【トランスしていくパフォーマーと観客】
司祭。
同じフレーズを繰り返すことによって、どんどんと高揚感が増してくる。シンプルな歌詞の繰り返しで、パフォーマーも、観客も皆トランス状態になっていく。ケイシー&ジョジョのライヴの後半は、まさにそんな感じだ。特に、彼らが持つゴスペル音楽のルーツを彷彿とさせるシャウトと繰り返し、さらに観客とのコール&レスポンス(掛け声と応答=歌手が何か言葉をいい、観客が答えるスタイルのこと)は圧巻だ。
それにしても、今回の日本ツアーは10日間で20本のライヴをこなす。中に休みは2日程度。ものすごいハードなスケジュールだ。しかも、ファースト・セットも、セカンドも、ほとんど同程度の熱気あふれるパフォーマンスを見せる。この体力は何なのか。驚異的である。
しかも、兄のケイシーは、煙草も吸えば、酒もガンガンに飲む。ジョジョのほうは若干声に疲れが見えるが、ケイシーは全力投球しても、まだまだ余裕があるかのようだ。ケイシーの喉は鋼鉄製ではないだろうか。
ケイシーがどんどんハイになっていき、上半身裸になり、しかも、ダボダボのズボンが下にずれてきて、それを何度も上にあげる。脱いであばれているうちに、どうでもよくなって、ズボンやパンツまで降ろしてしまう、というのは、このパフォーマンスを見ていると、さもありなん、という感じがしてくる。もはや誰も彼らを止めることはできない。
ケイシーがワイアレス・マイクを、武士が刀をさすように、ズボンのベルトあたりにさした。それはあたかも、魂の武士ケイシーにとってのしゃきっと輝く歯切れのいい真剣のように見えた。
ハイになっていく様は特に、10曲目の「イフ・ユー・シンク・ユアー・ロンリー・ナウ」から最後の「オール・マイ・ライフ」までの3曲で顕著。なんとこの3曲で54分ほど歌っているのである。「イフ・ユー・・・」は9分くらいなので、実質最後の2曲で45分。同じことを何度も何度も繰り返す。これは、気持ちが高揚する。
肩車で観客席に飛び出てくると、みな彼に触ろうとする。まさに司祭に触れようとする信者たちさながらだ。ケイシーもまた、ソウルの司祭だ。
アフター・パーティーが西麻布のAライフで行われるというので、ちょっと顔をだした。ケイシーは来なかったが、ジョジョが来て、カラオケで「テル・ミー・イッツ・リアル」を歌った。ちょうど遊びに来ていたある歌手が一緒に歌ったが、これがイグザイルのメンバーだそうだ。
Setlist 2nd Set
show started 22.21
01. It’s Me
02. Lately
03. Life
04. Stay
05. Come & Talk To Me
06. Forever My Lady
07. Feenin
08. Freek’n You
09. Get On Up
10. If You Think You’re Lonely Now
11. Tell Me It’s Real
12. All My Life
show ended 23.06
(2005年5月24日火曜セカンド、渋谷デュオ=ケイシー&ジョジョ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>K-Ci & Jojo