Victor Wooten Live: The Music Prince Loves

【プリンスが注目した男】

注目。

ファンキーでアグレシヴなベース奏者、ヴィクター・ウーテンのライヴ。ドラムス、ギター、ギター、ベース、キーボード、コーラス2人という強力な布陣。ファンク、ロック、R&B、グルーヴ、ダンス・・・。ありとあらゆる要素がつまったライヴ。これはすごいバンドだ。彼らのようなバンドは、CDよりもライヴでのほうが100倍すごさがでてくる。

どの曲もヴィクターのチョッパー・ベースがふんだんに聞かれるが、そののりは、強烈だった。ベースをまさに自由自在に操る。ときにギターのように、時に打楽器のように。このエネルギーの爆発は充分な熱気を爆発させる。

何曲もベースのフレーズが印象的な作品をさらっとメドレー形式でやって、ヴィクターがマイクをとった。

「何年もの間、素晴らしいベースラインが生まれてきた。本当に多くの素晴らしいベース奏者がいる。多くの場合、そうしたベース奏者が死んでから、みんなトリビュートするようになる。僕たちはそこまで待たない。今、チャック・レイニー、ポール・マッカートニー、スタンリー・クラーク、ジャコ・パストリアス、ラリー・グラハム、ルイス・ジョンソン・・・。そうした人たちへトリビュートします」

ギターとベースのかけあいなど、見事な演出。二人が正面に向き合い、お互いのギターとベースを前に広げて、相手の楽器の弦をたたく。あるいは、ヴィクターのベースが音によって光るベースになるという演出もあった。光るドラムスティックというのがかつてあったが、これはそのベース版。

ライヴバンドとしての基本的な必要な要素をすべて取り揃えている。ライヴショウは2時間半近くになったが、ひとつだけ難を言えば、ソロが長すぎるということ、あるいは一曲が長すぎる。もちろん、このプレイを見たいという気持ちはあり、一方でミュージシャンたちがプレイしたいのはわかるのだが、やはり、「あ、もう少し聴きたいな」くらいのほうが、ちょうどいいのだ。その辺をコンパクトにまとめて、2時間以内のショウにシェイプアップしたら、もっと密度の濃いライヴになるだろう。

プリンスがいち早く注目したミュージシャンということだが、それもこれを見れば超納得だ。次回はもっと事前に告知しましょう。

Setlist(incomplete): Soul Circus Tour 2005

show started 18:05
01. Intro
02. Victa
03. Stay
04. Bass Tribute(Goodtimes, I Want You Back, Papa Was A Rolling Stone, Knee Deep, ??, U Can’t Touch This, For The Love Of Money, ??, etc)(Shake, )
05. Prayer
06. Drum Solo
07. Higher Law
08. James Brown Medley: Soul Power, Say It Loud, I’m Black & Proud, Sex Machine–Shout(Isley Brothers)
09. Guest Guitar Players
10. Summertime
11. Ain’t No Sunshine
12. (Bass & Rap)
13. Rebel (Divinity)
14. Victor Solo
Enc. Everybody Won’t Stop
show ended 20:32

(2005年11月6日日曜、渋谷オーイースト=ヴィクター・ウーテン・ライヴ)

ENT>MUSIC>LIVE>Wooten, Victor

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