ベース。
ベース奏者として圧倒的人気を誇るマーカス・ミラーの新譜が登場した。タイトルは『シルヴァー・レイン』。かなり多彩なゲストを招き、ぜいたくな一枚にしあがった。
まずカヴァーでは、エドガー・ウィンターの「フランケンシュタイン」、スティーヴィー・ワンダーの「ブギー・オン・レゲエ・ウーマン」、プリンスの「ガールズ・アンド・ボーイズ」、デューク・エリントンの「ソフィスティケイテッド・レディーズ」、ジミ・ヘンドリックスの「パワー・オブ・ソウル」。
また、「ラ・ヴィレット」という曲ではレイラ・ハザウェイがリード・ヴォーカルを担当。「シルヴァー・レイン」は、テイク6のジョーイ・キブル、それにエリック・クラプトンがゲストで参加、さらに、プリンスの曲「ガールズ・アンド・ボーイズ」ではあのメイシー・グレイがリードを担当するなど、話題に事欠かない。
やはり、今あげた作品群はどれもおもしろい。特にメイシー・グレイをいれたプリンスの曲は、これは実におもしろいコンビネーションになった。プリンスの曲にあのユニークなメイシーの声というだけで、興奮する。マーカスはすっかりメイシーの声にやられているようだ。本当に彼女の声って素晴らしい。魅力的。
スティーヴィーの「ブギー・・・」もおもしろいリズムでかっこいい。
マーカスのアルバムとしては、『M2~パワー・アンド・グレイス』(2001年)以来約4年ぶり、通算ソロとしては6枚目になる。この新作はかなり強力だ。