Heart Of Gold: 100 Years Of Solitude

孤独。

演劇集団、パパ・タラフマラが新作劇『ハート・オブ・ゴールド~100年の孤独』という作品を上演する。これは、南米を代表するガブリエル・ガルシア・マルケスという作家の世界的ベストセラー著作『100年の孤独』を元に、パパ・タラフマラ主宰の小池博史が作・演出・振り付けなどを行った作品。12月7日(水)から三軒茶屋キャロットタワーの世田谷パブリック・シアターで始まる。

『100年の孤独』とは、どんな本かというと、以下アマゾンでの紹介文。

内容(「BOOK」データベースより)
愛の欠如のなかに生きる孤独な人間の生と死、相つぐ奇想天外な事件、奇態な人々の神話的物語世界―マコンド村の創設から百年、はじめて愛によって生を授かった者が出現したとき、メルキアデスの羊皮紙の謎が解読され、ブエンディア一族の波瀾に満ちた歴史が終る。世界的ベストセラーとなった傑作長篇の改訳。ノーベル文学賞受賞。

これを元に劇化したパパ・タラフマラというグループについてはこちら。
http://gold-100.com/

そして、そのゲネプロ(本番直前の通し稽古)を6日、見せていただいた。踊りと歌と、さまざまな小道具、映像などを縦横無尽に駆使した作品だった。なかなか興味深い。ふだんめったに見られないタイプの劇なのでいろいろなことが勉強になった。

ところで、なぜまったくこうしたものに関係のない僕のような人物がこうしたものを見させていただいたかというと、実は友人から、この劇でラッパーを起用したいので、誰か紹介してくれないか、という依頼があったから。そこで、たまたましばらく前に銀座でばったり会った下町兄弟の工藤さんを紹介した。もちろん、テイストが全然あわなければ、どちらもやらなくてだいじょうぶです、単に一度お会いになってみたらいかがでしょう、的なのりだったのだが、結局、ためしにやったところ、本番も工藤さんがやることになり、こうしてゲネプロを拝見することになった。

彼はいくつかのシーンでラップを披露したり、別の役で登場したりしている。彼のラップのシーンは、いつもの下町節で耳なじみがあるが、その流れと舞台劇の雰囲気のコラボレーションが大変おもしろかった。

僕は原作を読んでいないのであまりストーリーとかはよくわからなかったが、おそらく原作を読んでからこの舞台を見るときっとより一層理解しやすいのだろう。

一方で、しなやかなダンスのシーン、各シーンにおける人間の動きなど、ダンスものとして見れば、ものすごく多くのものを感じられるような気がした。ストーリーうんぬんというより、ダンスと音楽とセリフと映像、小道具などで、観客を圧倒するところがおもしろい。細かいところまで、本当によく出来ているなと感心した。

■世田谷パブリックシアターで12月7日から11日まで。電話での問い合わせはSAI 03-3385-2066

(2005年12月6日火曜、世田谷パブリックシアター=劇『ハート・オブ・ゴールド~100年の孤独』)

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