NO.124 |
2003/01/15 (Wed) |
GC Cameron's Brother In Law |
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1分程度のバンド演奏からいきなり始まったその曲のイントロ。バンドメンバーが聞きなじみのあるイントロをピアノで弾きます。「いきなりかよ」と誰もが思った瞬間、GCはすでに歌い始めていました。「It's a sha〜me...」 彼がリード・シンガーだったスピナーズの70年の大ヒット「イッツ・ア・シェーム」です。GCキャメロンの初めての来日ライヴです。 さらに、たたみかけるようにスピナーズの「アイル・ビー・アラウンド」が登場。フィラデルフィアで、トム・ベルのプロデュースによって生まれた大ヒットです。あれ、でも、これって、GCさん、もうグループやめた後のヒットじゃなかったっけ? ま、いいっか。サーヴィス、サーヴィス。みんな聞きたいんでしょ、これ。だから、歌いますよ、皆さんが聞きたい曲、なんでも。ってな感じで、サーヴィス精神いっぱいなGCキャメロンさんです。 そして、スローな曲調に。イントロ聞いたことあるなあ、と思いきや、「ディスタント・ラヴァー」の登場です。ご存知マーヴィン・ゲイの大ヒット曲。そう来るか。観客席から、歓声が! みんな聞きたい曲、何でも歌いますよ。サーヴィス、サーヴィス。 じゃあ、次は〜〜?。スピナーズの72年のスマッシュ「クド・イット・ビー・アイム・フォーリン・イン・ラヴ」。邦題は「フィラデルフィアより愛をこめて」。続いても、スピナーズの「マイティー・ラヴ」。う〜ん、サーヴィスです。 次はなにかな〜〜。「映画クーリーハイに使われた曲を歌います」と言って歌い始めたのが、後にボーイズ・トゥ・メンで大ヒットする「イッツ・ソー・ハード・トゥ・セイ・グッバイ」。これは、彼のオリジナルヒットですね。 それでも、知ってる曲ばかりのオンパレードです。70年代ソウルが好きな人なら、誰しも大喜びかもしれません。 そして、次のイントロが流れ始めました。もうわかりましたよ、すぐに、この曲。彼の持ち歌ではありませんが。そう、「ホワッツ・ゴーイン・オン」を歌い始めたんです。しかも、途中からGCさん、観客席におりてきて、観客の人と握手したり、観客が差し出すハンカチで汗をぬぐい、それをその人に戻す。もうサーヴィス精神大爆発です。しかも、超笑顔で。 最後が新作アルバムからの「フーリッシュ」。これが終わっても、まだショウが始まって50分。アンコールで、「スキヤキ」のアカペラを歌い、ラバーバンドをもった女性4人を舞台に上げて歌った「ラバーバンド・マン」で、幕を閉じました。ちょうど56分。ちょっと短いかなあ。 なんと、二日目は休憩15分をはさんで、1時間45分くらい歌ったそうです。前半後半でのダブり曲は「イッツ・ア・シェーム」のみだそうで。あれえ、じゃあ、二日目のほうがいろいろ歌ったってことですね。 ライヴ終了後、ちょっと楽屋へ行ってみました。 GCさんは、浴衣を着てくつろいでいました。そこにあったテレビは時代劇を映していました。GCさん、時代劇見てたんでしょうか。 サインを頼むファンに、満面の笑みを浮かべ、次々とさらさらとサインを書きます。慣れたものです。そして、写真をとって欲しいという人には、やはり、満面の笑みで一緒に写真に映ります。この満面の笑みは何? お客さんがいると、すぐにこの笑顔になるんでしょうか。すごいです。このサーヴィス精神は。その昔、笑顔の作り方、練習したんでしょうか。グローバルダイニングで働く人たちは2ヶ月の研修で、笑顔の作り方から練習すると聞きましたが、GCさんも、そんな研修でも? (な、わけはありませんが) 「ところで、マーヴィンの曲を2曲も歌いましたが、なにか特別な理由でも?」 「うん、マーヴィンは僕の義兄弟(ブラザー・イン・ロウ)なんだよ」 「えええ??? そうなんですかあ???」 「『ホワッツ・ゴーイン・オン』のメッセージは今でも通用するだろう。だから、歌ってるんだ。いつ頃から歌ってるかって? 75年頃からかな。マーヴィンからは、たくさんのことを教わったよ」 マジックでジャケットにサインしながら、GCさんは、こちらの質問にも嫌な顔ひとつせず答えてくれます。彼、本当にいい人って、感じで。まさに、GCさん、って「さん付け」で呼びたくなってしまうお人柄。「で、どういう経緯でスピナーズに?」 「ああ、それは、ハーヴィー・フュークワとマーヴィンが僕をオーディションしたんだよ。それで、合格してグループに入った。あの頃、みんなモータウンにいたからね。67年のことだった」 「ヘイ、G!」 マネージャー役のスキップ・ヘンダーソンさんがファンが持ってきた古いジャケットの写真を見て、GCさんをからかいます。 「おい、これ、見ろよ。こんなヘアスタイルで。若いなあ。ははは」 GCさんは、今はミシシッピに住んでいるそうです。 「日本は初めてでしょう?」 「いや、62年から2年間、岩国(ベース)にいたんだよ。日本のウーマンは最高さ」 「ええええ??? そうだったんですか。ライヴでは初めてでしょう」 「そうだね、ライヴでは初めてだよ」 GCキャメロン、1945年9月21日生まれ。57歳。10人兄弟の7番目だそうです。マーヴィンの6つ年下ということになりますね。 マーヴィンと義兄弟だったのかあ。じゃあ、2曲くらい歌うよねえ。マーヴィンの曲。 (2003年1月13日月曜・六本木スイートベイジル・ファーストセット) |
Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA |