NO.146
2003/02/06 (Thu)
Boyz II Men: War is not the answer
トリオ。

本当なら4人なのに、一人が病気でお休みしていて、トリオでショウをこなしている ボーイズ・トゥ・メン。休んでいるのは、マイケル・マッキャリー。前回2001年1月の 来日時も、彼はお休みでした。最初からトリオということであれば、こちらもそのつ もりで聴きますが、一応、4人組ですからねえ。最新CDも4人映ってるし。3人だった ら、う〜ん、1人減ってると・・・って考えちゃいますね。

その昔、スタイリスティックスが5人から4人に、さらに、3人になり、最後には2人に なってしまったときには、どうしようかと思いました。〔別に、僕がどうするわけで もないのですが〕 まあ、ボーイズたちの場合はまだそんなことはないでしょうけれ ど、心配です。次回来る時は、4人になってくれるのでしょうか。それとも、もう、ず っと3人のままなのかなあ。

すっかりショウは、トリオでやるのに慣れていましたね。4人が3人になろうが、 show must go on って感じですね。

さて、昨年発売された最新作 『フル・サークル』 からの作品6曲を含め、全15曲94分。
「ベンデッド・ニー」のところでは、マイケル・ジャクソンよろしくストップ・モー ションを見せて、場内をシーンとさせました。

それにしても、スローの曲が歌われている間も、アリーナの観客はずっと立ちっぱな し。なんで? 座ればいいのに。リップシンク〔口パク〕と、実際に歌っているとこ ろの区別はちょっと遠目だったのでわからなかったです。

今回印象に残ったのは、新作からのベイビーフェイス作の「カラー・オブ・ラヴ」。 バックにスクリーンを下ろし、ガーナ、プエルトリコ、東京で撮影した映像を映し出 してこのスロー・バラードを歌いました。やはり、曲がいい。さすが、ベイビーフェ イス。そして、その映像の中に、War is not the answer というプラカードがありま した。それを見た瞬間、彼らにマーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」を 歌ってもらいたいと思いました。

マーヴィンの「ホワッツ・ゴーイン・オン」は、カヴァーするには非常にむずかしい 曲で多数のアーティストがカヴァーしていますが、なかなかオリジナルを超えるヴ ァージョンはありません。しいていえば、ダニー・ハザウエイのヴァージョンがよく 解釈している、と言えるくらいで。でも、なんとなく、ボーイズたちがあのきれいな コーラスハーモニーでカヴァーしたら、はまるのではないか、とふと思ったのです。

彼らが「ホワッツ・ゴーイン・オン」をうまくできたら、またまた全米ナンバーワン になるのではないでしょうか。まちがっても、ニュー・ジャック・スイングの音でカ ヴァーしないでください。「カラー・オブ・ラヴ」風に、きれいに、ストリングスで もいれてもらって、ベイビーフェイスにプロデュースしてもらいましょう。ジョデ シーにはあいません。ボーイズ・トゥ・メンになら、あいます。今だったら、どんぴ しゃのタイミングなんだけどねえ。

ちなみに、「ホワッツ・ゴーイン・オン」、チャカ・カーンが最近カヴァーしまし た。まあ、いいですが、チャカのベストテイクではありません。

というわけで、ボーイズ・トゥ・メンのライヴ評、今週土曜日の毎日新聞・夕刊に掲 載されます。



(2003年2月5日・水曜=日本武道館)



このほかに、6日、7日に武道館、11日に横浜アリーナ、9日、岩手産業文化センターで
の公演があります。
Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA
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