Play "Kotobuki!": Symbol Of Loser & Winner

【劇「コトブキ!』~負け犬と勝ち犬の間で~】

勝ち犬。

「売れっ子放送作家」というと怒られます。「超売れっ子放送作家、と言いなさい」(笑)なんて、番組、ご本の執筆、時にテレビ出演など超おいそがしのカニリカさんの第四弾戯曲『コトブキ!』を見た。すでに始まって何日か、初日に行こうと思ったが、なんと初日と千秋楽は即完とかで、27日に。

前回の場所からは、さらにグレイドア~~~~プの池袋の芸術劇場!  小ホールといえども、立派な芸術劇場です。キャパは約300。演劇を見るにはちょうどいい大きさか。観客の男女比は3:7くらい。女性のほうが多い。

30歳を前になんとか結婚にこぎつけた又野美紀(一色紗英)。年下の新郎、山下洋二(村上幸平)との結婚披露宴が始まろうとしている。そこで起こる悲喜こもごも。登場人物は全部で8人。それぞれが一癖も二癖もあるメンツで、一体何が飛び出るか・・・。

見終わった後、カニさんから「どうだった?」のメール。う~む、どう返答したらいいものか。実は僕は男だからか、今回の作品にはなかなか感情移入できなかった。前作のほうがおもしろかったというのが最初の感想。そこで送った返事が「一色紗英がかわいかった」。答えになってない。(笑) すぐ折り返し、携帯のベルがなる。「あまり気に入らなかったんでしょう」

「負け犬」というキーワードで時流にのり、見事に「勝ち犬」になっているカニさんのことなので、もっとこの「負け犬」「勝ち犬」の対比があるかと思ったが、比較的さらっとした感じ。また、女性同士の会話(披露宴の出席者で、一人はすでに結婚、もうひとりは仕事ばりばりのキャリアウーマン)で、どろどろしたものがあるかと思ったが。

なにかこう、テンポ感がまったりするというか、セリフがよくありがちな、というか。とは思ったが、女性からは「いかにも、こういうやりとりありそう、リアル、リアル」という声があがるそうだ。なるほど、これは女性向けの劇なんですね。

僕の忌憚のない意見を言うとすれば、やはりストーリーの元となっている部分がありきたりすぎるというか、あまりに普通というか。それと登場人物のキャラが薄いということかなあ。それとも、最近の人たちの日常って、やはりこういう風に薄いのかなあ。となると、うまく現代の若者感覚を切り取ったということもできるかもしれない。あと、もっと前作のようにギャグがたたみかけるように出て欲しかったなあ。やはり、コメディーと銘打たれているので、「笑いに」来たという部分がまま、あったので。

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『コトブキ!』

公演日程:2005年4月24日(日)から5月2日(月)全13回公演。
場所:  東京芸術劇場小ホール2 
作:カニリカ 演出:三枝孝臣(日本テレビ)
出演:一色紗英 村上幸平 萩野崇  川合千春 田中理恵 小浦一優 椿隆之 ・岩崎ひろみ
チケット: 6000円
問合せ先:マシン 03-5475-2735

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前回カニリカ作品の感想文

2004/01/24 (Sat)
24-7 She’s Been Thinking About Gag: Comedy “Do Les Miserables”
https://www.soulsearchin.com//entertainment/theater/diary20040124.html

「コトブキ!」オフィシャルページ
http://www.h4.dion.ne.jp/~tai-setu/kongo.htm

カニリカ氏オフィシャル・ブログ
http://kanirica.cocolog-nifty.com/top/

(2005年4月27日水曜、池袋芸術劇場小ホール=コトブキ!公演)

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