのバンドは荒っぽい。2日目はもう少しタイトになったのだろうか。
このセットで、一番よかったのは、ルーサー・トリビュートの「フォー・エヴァー・フォー・オールウェイズ・フォー・ラヴ」だった。これは、とてもレイラにあっている。しかし、後半、ソロが長すぎた。5分以内にまとめたら、本当に素晴らしかったであろう。やはり、「もうちょっと聴きたい」と思わせるあたりがちょうどいいのだろう。「もういいよ、やめてくれ~」などと観客が思ったら、それはやりすぎなのだ。
次回は、もっと曲を短く、コンパクトにまとめてください。基本的にはとっても素晴らしいシンガーなのだから。やる曲と、プレゼンテーションの仕方に尽きる。
いつも、レイラはステージでは裸足。しかし、この日は楽屋からステージまでは、サンダルみたいなのを履いていた。
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1999年6月8日、ジョー・サンプル&レイラ・ハザウエイ・ライヴ評。『魔術師の指』
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2003/02/15 (Sat)
Barefoot Diva:Lalah Hathaway
「裸足のディーヴァ:レイラ・ハザウェイ」
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(2003年2月は、ファイルがまだひとつですので、スクロールして2月15日付けをご覧ください)
2003年2月14日、レイラ・ライヴ評。新聞用とオルタナティヴ・ヴァージョン。
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2003年4月30日付け日記。レイラのウェッブから。Knocking on Father’s Door (レイラが父ダニーの作品をどう思っているかなどについて)
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2003年8月19日付け日記。レイラ、マーカス、テイク6らのライヴ評。
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2004/05/11 (Tue)
As If Two Hathaways As One: Lalah Hathaway & Frank McComb Live
レイラ&フランク・マッコムのライヴ評
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ブルーノート・ウェッブ
http://www.bluenote.co.jp/art/20040510.html
http://www.bluenote.co.jp/art/20060130.html
レイラ・ハザウェイ・オフィシャルサイト(英語)
http://lalahhathaway.com/index.html
Setlist
show started 21:44
01. Intro/Stay Home Tonight
02. Leon On Me
03. Better & Better
04. We Were Two
05. One Day I’ll Fly Away
06. Summertime
07. Forever, For Always, For Love
08. People Make The World Go Round
09. It’s Somethin’
Enc. Street Life
show ended 23:03
(2006年1月30日月曜、東京ブルーノート・セカンド=レイラ・ハザウェイ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Hathaway, Lalah
2006-20