翻訳。
レイ・チャールズの自伝本『ブラザー・レイ』(デイヴィッド・リッツ著=1978年)の翻訳版が出版されることになった。発売元は、夷出版。来年1月末の映画公開との同時発売をめざす。監修・翻訳は吉岡正晴。
リッツの『ブラザー・レイ』は、78年に発売され現在までレイ・チャールズの自伝として定本となっている作品。これまでに92年に第二版、今年2004年、レイの死去後第三版が発行された。翻訳は、第三版になる。二版では、主とてして初版以降14年分のディスコグラフィーが追加されたが、三版でもディスコグラフィーと、死去後のリッツのエッセイ「ラスト・デイズ・オブ・レイ・チャールズ」が17ページ程度追記されている。
『ブラザー・レイ』は音楽伝記作家として、現在ではその名声を確立しているデイヴィッド・リッツの出発点となる作品。レイの大ファンだった彼はその自伝を書くことを考え、なんとかしてレイと直接話そうとした。しかし、いつもマネージャーなどに門前払いされていた。そこであるとき、点字で長文の手紙を送り、ついにレイ本人から電話がかかってきて、本のプロジェクトが始まった。
この『ブラザー・レイ』は音楽バイオとしては高い評価を獲得、その後、マーヴィン・ゲイの自伝『ディヴァイデッド・ソウル』(日本未発)、スモーキー・ロビンソン、ジェリー・ウェクスラー、エタ・ジェームス、BBキングなど多数のバイオグラフィーを記している。
またレイ・チャールズに関してもっとも詳しい専門家として、関連プロジェクトにもしばしば登場。レイのドキュメンタリー、CDのライナーノーツなども多数てがけている。
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デイヴィッド・リッツ・インタヴュー(94年5月)
https://www.soulsearchin.com/entertainment/music/interview/ritz19940509.html
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というわけで、映画の公開が早まったことで、もともと映画公開時期に発売しましょう、という話だったので急遽、翻訳をしあげることになった。当初は来年の6月10日くらいに発売をめざしていた。映画の日本公開が7月以降とされていたからだ。しかし、映画の前評判がすでに何度も書いているようにすばらしく、オスカー・レースにも入ってくるということで、映画の日本公開が一挙にオスカーノミネートにあわせて前倒しとなった。
そこで、本のほうも、それにあわせることになった。これから二月ほど、激多忙になりそう。しばしこもって1日一章を目指してがんばります。本文は42-3章あるので、ぎりぎりということになりますが、果たして、映画公開の1月29日に間に合うか、乞うご期待。僕の出版物としては、2000年7月の『ソウル・サーチン』以来4年半ぶりのものとなります。
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