Cotton Club Has Just Opened: Legend Begins With Ellington's Song

【コットン・クラブ、丸の内にオープン】

伝説。

2005年11月22日、東京駅前、丸の内に新しいライヴハウス「コットン・クラブ」がオープン。そのオープニング・レセプションが19日と21日に華々しく行われた。入口にはレッドカーペットが敷かれコットン・クラブと書かれたナンバーをつけたクラシックカーが芸能人などを待ち受けていた。ちょっとしたセレブの集いのような感じ。

ニューヨークの伝説のライヴハウスで現在も営業している「コットン・クラブ」から正式に名前の使用許可を取りオープン。店内は、柱もなく舞台が見易く、内装は高級感漂い、青山のブルーノート風な雰囲気もある。「コットン・クラブ」は、座席数約180、店内のどこからでも、ステージが見易い段差のついた設計になっている。一番高いレヴェルが4人から5人のボックス席が舞台正面になる後方に6つ、右側と左側の壁側も、ボックス的な座席、一番下のアリーナが通常のテーブル席でここは、まさにステージのかぶりつき席という感じだ。一番下のアリーナ席だとステージと並行の感じになるが、ちょうどいい。店内の視覚には柱は1本もなく、ステージを見る上では最高の環境だ。

「コットン・クラブ」のアーティストのブッキングは、当初はブラック系を中心に、徐々にブラックにこだわらず良質な音楽に幅を広げていきたい、という。

レセプションに招聘されたのは、なんとあのレイ・チャールズの娘であるシーラ・レイ・チャールズというシンガー。アメリカでは、クラブやチャリティー・コンサートなどで歌っているという。このシーラに先日、インタヴューしたが、その模様はまた別の機会にご紹介する。

21日のオープニング・レセプションでは、16人編成のビッグバンドが登場。ビッグバンドの演奏をこの規模のライヴハウスで見られるというのは、なかなかのものだ。オープニングは、デューク・エリントンの「セカンド・ライン」という曲。

デューク・エリントンは、ニューヨークの「コットン・クラブ」に1927年12月から4年の長きに渡って出演した。言ってみれば、「コットン・クラブ」の顔のような存在になり、しかも、エリントンもここへ出演することで、人気をあげていった。そのエリントン作品を柿落とし(こけらおとし)の第一曲目にもってくるのも粋なもの。インストゥルメンタルで5曲(内1曲でタップダンサーが踊った)を披露した後、シーラが登場。こんどは全5曲、父親レイ・チャールズの歌を歌った。

シーラは、顔立ちがやはり、レイ・チャールズを思わせる。「アンチェイン・マイ・ハート」から始まり、これが終るとシーラが話し出した。「みなさん、映画『レイ』はご覧になったかしら。マージーはその中で、とても怒ってこの曲を歌っていました。今日は、私のヴァージョンで、お送りしましょう。『ヒット・ザ・ロード・ジャック』」 そして、曲の途中でバンドマスター、マイクとのやりとりをおもしろおかしく演じた。「マイク、あなたは昨日の夜、どこに行っていたの? 私は朝の6時まであなたをホテルの部屋で待ってたのよ。あなたは、リハーサルだと言ったけど、そんなことあるわけないわ。香水の匂いがするし、口紅がシャツについているわ」とナレーションをいれながら、うまく曲にしていく。シーラの声は太くて、ゴスペルで鍛えたことがわかる。

「ジョージア」は、ひときわ、この日の観客を喜ばせたようだ。さらに、「ホワッド・アイ・セイ」では、立ち上がる人たちも。アンコールは、彼女がもっとも好きだという「ドロウニング・イン・マイ・オウン・ティアーズ」。

こんご、この「コットン・クラブ」からどのような伝説が生まれるだろうか。

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(11月22日からは、キャブ・キャロウェイ・オーケストラのライヴが始まります。実際はキャブ・キャロウェイの孫が率いるオーケストラが登場)

コットン・クラブ・ウェッブ
http://www.cottonclubjapan.co.jp/ccj/top.html

Setlist

show started 20.01
01. Second Line (Duke Ellington)
02. Such Sweet Thunder (Duke Ellington)
03. Love For Sale (Cole Porter)
04. (tap dancer)
05. Cotton Tail (Duke Ellington)

Sheila Ray Charles (all Ray Charles hit songs)

06. Unchain My Heart
07. Hit The Road Jack
08. Georgia On My Mind
09. What’d I Say
Enc. Drowning In My Own Tears
show ended 21.06

(2005年11月21日月曜、コットン・クラブ=シーラ・レイ・チャールズ・ライヴ)

ENT>MUSIC>LIVE>Ray Charles, Sheila

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