【青山のソウルバー「OA(オーエー)」3月15日でクローズへ】
閉店。
青山学院・西門の向かいにあるソウル・スナック「OA」が3月15日で閉店する。スナック「OA」は、1971年5月に現在の地にオープン。35年弱の歴史に幕を降ろす。ママがソウル好きだったことから、徐々にソウルのレコードをかけるようになった。昼間は青学の学生などが多かったが、夜になるとソウル好きが集まるようになった。店内にはオーティスを始めとするソウル・シンガーたちの写真やポスターが貼られている。
レコードだけでなく、古くからのソウル・ミュージシャンたちの映像なども集めていた。また毎年12月10日のオーティスの命日は、音楽評論家の桜井ユタカ氏らが音頭をとり、オーティスのレコードを聴くレコード鑑賞会が開かれていた。同じく毎年4月1日は、アーティストの岡伸昭さんがマーヴィン・ゲイのレコード・ビデオ鑑賞会を開いているが、今年は開催できなくなった。
閉店の経緯は、どうやら、この場所が地上げにあい立ち退きになるため。新しいビルが出来る時には、新たに新装OAとしてビル内に入居もできたが、ママも年齢的に潮時だと判断したらしい。
3月15日までは、OAゆかりの人々、常連の人たちによってさまざまなお別れイヴェントが行われる予定だ。
+++++
OA: Another Place Time Stood Still
【時が止まっているもうひとつのソウルスナック】
停止。
OAに初めて行ったのはいつ頃だったか。正確にはよく覚えていない。おそらく70年代の中頃か後期だと思う。その頃は、ソウルを聴かせる店と言えば、六本木のジョージ、下北沢のエクセロ(現在のしずおか屋)、テンプスの前身ラヴィング・パワーくらいだったか。今のようにどこにでもソウルバーがあるわけではなかった。
それからずいぶん経って96年にベリー・ゴーディーの自伝『モータウン、わが愛と夢』を翻訳出版した時、本を置いていただいた。
先日、アーティストの岡さんと打ち合わせをするので、このOAですることにした。ここも、ジョージ同様、時が止まったかのような場所だ。まるでタイムマシンに乗って70年代に戻ってきたような錯覚に陥る。昔と同じテーブル、椅子、昔と変わらぬ写真、ボトルの数々、変わらぬママ。しいていえば、以前はアナログのレコードが多数あったが、最近はCD棚が増えたくらいだろうか。3月までに何度か足を運ぶことにしよう。
【ソウルスナック OA(オーエー)】
東京都渋谷区渋谷2-3-5
電話 03-3400-9519
営業時間 深夜12時まで
定休日 日曜・祭日
ENT>MUSIC>SOULBARS>OA