Mainichi Shinbun Started Interesting Feature Story

【毎日新聞が食問題の連載を開始】

無駄。

最近、めっきり新聞を手に持って読む時間が減った。僕は今は毎日新聞一紙の購読だが、朝、新聞をめくるよりパソコンの電源をいれ、それでニュースをさらっと見てしまうことのほうが多くなった。もちろん、新聞のほうが便利な点もある。ぱらっとめくれば、スポーツのページに行ったり、テレビ・ラジオ欄をすぐに広い面積で見られたりするところだ。細かい番組表などは、新聞紙に一日の長がある。それぞれの利便性はある。

そして、ある程度の事実関係だけのニュースなら、通信社、大手の新聞社からのニュースはどれも似たり寄ったりだ。では、その新聞独自のものはどこで作るか、というと、それは、調査報道、掘り起し記事、あるいは解説記事などで違いを出すしかない。何か自分でテーマを見つけたり、ひとつのニュースを掘り下げて取材をしたり、他者(他社)がやらないような記事を書くこと、あくまでニュートラルでありつつ、筆者の視点を持った記事を書くことが最大の使命になる。

そんな中で毎日新聞2005年6月6日(月曜)付けから、1面左を9段使っての大きな特集記事が始まった。「食の現場から~Mottainai(もったいない)」「第一回 コンビニ・スーパー」という連載だ。

たまたまその小見出し「300万人分捨てる」とお弁当などが映った写真に引かれて読んだら、これがとても興味深かった。(この記事は全文、下記の毎日新聞のサイトで読めます。トップ→暮らし→食。なお写真はウェッブには掲載されていません)

http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/shoku/news/20050606ddm001040178000c.html

コンビニでは賞味期限が2時間を切ると、その時点で廃棄処分にする。そうして食べられずに捨てられた食品は全国で年間2000万トン。例えば、あるコンビニでは1店舗だけで年間約450万円分を捨てたそうだ。ローソンでは、全体で昨年400億円分を廃棄したという。これは、同社の経常利益366億円を上回る。すごい数字だ。利益以上のものを捨ててるって、何か、どこかおかしくないか。

記事によると、ある商品が売り切れになると競争の激しいコンビニ激戦区では負けてしまうので、余るとわかっていても、豊富な品揃えをしなければならない、という。もちろん、この廃棄処分される分も価格には最初から上乗せされているわけだ。つまり、我々顧客側のある意味でのわがままが、こうした無駄を生み出していることになる。確かに、近くのコンビニで食料品の棚が空になっているのを見たことがない。

世界中のどこかでは、食べる物さえこと欠く人々がいるのに、日本は飽食時代。経済格差といってしまえば、それまでのことなのだが、この「無駄をなくす」「もったいない」という考え方は、これからとても重要になってくると思う。とは言っても、なかなか便利さは捨てがたいんだが。どう折り合いをつけていけばいいんだろう。記者は、最後に何か妙案を出せるのだろうか。「各自が無駄をなくすことを強く自覚していかねばならない」なんて言葉でまとめてしまうのか。連載最終回が今から楽しみだ。

というわけで、この連載、久々にいいところにフォーカスしているので、ぜひともいい記事を書いていただきたい。応援します。

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